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[大阪・関西万博]トイレや休憩所などを紹介_ポップアップステージ 北

axonometricが設計した〈ポップアップステージ 北〉

[大阪・関西万博]トイレや休憩所など、若手建築家が手掛ける施設を紹介

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施設DATA

  • 設計
    axonometric
  • 主用途
    屋根付き屋外ステージ
  • エリア
    コネクティングゾーン

 

〈ポップアップステージ 北〉の見どころポイント!

  • 未乾燥の丸太が宙に浮かぶテンセグリティ構造
  • 建築を木材の流通過程に位置づける試み

木材流通の途中に立ち上がるランドスケープ的建築

〈ポップアップステージ 北〉では、未乾燥の丸太を乾かしながら使い会期後に流通させる、そんな木材の流通の途中に万博の開催期間を挿入する試みがなされています。構造には、丸太ごとの個体差と収縮を受け止めるテンセグリティ構造を採用し、丸太は浮遊し乾燥しながら居場所をつくります。

Photo: Yasu Kojima

森から運ばれてきた大量の木材が宙に浮かび、ぼんやりと広場を囲う。この大きく空気をはらんだ森のような空間は、万博のための一時的なランドスケープとなって、地形をつくり、人々が集まるよりどころとなる。半年の間、人工島には世界中から人が集まり、会期が終わると元の場所にかえっていく。この壮大で貴重な機会に応答するような、はかなくも力強く、象徴的な、地球と人のための居場所をつくりたいと考えた。

Photo: Yasu Kojima

Photo: Yasu Kojima

通常、森林で伐採された丸太は工場まで輸送され、乾燥・製材された後、規格化された建材として流通し、どこかで建物の一部となる。今回の計画では、森林で伐採された未乾燥の丸太材をそのまま利用して建築をつくり、会期中を乾燥期間として、会期後に解体して製材し、再販ルートに乗せることができないかと考えた。木材の流通ルートの途中に、会期6カ月の万博を挿入するのである。

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

Image: axonometric

Image: axonometric

未乾燥の丸太材は含水率が高いため重く、乾燥の過程で収縮し、強度が変化する。また、丸太は製材と違い、1つひとつ形状が異なるため、個体差に対応できる構造が適している。これらの課題に対応するため、丸太材が立体的に浮かんだテンセグリティ構造を採用した。これにより、丸太は外気に触れて乾燥が進み、乾燥による材の収縮はワイヤーの⻑さを調整することで追従させることができる。ワイヤーを接合するための加工も丸太端部だけで済むため、解体後に最小限端部だけ切り落とせば、含水率が下がった丸太材が出来上がる。

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

平面図。Image: axonometric

詳細断面図。Image: axonometric

アイソメトリック。Image: axonometric

コンセプトイメージ。Image: axonometric

建築DATA

構造:吊構造(広場)、アルミニウム合金造(ステージ)
階数:地上1階
延床面積:103.77m²

設計:axonometric
担当:佐々木慧、近藤まいこ、齋藤結衣
構造設計:GraphStudio
照明:Yu light
パラメトリックデザイン:大里 健
施工:篠原商店

 

テキスト提供:axonometric


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