イギリス・ロンドンのRoyal Academy of Artsにて、スイスの建築家、ヘルツォーク&ド・ムーロンの個展が7月14日から10月15日まで開催されています。
(※ 上記写真クレジット © Royal Academy of Arts, London / David Parry. © Thomas Ruff, DACS 2023)
ロンドンでは約20年振りとなる今回の展覧会は、建築家自身も展示構成に深く関わっており、模型、写真、映像、VR、ARを使ってデザインの手法、マテリアル、テクノロジーを見せることで、さまざまな角度から同事務所の建築作品や、それらを取り巻くコンテクストが紹介されています。
今回の展示は3つの空間に分かれています。1つ目の部屋ではスイス、バーゼルのヘルツォーク&ド・ムーロン事務所にある「Kabinett」(キャビネット)の一部を展示。木製の棚には約400点もの模型、素材、印刷物、写真、映像、AR体験が置かれています。また、Kabinettの周囲には同事務所がこれまで長年協働してきたアーティストThomas Ruffと写真家Andreas Gurskyの作品が飾られており、AR機能を使った3Dのデジタルモデルやアニメーションを通して建築を体験することもできるようになっています。
2つ目の部屋では、バーゼルの〈REHAB 脊髄・脳損傷患者のためのリハビリテーション・センター〉(2002年)における日常を、映像作家Bêka & Lemoineが撮影した新作の映像作品で見ることができます。
そして最後の部屋では現在チューリッヒで建設中の〈Universitäts- Kinderspital Zürich〉(子供のための病院)にフォーカスし、ヘルツォーク&ド・ムーロンが考える「癒しの空間」について病室の実物大模型や図面、映像、ARなどを通して見ることができます。
ヘルツォーク&ド・ムーロン事務所 プロフィール
スイスのバーゼルを拠点とする国際的な建築事務所ヘルツォーク&ド・ムーロン。1978年に設立された同事務所は、創立者であるジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムーロンに加え、パートナーおよびCEOによって率いられている。現在、600人を超える所員を擁する国際的なチームが、ヨーロッパ、アメリカ、アジアで幅広いプロジェクトに携わっている。バーゼルにメイン・オフィスがあり、ベルリン、ミュンヘン、パリ、ロンドン、香港、ニューヨーク、サンフランシスコのスタジオ、コペンハーゲン、エルサレム、杭州の現場事務所と連携して活動している。
会期:2023年7月14日(金)-10月15日(日)
会場:Royal Academy of Arts、Burlington Gardens、The Gabrielle Jungels-Winkler Galleries
所在地:6 Burlington Gardens, London, UK
開館時間:火〜日 10:00-18:00、金 10:00-21:00
休館日:月曜日
入場料:一般 £15、16歳以下 無料、25歳以下 半額
※ 開催日時はいずれも現地時間
Royal Academy of Arts ウェブサイト
https://www.royalacademy.org.uk/exhibition/herzog-and-de-meuron