[大阪・関西万博]トイレや休憩所などを紹介_トイレ5 - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
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[大阪・関西万博]トイレや休憩所などを紹介_トイレ5

米澤隆建築設計事務所が設計した〈トイレ5〉

[大阪・関西万博]トイレや休憩所など、若手建築家が手掛ける施設を紹介

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施設DATA

  • 設計
    米澤隆建築設計事務所
  • 主用途
    トイレ
  • エリア
    西ゲートゾーン

 

〈トイレ5〉の見どころポイント!

  • 機能を軽やかに積み重ねた、積み木のような組み換え自由な建築
  • ユニット単位で再利用される、持続可能な建築モデル

組み換え可能なユニットが拓く、現代の「メタボリズム」

〈トイレ5〉では、一般的に建築は動かしたり形を変えたりすることが難しいですが、積み木のように、軽やかに、そして自由に組み換え可能な建築のあり方を目指されています。「いのち(生命)」という大阪・関西万博のキーワードを手掛かりに、1970年の大阪万博でも提唱されていた建築思想「メタボリズム」を現代的にアップデートしています。

建築をもっと軽やかで気軽なものとして捉えられないだろうか。ふわふわと浮かび移ろい変わる雲のように、積んで崩して思いのままに組み換えられる積み木のように。複雑で変化の速い現代社会にあって、その時々の状況に柔軟に呼応し、関係性をデザインする。さまざまな物語がクロスオーバーすることで生まれる多義的な建築をつくれないかと考えている。

 

2025年日本国際博覧会における重要なキーワードである「いのち(生命)」を建築のコンセプトの根幹に据え、1970年に開催された大阪万博にて花開き終焉を迎えたと言われている、建築の「生命性」について思考した建築思想「メタボリズム」を、55年の時を経てアップデートし再びこの大阪の地にリバイバルさせる。

 

積み木のようにユニットを積み重ねることで建築を構築する仕組みにより、閉会後はユニット単位に解体し、公園や広場などに移設し、その場に必要な数や形に組み換えることができる計画である。

ユニットはそれぞれ、1段目の直方体や三角柱のものはトイレとしての機能を有し、2段目の三角柱のものは採光・換気・開放感といった環境を調整する機能を有し、3段目のひときわ大きな三角柱のものは雨や日射を遮蔽し待機列のための屋根としての機能を有する。また、さまざまな機能や形や色のユニットを緩く連帯させながら共存させることで、会場デザインコンセプトである「多様でありながら、ひとつ」をデザインしている。

平面図・断面図。Image: 米澤隆建築設計事務所

建築DATA

構造:鉄骨造
階数:地上1階
敷地面積:853.23m²
延床面積:185.14m²
延床面積:246.04m²

設計:米澤隆建築設計事務所
担当:米澤隆、天野直紀、山口裕太
構造設計:藤尾建築構造設計事務所
設備設計:ZO設計室
施工:西村工務店

 

テキスト提供:米澤隆建築設計事務所


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