マルニ木工が展開する家具コレクション「MARUNI COLLECTION」に、この秋、3つの新作が登場。
深澤直人氏がデザインを手がけ、2020年に発表されたアームチェア〈Tako〉に張座が加わり、さらに、ジャスパー・モリソンがデザインした「Fugu」シリーズにダイニングテーブルが、「T&O」のシリーズにはスタッキングチェアが新たに加わります。
深澤氏によるシリーズ〈Tako〉は、曲木を使わず、無垢材から切削加工だけでつくり出された、オーガニックな曲線が特徴的な椅子です。彫刻的で柔らかなフォルムは、マルニの加工技術と「工芸の工業化」を目指す姿勢から生まれました。
新作の張座の椅子では、フランス菓子のマカロンのように、薄くても柔らかな座り心地を実現しています。座面の裏側も直線的ではなく柔らかな丸みを帯び、腰掛けたときに思わず手で触りたくなるような、深澤氏のデザイン思想がこの部分の加工にもよく表現されています。
「マルニの椅子は、触る世界。腰掛けてみて、こんなに木に触ることはない。」(深澤直人氏 /「MARUNI COLLECTION 2021」動画より)
「Fugu」シリーズは、2019年にミラノサローネでコンセプトモデルが披露され、これまでに、ラウンジチェア、ロビーチェア、コーヒーテーブルを展開しています。
Fugu ダイニングテーブル コンセプト:
いくつかの椅子を揃えたFuguファミリーにテーブルをデザインすることはごく自然な流れだった。テーブルは椅子と共通するエッジのディテールやまっすぐな丸い脚をもち、ダイニングやミーティング向きの高さと、リビングルームとロビー用に低いものとがある。
新たにファミリーに加わったダイニングテーブルは、深澤氏が「試作品を最初に目にしたとき、同じ造形化として、ああ、どうしてこんなに綺麗な線が描けるのかなと」思ったという[*]、シンプルかつ美しいフォルムが特徴です
*深澤直人氏 /「MARUNI COLLECTION 2021」動画でのコメント
同じくジャスパー・モリソンがデザインを手がけている「T&O」シリーズは、無垢材と色のついたスチールの素材のコントラストが、見る人に新しさを与えるデザイン。これまでにスツールやチェア、コーヒーテーブルなどを展開しています。
2016年より販売中の〈T1チェア〉は、無垢のメープル材を3次元に削り出した座面と背もたれで構成され、弾力性のあるスチールでそれらをつなげることにより、快適さを向上させています。
この〈T1チェア〉に、スタッキングを可能にしたチェアが今秋よりラインナップ。木の豊かな厚みを感じさせる座はそのままに、金属の細い脚を取り合わせました。T型に背中を支える金属板とのコントラストがさらに印象的です。
T1チェアの原点は、木材と精密な金属加工の要素を組み合わせた実用性の追求にあった。しかし、究極の実用性のためには、スタッキングバージョンを検討することが重要であった。マルニ木工の精密な木工技術が、脚部の構造を座面の厚みの中に部分的に隠すことを可能にし、このタイポロジーをよりすっきりと見せている。
「スタッキングは難しい。でもジャスパーはこのへんのエキスパートだから、本当に間違えない、線を間違えない。」(深澤直人氏 /「MARUNI COLLECTION 2021」動画より)
深澤氏とジャスパー・モリソン氏による新作家具はいずれも、機械加工の精密さと手仕事の巧みさが活かされた、木工家具の魅力を存分に伝えるプロダクトとなります。
※主材・脚部のカラーバリエーションなど詳細は、マルニ木工「MARUNI COLLECTION」サイトを参照
https://www.maruni.com/jp/
#マルニ木工YouTube公式チャンネル「MARUNI COLLECTION 2021」(2021/09/18)
マルニ木工の新作コレクション「MARUNI COLLECTION 2021」は、9月16日に世界に先駆けて開催された国内向けのオンライン記者会見で初披露され、その後、マルニ木工の東京の拠点である[maruni tokyo]にて、展示会が開催されています(完全予約制、9月28日まで)。
本稿の広報画像 撮影:川部米応(Photo by : Yoneo Kawabe)
会期:2021年9月17日(金)〜28日(火)
受付時間:平日 11:00-18:00 / 土日祝 10:00-18:00
※上記時間での完全予約制(希望日の2日前までに要)
※休館日:9月22日(水)
会場:maruni tokyo
所在地:東京都中央区東日本橋3-6-13(Google Map)
詳細・予約方法は店舗公式ウェブサイト参照
https://www.maruni.com/jp/showroom/maruni-tokyo