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「窓展 窓をめぐるアートと建築の旅」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて来年1/11まで

「窓」からインスピレーションを得た、近代から現代にいたるまでの多くのアーティストや建築家の作品に光をあてた展覧会、「窓展 窓をめぐるアートと建築の旅」が、香川県で来年1月11日まで開催されています。

ヴォルフガング・ティルマンス《windowbox (47-37)》2000年 ワコウ・ワークス・オブ・アート蔵

ヴォルフガング・ティルマンス《windowbox (47-37)》2000年、ワコウ・ワークス・オブ・アート蔵

身近にあって、私たちの生活に欠くことができない窓。四角い枠で世界を切り取って私たちに見せてくれる窓は、同じく四角い枠で囲われた、ここではない世界をもたらす絵画と深い関係にあると考えられてきました。時代が下るにしたがって、写真や映像、インスタレーションにも同じ関心が引き継がれています。また、建築の分野では、気候風土に合わせた工夫や技術の発展、美的な配慮が各時代や地域にさまざまな窓を生み出してきました。

パウル・クレー《花ひらく木をめぐる抽象》1925年、東京国立近代美術館蔵

パウル・クレー《花ひらく木をめぐる抽象》1925年、東京国立近代美術館蔵

ル・コルビュジエ《内装スケッチ̶̶窓》20 世紀 カナダ建築センター蔵 Canadian Centre for Architecture, © F.L.C./ ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2020 G2287

ル・コルビュジエ《内装スケッチ——窓》20世紀 カナダ建築センター蔵
Canadian Centre for Architecture, © F.L.C./ ADAGP, Paris & JASPAR,
Tokyo, 2020 G2271

本展は、一般財団法人 窓研究所の知見を得て、ボナールやクレーの絵画から現代美術まで、窓に関わる美術作品が一堂に会します。絵画、写真、版画、映像、インスタレーションなど、ジャンルを超えた約100点の作品を、11の章に分けて紹介。ル・コルビュジエ、ルイス・カーンなどの建築家の貴重なドローイングが披露されるほか、東北⼤学の五⼗嵐太郎研究室による壮⼤な「窓年表」によって、古代から現代に至る建築と美術そして窓の歴史が紐解かれます。

ジェームズ・スターリング/マイケル・ウィルフォード《ベルリン科学センター》 (ドイツ、ベルリン)窓詳細図、1979-1987 年、カナダ建築センター蔵 James Stirling/Michael Wilford fonds, Canadian Centre for Architecture

ジェームズ・スターリング/マイケル・ウィルフォード《ベルリン科学センター》
(ドイツ、ベルリン)窓詳細図、1979-1987 年、カナダ建築センター蔵
James Stirling/Michael Wilford fonds, Canadian Centre for Architecture

奈良原一高《〈王国〉より 沈黙の園 6》1958年、東京国立近代美術館蔵 © IKKO NARAHARA

奈良原一高《〈王国〉より 沈黙の園 6》1958年、東京国立近代美術館蔵 © IKKO NARAHARA

展示構成
1章 窓の世界
バスター・キートン、北脇昇、横溝静など
2章 窓からながめる建築とアート
ル・コルビュジエ、ルイス・I・カーンなど
3章 窓の20世紀美術 Ⅰ
ピエール・ボナール 、岸田劉生、ヴォルフガング・ティルマンスなど
4章 窓の20世紀美術 Ⅱ
パウル・クレー、ジョゼフ・アルバース、ベルトラン・ラヴィエなど
5章 窓からのぞく人 Ⅰ
安井仲治、津田青楓、ジェイムズ・キャッスル
6章 窓の外、窓の内:奈良原一高〈王国〉
奈良原一高
7章 世界の窓:西京人《第3章:ようこそ西京にー西京入国管理局》
西京人
8章 窓からのぞく人 Ⅱ:ユゼフ・ロバコフスキ《わたしの窓から》
ユゼフ・ロバコフスキ
9章 窓はスクリーン
ロバート・ラウシェンバーグ、ナム・ジュン・パイク/ジョン・ゴドフリー、JODIなど
10章 窓の運動学
ローマン・シグネール、THE PLAY、ズビグニエフ・リプチンスキなど
11章 窓の光
山中信夫、ホンマタカシ

ホンマタカシ《Camera obscura – thirty six views of mount fuji Waseda, 2019》2019年、個人蔵、© Takashi Homma, Courtesy of TARO NASU

ホンマタカシ《Camera obscura – thirty six views of mount fuji Waseda, 2019》2019年、個人蔵、© Takashi Homma, Courtesy of TARO NASU

関連イベント:

ホンマタカシ サテライトマルガメ vol.3
概要:2014年以来、6年ぶり・3回目となる、写真家のホンマタカシによる、丸亀でのサテライト展示。ホンマがカメラ・オブスクラで撮影した写真《カメラオブスクラ丸亀港》を、撮影した当時の部屋にて展示する。なお、「窓展」会場(美術館)では、富士山の作品が展示される。
展示日時:「窓展」会期中・2020年10月13日(火)〜2021年1月11日(月・祝)の土曜・日曜・祝日(但し、12月26日[土]と27日[日]を除く)、11:00-17:00
会場:場所:丸亀港合同待合所2階(北西の部屋)
所在地:香川県丸亀市福島町127-16
詳細:https://www.mimoca.org/ja/events/2020/10/13/2178/

ワークショップ「西京国はどんなところ?」
概要:西京人の制作のコンセプトを参考にして、グループで短い映像作品を制作する
開催日時:2020年12月19日(土)10:00−16:00(途中休憩含む)
講師:西京人
対象:中学生~大人

なお、本展は、2019年11月から翌年2月にかけて、東京国⽴近代美術館で開催された「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」(2019年度)の巡回展で、谷口吉生が設計したことで知られる丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて開催されます。(en)

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(設計:谷口建築設計研究所)

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 外観 撮影:増田好郎

「窓展 窓をめぐるアートと建築の旅」
会期:2020年10月13日(火)〜2021年1月11日(月・祝)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜(但し、11月23日、2021年1月11日は開館)、11月24日(火)、12月25日(金)〜31日(木)
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川県丸亀市浜町80-1)
観覧料:一般 950円、大学生 650円、高校生以下または18歳未満・丸亀市在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
※同時開催常設展「猪熊弦一郎展 1930年代の具象表現」観覧料を含む
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団、東京国立近代美術館、一般財団法人窓研究所
助成:スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団
後援:在日スイス大使館、ポーランド広報文化センター
学術協力:五十嵐太郎(東北大学教授 / 建築史・建築批評家 /「窓学」総合監修)
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 公式ウェブサイト https://www.mimoca.org/ja/

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