畝森泰行建築設計事務所による展覧会「畝森泰行 ゆっくり庭をつくるように」が、東京・南青山のプリズミックギャラリーにて11月11日より開催されています(会場写真提供:畝森泰行建築設計事務所)。
同タイトルの展覧会は、愛知淑徳大学で 建築・インテリアデザインを学ぶ学生と協働し、今年9月に同校長久手キャンパスにて開催されています。
本展では、趣向を変え、畝森泰行建築設計事務所の最新プロジェクトである、岡山県勝田郡奈義町で進行中の奈義町立中学校の建設プロジェクトと、同事務所によるこれまでのプロジェクトを比較する展示構成となっています。
12月16日には、建築家の西澤徹夫氏と増田信吾氏を招き、畝森泰行氏も登壇するトークイベントも行われます。
畝森泰行氏プロフィール
1979年岡山県生まれ。2005年横浜国立大学大学院修士課程修了。2002-09年西沢大良建築設計事務所勤務。2009年畝森泰行建築設計事務所設立。
主な作品に、2010年〈Small House〉、 2019年〈須賀川市民交流センター tette〉(石本建築事務所と協働)、2021年〈北上市保健・子育て 支援複合施設hoKko〉(teco と協働)、2022年〈Houses〉などがある。
主な受賞に BCS賞、JIA優 秀建築賞、日本建築学会作品選奨、新建築賞など。畝森泰行建築設計事務所 ウェブサイト
https://unemori-archi.com/畝森泰行 ゆっくり庭をつくるように
UNEMORI ARCHITECTS like making a garden gradually私たちは建築の全てを把握できません。その物理的な大きさや複雑さゆえに、一度に全体を眺めるのは難しく、また設計中に模型や図面を使ってどんなに想像しても、どこか理解できない余白が残ります。また建築はたくさんの人が時間をかけてつくります。その過程で個人の考えや当初のイメージから変わっていくことがあり、それらの理由で建築は、強く固定的な存在でありながらも、曖昧で他律的な側面をもつと言えます。
私はそういう建築の不確かな部分に惹かれます。朧げで変わりうるところがあるからこそ、緩やかに動く自然や異なる他者と結びつく可能性をもつのであり、それがいま、バラバラな個人をつなぎ、早すぎる時間を緩め、閉じた世界をほぐすことになるのではないだろうか、そう期待するのです。この不確かで曖昧な存在を今回私は「庭」と呼ぼうと思いました。今年9月に、この会場とは別に展覧会を開催する機会があり、今回もその時と同じタイトルとテーマにしました。ここでは、現在も進行中(2期工事中)の奈義町立中学校をベースに、他の作品のドローイングや模型などを断片的にいくつか並置するように展示しています。それらは当然異なるものですが、どこかでつながっているところもあり、そういう関係性や時間の流れも含めて展示したいと考えました。試行錯誤しながらも続く、私たちの建築の一端を感じていただければ幸いです。
畝森泰行
会期:2023年11月11日(土)~12月23日(日)
開廊時間:平日 10:00-18:00 / 土日曜・祝日 13:00-18:00
※休館日のおしらせは畝森泰行建築設計事務所インスタグラム @unemori_architects にて告知
https://www.instagram.com/unemori_architects/
会場:プリズミックギャラリー
所在地:東京都港区南青山4丁目1-9 秋元南青山ビル1階(Google Map)
入場料:無料
主催:プリズミックギャラリー
協力:日本デザインセンター 色部デザイン研究所
登壇者: 畝森泰行、西澤徹夫、増田信吾
開催日時: 2023年12月16日(土) 16:00-18:00
参加方法:当日先着順に受付
定員:約50人
参加費:無料
※詳細は下記・会場ウェブサイトを参照
プリズミックギャラリーウェブサイト
https://www.prismic.co.jp/gallery/