乃木坂・六本木の東京ミッドタウンにて、秋のデザインイベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021(東京ミッドタウン デザインタッチ)」が10月15日(金)から11月3日(水・祝)まで開催されます。
“デザインを五感で楽しむ”をコンセプトに、今年で14回目の開催となります。
今回のキーワードは「デザインの裏 – Behind the Scenes of Design -」。2020年から続くCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の世界的拡大の影響で、だれもが正解のない問題に向き合わなければならない日々が続くなかで、私たちはデザインからどんなヒントを得ることができるのか? そのヒントを、完成されたデザイン以上に、完成形に至るまでのデザイナーの思考や、制作プロセスに見出そうというもの。東京ミッドタウン内の各所に、そのヒントとなるさまざまなコンテンツが散りばめられます(特記を除き、会期共通、入場無料 / 以下一部で敬称略)。
2021年の主なコンテンツ
・unnamed-視点を変えて見るデザイン-
・ウラファベット
・未来をひらく窓―Gaudi Meets 3D Printing
・オンラインカンファレンス&ツアー
・TUB 第7回企画展「制約のデザイン 創造性を誘発する課題たち」
・「DESIGNART TOKYO 2021」サテライト展示
・TOKYO MIDTOWN AWARD 2021 受賞作品発表・展示
・「未来の学校 -OPEN STUDIO- “みらいのピクニック展” わたしたちの新しいコモンズ」
・関連オンラインコンテンツ配信
TOKYO MIDTOWN 【東京ミッドタウン公式】YouTubeチャンネル「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021 / 東京ミッドタウンデザインタッチ2021】参加クリエイターが語る”これからのデザイン”」(2021/09/15)
今年の芝生広場に設置される構造物は、豊田啓介、蔡佳萱、酒井康介の3氏が共同主宰する建築・デザイン事務所、noiz(ノイズ)の設計。
作品概要:パネルと単管で構成された、この構造物は、一見すると、ランダムなパネルの集合体にしか見えない3つの構造物は、特定の位置から見ると、特定の像を結び、予想外のイメージを生成させる装置となっている。カラフルなインスタレーションを展開
クリエイター:noiz
会場:芝生広場
クリエイターメッセージ:
「デザインの裏というキーワードに対して、普段は表に出すことがない、思考の中にあるデザインの価値(=裏)をインスタレーションで表現しました。
デザインというと、変更の余地のない完成されたものとも考えられがちですが、実は見え方も使い方も解釈しだいで多様に変化し、無限の可能性を引き出しうるのです。それこそ、本当のデザインの価値なのではないかと思います。デザイナーがデザインするという行為以上に、見る人や使う人が見る、使うという行為は、モノに意味や価値を与える上でとても大切なのです。良いデザインというのは、見る瞬間、使う瞬間ごとに新しい発見があります。このインスタレーションでは、捉えどころのない形から見る人の行為によって意味や価値を発見していくという体験を通じて、「デザインの裏」を感じてもらえたらと思いました。」(noiz)
noiz(ノイズ)プロフィール:
建築・デザイン事務所
2007年に豊田啓介と蔡佳萱のパートナーシップとして設立。2016年に酒井康介を加えた3名パートナー体制で、東京と台北の二拠点からコンピューテーショナルな手法を駆使し、建築を軸にインスタレーションから都市まで幅広いジャンルで国際的に活動する建築・デザイン事務所。最新のデジタル技術を駆使した各種デザインや製作、システムの実装から教育、各種リサーチ&コンサルティング活動も積極的に展開する。
https://noizarchitects.com/
ミッドタウン・ガーデンの木々の中に、色鮮やかなイラストが登場。表側のイラストには何かが隠れていて、その裏側に回ると、隠れていたものがアルファベットだとわかる、大日本タイポ組合による「ウラファベット」。
クリエイター:大日本タイポ組合
会場:ミッドタウン・ガーデン
大日本タイポ組合プロフィール:
秀親と塚田哲也の2人で1993年に結成。日本語やアルファベットなどの文字を解体し、組合せ、再構築することによって、新しい文字の概念を探る実験的タイポグラフィ集団。ロンドン、東京での個展、バルセロナや東京での企画展に参加。2003年には、バルセロナ(スペイン)で設立10周年記念の展示会を開催し、同時に作品集「TYPE CARD PLAY BOOK」も出版。2020年「もじかけえほん かな?」(偕成社)を出版。
https://dainippon.type.org/
アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi|1852-1926)の自由形状の窓に着想を得て、最新の3Dプリンティング技術でつくられた新しい窓のプロトタイプデザインの展示。YKK-AP主催、クリエイティブディレクターは、プロダクトデザイナーの鈴木啓太氏。
会場:東京ミッドタウン ガレリア B1 アトリウム
詳細:https://mag.tecture.jp/event/20211014-42279/
今年の「DESIGN TOUCH」に作品を展示・発表しているクリエイターを招き、「日頃の創作活動やそのテーマ」や「クリエイションの裏テーマ」といった、各クリエイターの「A面」から、個人的な関心事や興味の対象など創作活動の「B面」まで、幅広く聞きするトークセッション。オンラインにて配信。アーカイブも後日に配信予定。
オンラインカンファレンス
開催日:Day1:10月26日(火)、Day2:10月27日(水)
時間:19:00~20:30
登壇者:Day1:豊田啓介(noiz) / 大日本タイポ組合(秀 親、塚田哲也)、鈴木啓太(PRODUCT DESIGN CENTER)
Day2:進藤 篤 / M&T(池田美祐氏、倉島拓人氏)/モデレーター:秋山かおり氏
オンラインツアー
「デザインタッチの歩き方 by 東京ミッドタウン・デザイン部」
さまざまな場所で開催されるイベントを、くまなく見逃さずに巡ることができるルートをYouTubeで紹介。
東京ミッドタウンの意外な楽しみ方も。
公開日(予定):10月19日(火)
主催:東京ミッドタウン・デザイン部
詳細リンク:
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/designtouch/conference.html
東京ミッドタウン・タワー5Fのデザインハブ(DESIGN HUB)内に今年4月に開設された、多摩美術大学 TUBが主催する展示イベント。21_21 DESIGN SIGHTにて開催中の「ルール?展」との連携企画。
同学准教授で、「ルール?展」ディレクターチームの1人である、菅 俊一がディレクターを務める。
グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、環境デザイン、油画、版画、工芸などの各学部・専攻において、学生たちが、日々取り組んでいる課題制作に着目。課題文自体が創造性を広げるためのルール(制約)として機能しているのではという視点から、学生たちの課題作品200点以上の展示を通して、「制約のデザイン」が創造性を誘発することを観察しつつ、テーマである「デザインの裏」を考える。
展覧会ディレクター:菅 俊一(多摩美術大学統合デザイン学科准教授同大学)
開場時間:11:00-18:00
会場:多摩美術大学 TUB ミッドタウン・タワー5F、デザインハブ内
主催:多摩美術大学 TUB
ディレクターメッセージ:
「美術大学では、様々な視点から学生にある条件を与えて作品を制作させることで、学生自身がこれまで思いも寄らなかった技法や視点、アイデアを手に入れ、創造性を育むための教育を行なっています。本展では多摩美で行われている課題条件そのものを紹介することで、良い制約をデザインできれば、人間の創造性を広げることができるということをお伝えしたいです」
出展作品:〈BLINK〉
出展作家:進藤 篤
ヘチマ・岩崎石・ガラス。富山県で育まれた豊かな資源と技術を用い、3つの素材を新たな姿に発展させた作品を展示。
会場:ガレリア2F「Aēsop」前
出展作品:〈L.F.M.〉
出展作家:M&T(池田美祐、倉島拓人)
「L.F.M.(Leather Fiber Molding)」とは、出展作家であるM&T(池田美祐、倉島拓人)が名付けたプロセスを指す。M&Tが実験の中で天然ゴムをつなぎに用いることで、皮革端材の立体成形が可能であることに着眼し、廃棄される床面の削り屑を主原料として、プロセスを立体的に提示する。
会場:ガレリア3F 「IDÉE SHOP/IDÉE CAFÉ PARC」前
次世代を担うデザイナーやアーティストの発掘と応援、その先にあるコラボレーションを目的に、デザインコンペ、アートコンペの2部門で作品を募集。全1,366点の応募作品の中から、計16作品(アート6作品、デザイン10作品)を選出。Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021」開催期間中に、受賞作品の発表・展示を館内にて行う。
会期(予定):10月14日(木)~11月7日(日)
会場:プラザB1 メトロアベニュー(Google Map)
展示作品:「TOKYO MIDTOWN AWARD 2021」受賞およびファイナリスト作品(16点)
受賞作品発表日時:10月14日(木)18:00予定
審査結果は公式サイトにて発表
https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/
東京ミッドタウンとアルスエレクトロニカ[*]の協働プロジェクト。「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021」にあわせて開催される。
未来の学校とは、デザインやアートを通じて、学校では教えてくれない未来のことをアーティストや参加者とともに考える場。
「みらいのピクニック」と題して、東京ミッドタウンのオープンスペース、ミッドタウン・ガーデンに3つのアート作品を展示。アートによって、その場が普段とは異なるものへと変換あれ、訪れた人々にポジティブな未来社会をかたちづくるための問いを投げかける。
*.「アルスエレクトロニカ」とは:
オーストリアのリンツ市を拠点に40年にわたり「先端テクノロジーがもたらす新しい創造性と社会の未来像」を提案し続けている、世界的なクリエイティブ機関。アート、テクノロジー、社会をつなぐ出会いの場を創造し、横断的「未来」を提案。毎年開催されるメディアアートに関する世界的なイベント「Ars Electronica Festival」は芸術・先端技術・文化の祭典として知られる。
公式サイトhttps://ars.electronica.art/news/en/
展示作品〈Rope〉
出展作家:イーフ・スピンセマイユ
作品概要:長さ12m、太さ30cmの手作りの巨大なロープ。世界中を旅しながら、屋外屋内に関わらず、人々のための新たな場をつくり出す
「旅するRopeとお散歩ワークショップ」日程:
10月30日(土)14:00-15:00 / 16:00-17:00
11月3日(水・祝)14:00-15:00 / 16:00-17:00
参加方法:未来の学校-ONLINE LABORATORY- にて受付
参加料:無料
https://www.tokyo-midtown.com/jp/ars_midtown/
〈Air on Air〉
出展作家:筧 康明+赤塚大典+藤井樹里+吉川義盛+伊達亘+reckhahn
プロフィール:インタラクティブメディア研究者・アーティストの筧 康明と、プログラマの赤塚大典、および筧が主宰する研究室(東京大学 / 慶應義塾大学)にて活動する、藤井樹里、吉川義盛、伊達 亘、reckhahnのコラボレーション。
作品概要:インターネットを介して「息」を届けるオンライン参加型インスタレーション。体験者はウェブサイトにアクセスし、マイクに向かって息を吹きかけることで、オンラインから東京ミッドタウンにシャボン玉を飛ばすことができる。
〈PICNIQ Sheet〉
出展作家:TOKYO MIDTOWN + ARS ELECTRONICA
作品概要:五感を使い、自然と調和し、あなたならではのアイデアでこれからのミッドタウン・ガーデンに思いをはせるためのヒント(Question=問い)が書かれたピクニック・シートが登場。
関連オンラインコンテンツ
「ONLINE LABORATORY」の本格稼働を記念して、パノラマティクスの齋藤精一氏と共に、東京ミッドタウンとアルスエレクトロニカが考える「ポストシティ」について語るスペシャルインタビューと、アルスエレクトロニカの本拠地、オーストリア・リンツ市で開催された「アルスエレクトロニカ・フェスティバル2021-A New Digital Deal-」に出席した、今年のプリアルスエレクトロニカ審査員を務めた、アーティストの真鍋大度氏らが登壇したオンラインディスカッションの映像を公開中。
「アートがつくるポストシティ~東京ミッドタウンとアルスエレクトロニカが考える街とビジネスの未来〜」
登壇者:齋藤精一(パノラマティクス主宰 )、小川秀明(アルスエレクトロニカ フューチャーラボ 共同代表)、清水陽子(アルスエレクトロニカ フューチャーラボ アーティスト・リサーチャー)
配信URL
https://www.tokyo-midtown.com/jp/ars_midtown/article/01/
「アルスエレクトロニカ・フェスティバル 2021から紐解くみらいの文化的テクノロジー」
登壇者:真鍋大度(ライゾマティクス DJ アーティスト)、小川絵美子(アルスエレクトロニカ プリ・アルスエレクトロニカ ヘッド)、久納鏡子(アルスエレクトロニカ アンバサダー)
配信URL
注.10月17日23:59までの期間限定公開
https://www.tokyo-midtown.com/jp/ars_midtown/news/
「ルール?展」
会期:7月2日(金)~11月28日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
概要:ルールを不自由なものと捉えるのではなく、社会とその未来の可能性をより豊かなほうへ押し広げるものとして、ポジティブに向き合う力を養う展覧会です。
http://www.2121designsight.jp/
詳細:https://mag.tecture.jp/event/20210718-34185/
「横尾忠則:The Artists」
会期:7月21日(水)~10月17日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3
概要:パリのカルティエ現代美術財団主催による、国際的アーティスト・横尾忠則の所蔵作品展。財団の歴史に名を刻む人々のユニークな個性を表現した肖像画シリーズ、全139作品が日本で初公開。
http://www.2121designsight.jp/
サントリー美術館 開館60周年記念展「刀剣 もののふの心」
会期:9月15日(水)~10月31日(日)
会場:サントリー美術館
概要:平安時代から数多の刀工により生み出されてきた名刀。本展では、匠の技により鍛え磨かれた刀剣を一堂に披露。合戦絵巻や物語絵も交えて、日本の洗練された武家文化を紹介。
suntory.jp/SMA/
「使ってたのしむ、和菓子デザイン」展
会期:9月29日(水)~10月31日(日)
会場:とらや 東京ミッドタウン店ギャラリー
概要:暮らしをいろどる和菓子モチーフの小物を集めて展示・販売。室町時代後期創業の和菓子屋「とらや」の併設ギャラリーにて。
https://www.toraya-group.co.jp/
「GOOD DESIGN EXHIBITION 2021」
会期:10月20日(水)~11月21日(日)
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
概要:2021年度グッドデザイン賞の「ベスト100」の展示を中心に、全受賞作品を発表。グッドデザイン大賞の候補である「ファイナリスト」も展示され、10月31日までは来場者もグッドデザイン大賞を決める投票に参加できる。
https://designhub.jp/
フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 企画写真展 フジフイルム・フォトコレクション特別展「師弟、それぞれの写真表現」
会期:10月20日(水)~12月28日(火)
会場:FUJIFILM SQUARE
概要:「フジフイルム・フォトコレクション」から師匠と弟子、写真家と助手、教師と教え子といった関係にあった写真家たちの作品を特集し、対比することで、それぞれの写真表現を読み解く試み。知られざる写真家どうしの関わりを紹介しながら、28作家、28点の作品を展観。
https://fujifilmsquare.jp/
「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021」のメインビジュアルは、JAGDA新人賞(2021)を受賞したクリエイター、川尻竜一氏がデザインを担当しました。
クリエイターメッセージ:
「たとえば、デザインというものを花に見立ててみる。日々の生活の中でごく自然に目にし、接しているのは、きっと花のついた部分で、その色や形がどこかで誰かを楽しませたり、何かの役に立ったりと、社会のあちこちを豊かに彩ってくれているような気がします。いったいその花はどうやって生まれ、育ち、咲いたのだろう。
今年のキーワードは「デザインの裏」。花を背中側から描くことで、普段とはちょっと違ったアングルから観るデザインの感触を楽しんでもらえると良いなと思いました。」(川尻竜一氏)
会期:2021年10月15日(金)から11月3日(水・祝)
開場時間:11:00-21:00
会場:東京ミッドタウン各所(Google Map)
主催:東京ミッドタウン
公式ウェブサイト
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/designtouch/