パナソニック、パナソニック プロダクションエンジニアリング、パナソニック システムソリューションズ ジャパンの3社(以降、あわせて「パナソニック」と表記)は、JR東日本メカトロニクス(JREM)と共同で、隈研吾建築都市設計事務所がデザインを手がけ、2020年3月14日に開業したJR山手線・京浜東北線の新駅〈高輪ゲートウェイ駅〉において、ロボットを用いた駅サービスの実用化へ向けた検証実験を行ったことを発表しました(パナソニック2020年7月9日プレスリリース)。
東日本旅客鉄道では、〈高輪ゲートウェイ駅〉を新たな国際交流拠点の玄関口として位置づけ、各種ロボットのほか、無人AI決済店舗・QRコード改札機・鉄道テラスビジョンなど、さまざまな駅の最先端技術を試行導入しています。今回6月に行われた実証実験もその一環であり、より安全な駅環境づくりのため、大型再開発計画「品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)」の2024年度のまちびらきを見据えて、駅および駅周辺施設で利用できるロボットサービスの導入を目指します。
パナソニックが実証実験で使用したのは、自律移動する案内ロボット「HOSPI Signage」と、ロボティックモビリティ(ロボット電動車いす)の各1台。「HOSPI Signage」の胴体3面の液晶ディスプレイに、感染症対策の注意喚起や駅の広告を表示しながら、予め設定された移動経路に沿って、2階改札内コンコースを時速2.5キロメートルで自律移動し、駅利用客の注目を集めました。顔画面の表示と音声(日本語・英語の2カ国語)で、トイレやエレベーターへの移動案内も試験しています。
「ロボティックモビリティ」は、障害物を前方に検知すると減速または停止する「自動停止機能」と、先行機体に追従する「自動追従機能」を備えています。追従走行中の「ロボティックモビリティ」の間を人が横切ると、後方のロボティックモビリティのセンサが検知して自動で一時停止し、人が通り過ぎたことを認識すると再び追従走行を開始します。
将来的には、自律走行と追従走行を組み合わせたロボティックモビリティを活用することで、新しい生活様式を見据えた無人での移動サービスの実現を目指します。
今回の実証実験の実施期間は2020年6月17日から30日にかけて。駅構内施設の案内や移動に不自由がある方への支援を行うもので、昨年12月10日にさいたま新都心駅で行った実証実験に続き2回目となります。
さらにパナソニックは、2020年7月から2020年9月までの予定で、同駅の通常非公開エリアにおいて、「ロボティックモビリティ」の自動追従走行による移動サービスの実証実験を実施することも発表しています(2020年7月10日プレスリリース)。
# Channel Panasonic – Official(パナソニックyouTube公式チャンネル)「HOSPIとロボティックモビリティがつくる新しい日常~高輪ゲートウェイ駅での実証実験」(2020年7月5日)
# Channel Panasonic – Official(パナソニックyouTube公式チャンネル)「パナソニック 空港でロボティックモビリティ(自動追従電動車いす)の実証実験を実施」(2019年5月31日)