3Dプリンティングなどのデジタル造形手法の開発によって、新たな色彩表現を探求するデザインファブリケーションスタジオ・積彩(Sekisai)による作品展が、東京・渋谷の現代アートギャラリー・YUGEN Gallery(ユーゲンギャラリー)にて開催されます。
積彩(Sekisai)は、慶應義塾大学SFC研究所/ソーシャル・ファブリケーション・ラボの田中浩也研究室で行っていた「3Dプリントによる特殊色彩表現の研究」に端を発するユニットです。
積彩の前身となる研究グループ・ColorFabが、2018年に学内で発足。グループ展への出展やデザインコンペ入賞などを果たします。2020年には「Toyama Design Competition」でグランプリを受賞。積彩を創業した2021年夏には、慶大SFC研究所 4D Fabrication Labと、エス.ラボ(京都府京都市)の共同により、大型造形作品〈芝の螺旋〉を制作しています(下の画像:『TECTURE MAG』7月21日掲載ニュースより)。
積彩(Sekisai)概要
大日方 伸、江口壮哉、木下里奈、高盛竜馬、知念司泰によるユニット。
慶應義塾大学田中浩也研究室で行っていた「3Dプリントによる特殊色彩表現の研究」に端を発する。研究グループの代表を務めていた大日方の大学院卒業を期に、社会実装に向けて2021年に積彩を創業(代表:大日方 伸)。
名称は、造形と着彩の工程を分離せず、カタチを積み、つくりながらと同時に調色をしていく3Dプリンタならではの工程(彩を積む)に由来する。”積彩”という新たなモノの作り方から、まだ誰もみたことのないようなモノ、ないし”モノの在り方”を構築することを試みるデザイン事務所。主な展覧会に、2019年「Furoshiki Tokyo展」(江戸桜通り地下歩道ほか)、「SICF22(第22回スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)」などグループ展に多数参加。
メンバーの主な受賞に、2020年度「Toyama Design Competition」でグランプリ受賞(受賞者名:ColorFab)、2021年には〈光の年輪 35annual light rings〉で中川ケミカル主催「CSデザイン賞」の学生部門で金賞を受賞(受賞者:大日方 伸、木下里奈、高盛竜馬)などがある。Sekisai WebSite
https://sekisai.com/
積彩では創業以来、”Coloring as a code(デジタルコードによって着彩する)”という、デジタルデータを高度に扱い、立体着彩を施す技術を追求。3Dプリンティングでしか成し得ないような造形・色彩表現を探求する中で、繊細なプリーツを立体表面に配すことにより「見る角度によって色が変化する」という視覚効果を創出させることに成功したとのこと。
本展では、「実物を見ているにも関わらず、まるでCGを見ているかのような」新しい視覚体験を創出した作品〈Playful Colors〉シリーズが展示されます。
積彩は、これまでグループ展への出展はありましたが、単独でのギャラリーでの個展開催は今回が初。
本展は、バイリンガル美術情報誌『ONBEAT』が、YUGEN Galleryでキュレーションを行う展覧会の第4弾として開催されます。
作品は、会場の[YUGEN Gallery]および、ギャラリーの公式ウェブサイトにて販売されます(本稿で紹介した作品は、2022年6月6日プレスリリース発表時点のもの。実際の展示では作品の一部が変更となる場合あり)。
会期:2022年6月25日(土)〜6月30日(木)
会場:YUGEN Gallery
所在地:東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル3F(Google Map)
開廊時間:
6月25日(土)15:00-19:00
6月26日(日)13:00-19:00
6月27日(月)14:00-19:00
6月28日(火)14:00-19:00
6月29日(水)14:00-19:00
6月30日(木)14:00-17:00
休廊日:会期中無休
作家在廊日:会期中全日
入場料:無料
※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合あり
展覧会詳細(YUGEN Gallery Webサイト)
https://yugen-gallery.com/ja/exhibition/sekisai-playfulcolors/