兵庫県立美術館美術館「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」展 - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
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兵庫県立美術館美術館「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」展

兵庫県立美術館「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」

安藤忠雄氏設計の美術館に巡回、会期は来年1/4まで

兵庫県神戸市の兵庫県立美術館にて、展覧会「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」が9月20日より開催されています。

本展は、今年3月から6月にかけて東京の国立新美術館で開催された、同タイトルの大規模企画展の巡回展です。
20世紀に始まった住宅をめぐる革新的な試みを、衛生、素材、窓、キッチン、 調度、メディア、ランドスケープという、モダン・ハウスを特徴づける7つの観点から再考します。

兵庫県立美術館「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」巡回

本展について

1920年代以降、ル・コルビュジエやルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエといった多く の建築家が、時代とともに普及した新たな技術を用いて、機能的で快適な住まいを探求しました。その実験的なヴィジョンと革新的なアイデアは、やがて日常へと波及し、人びとの暮らしを大きく変えていきました。
「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」と題した本展は、当代の暮らしを根本から問い直し、快適性や機能性、そして芸術性の向上を目指した建築家たちが設計した、戸建ての住宅を紹介するものです。1920年代から70年代にかけて建てられたそれらのモダン・ハウスは、国際的に隆盛したモダニズム建築の造形に呼応しつつも、時代や地域、気候風土、社会とも密接につながり、家族の属性や住む人の個性をも色濃く反映しています。理想の生活を追い求めた建築家たちによる暮らしの革新は、それぞれの住宅に固有の文脈と切り離せない関係にあるのです。
一方、それらの住宅は、近代において浮上してきた普遍的な課題を解決するものでもありました。身体を清潔に保つための衛生設備、光や風を取り込む開放的なガラス窓、家事労働を軽減するキッチン、暮らしを彩る椅子や照明などの調度、そして住まいに取り込まれた豊かなランドスケープは、20世紀に入り、住宅建築のあり方を決定づける重要な要素となったのです。そして、こうした新しい住まいのイメージは、住宅展示や雑誌などを通じて視覚的に流布していきました。
本展では、20世紀に始まった住宅をめぐる革新的な試みを、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという、モダン・ハウスを特徴づける7つの観点から再考します。そして、特に力を入れてご紹介する傑作14邸を中心に、20世紀の住まいの実験を、写真や図面、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌やグラフィックなどを通じて多角的に検証します。


展示構成

1.衛生:清潔さという文化
2.素材:機能の発見
3.窓:内と外をつなぐ
4.キッチン:現代のかまど
5.調度:心地よさの創造
6.メディア:暮らしのイメージ
7.ランドスケープ:住まいと自然


本展でピックアップする住宅・14邸

01.ル・コルビュジエ〈ヴィラ・ル・ラク〉 1923年、スイス・コルソー(レマン湖畔)
02.藤井厚二〈聴竹居〉 1928年、日本・京都 大山崎町
03.ミース・ファン・デル・ローエ〈トゥーゲントハット邸〉 1930年、チェコ・ブルノ
04.ピエール・シャロー〈メゾン・ド・ヴェール家〉 1932年、フランス・パリ
05.土浦亀城〈土浦亀城邸〉 1935年、日本・東京
06.リナ・ボ・バルディ〈カサ・デ・ヴィドロ〉 1951年、ブラジル・サンパウロ
07.広瀬鎌二〈SH-1〉 1953年、日本・鎌倉
08.アルヴァ・アアルト〈ムーラッツァロの実験住宅〉 1954年、フィンランド・ムーラッツァロ島
09.ジャン・プルーヴェ〈ナンシーの家〉 1954年、フランス・ナンシー
10.エーロ・サーリネン、アレキサンダー・ジラード、ダン・カイリー〈ミラー邸〉 1957年、米国・コロンバス
11.菊竹清訓、菊竹紀枝〈スカイハウス〉 1958年、日本・東京
12.ピエール・コーニッグ〈ケース・スタディ・ハウス #22〉 1960年、米国・ロサンゼルス
13.ルイス・カーン〈フィッシャー邸〉 1967年、米国・フィラデルフィア
14.フランク・ゲーリー〈フランク&ベルタ・ゲーリー邸〉 1978年、米国・サンタモニカ

 

藤井厚二 聴竹居

藤井厚二〈聴竹居〉1928年 撮影:古川泰造

ピエール・シャロー〈メゾン・ド・ヴェール〉

ピエール・シャロー〈メゾン・ド・ヴェール〉 1932年 撮影:新建築社写真部

リナ・ボ・バルディ〈カサ・デ・ヴィドロ(ガラスの家)〉

リナ・ボ・バルディ〈カサ・デ・ヴィドロ〉 1951年

フランク・ゲーリー〈フランク&ベルタ・ゲーリー邸〉 

フランク・ゲーリー〈フランク&ベルタ・ゲーリー邸〉 1978年
ⒸFrank O. Gehry. Getty Research Institute, Los Angeles(2017.M.66)

マルセル・ブロイヤー 〈サイドチェア B32〉

マルセル・ブロイヤー 〈サイドチェア B32〉 1928年 ミサワホーム 撮影:立木圭之介

「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」開催概要

会期:2025年9月20日(土)〜2026年1月4日(日)
休館日:月曜(ただし、10月13日[月・祝]、11月3日[月・祝]、11月24日[月・振休]は開館)、10月14日(火)、11月4日(火)、11月25日(火)、12月31日(水)、1月1日(木)
開館時間:10:00-18:00(入場は閉館30分前まで)
会場:兵庫県立美術館 企画展示室
所在地:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 /HAT神戸内(Google Map
観覧料:一般1,800円、大学生1,000円、70歳以上900円、高校生以下無料
※割引設定は美術館ウェブサイトを参照
※コレクション展は、別途観覧料が必要
問合せ:078-262-1011

監修:岸 和郎(建築家、京都大学名誉教授、京都工芸繊維大学名誉教授)
ゲスト・キュレーター:ケン・タダシ・オオシマ(ワシントン大学教授)
アソシエイト・キュレーター 佐々木 啓(建築家)
会場構成協力:長田直之(建築家、ICU一級建築士事務所主宰、奈良女子大学教授)
アート・ディレクション:田中義久(グラフィックデザイナー・美術家、デザイン会社 centre Inc.主宰)

主催:兵庫県立美術館、日本経済新聞社
後援:一般社団法人日本建築学会、公益社団法人日本建築家協会
協賛:公益財団法人伊藤文化財団
協力:ミサワホーム、竹中工務店、新建築社
特別協力:公益財団法人日本教育公務員弘済会 兵庫支部

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https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_2509/index.html#event

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兵庫県立美術館 外観 ⒸNobutada Omote
開館から17年後の2019年5月に無料で観覧できるAndo Galleryがオープンしている

兵庫県立美術館

兵庫県立美術館 外観 ⒸMasaki Tada

兵庫県立美術館ウェブサイト
https://www.artm.pref.hyogo.jp/

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