百貨店業態として初となるメディア型OMOストア[*1]〈CHOOSEBASE SHIBUYA(チューズ ベース シブヤ)〉が、東京・渋谷の西武渋谷店パーキング館1階に9月2日(木)に開業しました(株式会社そごう・西武プレスリリースより)。
*.OMOストア:店頭とEC(electronic commerce)で顧客・商品・在庫情報が統一されたストア形態を指す
〈CHOOSEBASE SHIBUYA〉は、そごう・西武が、D2Cブランドとの協業を通して、新しい小売ビジネスの創出にチャレンジする場です。半年ごとに注目すべき編集テーマを設け、共感するブランドをパートナーとして、更新され続ける実験的な店舗づくりに挑戦。店頭・EC・メディアを横断して、常に新しい出会いと学びのある購買体験を提供します。
初回の編集キーワードは「タイムリミット」。さらに、ストアとしてのテーマは「サステナビリティ」。乃村工藝社のデザイナー亀田奈緒氏を中心としたデザインチーム「no.10」が手がけた内装設計も、このテーマに準じた空間になっています。
編集キーワード「タイムリミット」について
渋谷を訪れる人々がより身近にテーマを自分ゴト化できるよう、「タイムリミット」というキーワードを設定し、売場を編集している。
環境破壊が進み、地球や文化の「タイムリミット」が近づいていることに対する問題意識を持ち、プラスチックフリー、オーガニック、アップサイクル、ロングライフ・プロダクトなど、「タイムリミット」を多角的に捉え、具体的なアクションを起こしているブランドが一同に介する。また、メディア型店舗として、オープンに合わせてはじまるECサイト上のオウンドメディアでも、「タイムリミット」というテーマに沿ったさまざまなオリジナルコンテンツを公開していく。
パーキング館1階を改修してオープンした〈CHOOSEBASE SHIBUYA〉の店内は、まるで洞窟のような空間で、BASE A、B、C、Dの4つの展示エリアに分かれています。
没入感を感じる空間設計
OMOストアでありながら、テクノロジーに寄りすぎない、人間的な消費の在り方を体験できる場をつくるうえで、百貨店ならではの「編集」というキーワードをもとに、余白のある世界観の構築を目指しました。ストア全体は、2本の太い通路がクロスした構成。各エントランスから十字路に向かってわずかに先細りしており、かつ、有機的な曲線を描いた光のラインが奥へと誘引することで、没入感を強く感じる空間となっています。
十字路には「BASE」と呼ばれる4つのエリアが隣接し、共通した世界観の中でそれぞれに素材の個性を与えました。天井が低く、半地下のような既存の建築の特性を活かし、彩度のないワンカラーの世界に対し、あえて暖かみを消したブルーの塗り床が、「少しの違和感」として未来への兆しを感じられるようなアソートカラーとなっています。
シルバーからブルーのグラデーションを施したトタンパネルは、ブルーモーメントを彷彿とさせ、渋谷ならではの”ヤンチャさ”を演出しながらも、特別な体験を提供します。CHOOSEBASE SHIBUYAのキーワードである「サステナビリティ」において、ブラウン管を使用した破砕ガラス、ストランドボード、再生アルミといったエコマテリアルを各所に使用。また、POPスタンドやライザーアイテムといった細部にも、今回の施工で生まれた端材を再活用しています。(そごう・西武プレスリリースより)
CHOOSEBASE SHIBUYA 主要機能
・Webカタログを活用した非接触でのウォークスルー決済
・AIカメラによる店内データ解析(通行・来店・購買)
・店頭とECの完全リアルタイム在庫連動
・BOPISおよび店頭配送などの受渡・配送システム
・店頭・EC・Webメディア一体のデータプラットフォーム
※ストア開発協力:hey(プレスリリース)、ROUTE06(プレスリリース)、AWL(プレスリリース)
「モノを買う」から「意志を買う」場所へ
〈CHOOSEBASE SHIBUYA〉は、商品を手にとってみることができる”リアルストア”とオンラインストアの2つを展開し、「モノを買う」のではなく、「気付き」や「賛同」「応援」を入り口に、“意味に出会い、意志を買う”という次世代型店舗のあり方を提案します。
「HOTEL SHE, 」を展開する龍崎翔子氏らが参画
開業にあたり、外部からプロフェッショナルを招き、クリエイティブ・チームを編成。メディア型店舗のコンセプト策定、空間ディレクションをクリエイティブ・ディレクター辻 愛沙子氏(株式会社arca CEO)、体験設計および空間演出をホテルプロデューサーの龍崎翔子氏(L&Gグローバルビジネス 代表取締役CEO)が担当。
さらに、完全キャッシュレスのカフェ〈KITASANDO COFFEE〉や〈TAILORED CAFE〉を都内に展開し、〈CHOOSEBASE SHIBUYA〉にも出店する松本龍祐氏(カンカク 代表取締役)や、女性向け新ブランド「INCEIN(インセイン)」を立ち上げ、1号店を出店する森 雄一郎氏(FABRIC TOKYO 代表)からOMO業態に関する知見を得るなど、多様なクリエイティブメンバーと共に新店舗を創出します。
そのほかの主な出店ブランド:A BUZZ FROM THE BEES(ア バズ フロム ザビーズ)、BEIGIC(ベージック)、Bywater(バイウォータ)、FIL(フィル)、KESENNUMA KNITTING(気仙沼ニッティング)、NEMOHAMO(ネモハモ)、HERENESS(ヒアネス)、LIFFT(リフト)、FERMENSTATION(ファーメンステーション)、ITINAMI(イトナミ)、Wondershake(ワンダーシェイク)、Sghr(スガハラ / 菅原工芸硝子)、rerum nature Japan(レルムナチュレジャパン)
公式ウェブサイトは開業に先立つ2021年9月1日にオープン。商品の提案やテナント出店の希望などは、同サイトにて受け付けています。(en)
〈CHOOSEBASE SHIBUYA〉
オープン日:2021年9月2日(木)
所在地:東京都渋谷区宇田川21-1 西武渋谷店パーキング館1階(Google Map)
面積:約700m²
出品ブランド(8月20日時点):約54社(うち商品展示スペース51、カフェほか3)
アイテム数:約300点
取り扱い品目:洋品雑貨、衣料品、インテリア用品、化粧品など
公式ウェブサイト
https://partner.choosebase.jp/
Instagram @choosebase_shibuya
https://www.instagram.com/choosebase_shibuya
※本稿の店内画像およびイメージビジュアルは、〈CHOOSEBASE SHIBUYA〉開業に関するそごう・西武プレスリリースと、同店舗に出店したブランド・企業が発信したプレスリリースより