BUSINESS

隈研吾氏が提案する「KuMO: Kuma Mobile Office」

北海道・東川町〈KAGUの家〉を第一弾として、サテライトオフィスを全国展開へ

BUSINESS2022.11.04

隈研吾建築都市設計事務所(KKAA: KENGO KUMA&ASSOCIATES)が、新しいワークスタイルのプラットフォーム「KuMO: Kuma Mobile Office」を立ち上げ、運営を開始。10月1日に公式ウェブサイトをオープンしています。

11月2日にはメデイア向けにプレスリリースを発信。北海道・東川町と沖縄県那覇市内で施設の利用を開始し、利用者を募集中。プロジェクトは現在進行形で、岡山県真庭市にも近日中に「KuMO」をオープン予定とのこと。

KuMO(Kuma Mobile Office)ロゴマーク

KuMO(Kuma Mobile Office)ロゴマーク

隈研吾氏からのメッセージ

「新しい働き方をするためのオフィスを日本中につくります。
自然の中で働き、地域と深くつながるための新しいかたちのオフィスです。KKAAのスタッフが働くだけでなく、コワーキング(CO-WORKING)としても機能し、会員になられた方に、自由に使ってもらいます。

第一弾は、北海道東川町の施設「KAGUの家」です。旭川空港からも車で15分とアクセスが良く、移住者は増加し、個性的な飲食店が次々とオープンし、なにより自然の美しさ、豊かさは格別です。

KuMOは今後、日本中の特別な場所を選んで増殖します。
KuMO同士が連携し、日本中のKuMOを転々としながら働ける、新しいワークスタイルのプラットフォームとなります。
みなさんとKuMOで一緒に働き、地域に貢献したいと思います。(隈 研吾)

KKAAヒガシカワサテライト / Kaguの家

東川町を含めた北海道産の木際を外壁などにふんだんに使用した〈KAGUの家〉のサテライトオフィス群 外観 ©︎Imada photo aervice

北海道・東川町〈KAGUの家〉

隈研吾氏の設計により建設された〈KAGUの家〉ほかのプロジェクトが北海道・東川町で進行中であることは、『TECTURE MAG』にて昨年4月と今年1月に報じた通りです(レポート:旭川家具産地の東川町が隈研吾氏との連携プロジェクト「サテライトオフィス群+デザインミュージアム」建設計画などを「椅子の日」に発表 / 記事を読む

東川町は「家具のまち」として知られています。TIME&STYLE(タイムアンドスタイル)をはじめ、世界トップレベルの木製家具を製造する工場が多く、いわゆる「旭川家具」ブランド隆盛の一翼を担っています。

同町では、隈氏を審査委員長に招いた国際コンペ「隈研吾&東川町 KAGUデザインコンペ」を2021年2月にスタート。続く4月14日には、隈氏を東川町に招き、日本記念日協会に申請していた「4月14日=(良い)椅子の日」の認可・登録を記念した式典とトークイベントなども開催しています。

KKAAヒガシカワサテライト / Kaguの家

個々のワーキングスペースはゆったりと配置されている ©︎Imada photo aervice

2022年春にまず4棟が竣工した〈KAGUの家〉は、地元を含む北海道産の木材を用いて建設されています。地元・東川町の家具工場とのコラボレーションも〈KAGUの家〉を建設する際のテーマのひとつであり、協働を象徴した施設名称であるとのこと。

具体的には、棚と机が一体となった家具であり耐震材でもある木造の「KAGUユニット」を共同で開発。公式ウェブサイトによれば施工にも加わっているとのこと。建築と家具との間の境界線をとり払った実験的な試みです。

KKAAヒガシカワサテライト / Kaguの家

〈KAGUの家〉は木製什器とデスクが一体となった「KAGUユニット」による木造2階建て ©︎Imada photo aervice

KKAAヒガシカワサテライト / Kaguの家

〈Kaguの家〉18号・A棟(153.17m²)1-2階フロアマップ

KKAAヒガシカワサテライト / Kaguの家

〈KAGUの家〉吹抜け空間に用意されたリビング(共有スペース) ©︎Imada photo aervice

「KAGUユニット」の工法で建てられた〈KAGUの家〉では、1棟あたり最大12人が活動できるデスクが用意されています(キッチン、トイレ、リビングスペース、打合せスペースは共用)。使用料は月額で25,000円(+冬期暖房費3,000円)。隈研吾建築都市設計事務所のKKAAヒガシカワサテライトも開設されています。

KKAAヒガシカワサテライト / Kaguの家

東川町〈KKAAヒガシカワサテライト / KAGUの家〉©︎Imada photo aervice

隈研吾建築都市設計事務所では、〈KAGUの家〉に隣接している古いレンガ倉庫を改修し、町のデザインミュージアムとして再生するプロジェクトにも参画しています。昨年4月14日の「椅子の日」記念トークでも、家具のまち・東川への周遊を誘導するウォーカビリティに重きを置き、今回のサテライトオフィスを設計する計画であると説明していました。
隣接する東川町の図書館ともつなががった、町のストリートの一部として地域に溶け込んだ建築群となります。

KKAAのプレスリリースおよびプラットフォーム「KuMO」の公式ウェブサイトによれば、東川町は「鉄道、国道、上水道がない町」であり、これらをキャッチコピーとした町づくりが進められているとのこと(例えば、蛇口をひねれば、大雪山の湧き水をそのまま飲むことができるなど)。〈KAGUの家〉の建設も東川町のまちづくりの一環であり、隈研吾建築都市設計事務所にとっては実験的な試みとなります。

〈KKAAヒガシカワサテライト / KAGUの家〉

所在地:北海道上川郡東川町東町1丁目7番(Google Map
詳細https://kumamobileoffice.co.jp/higashikawa/


沖縄・壺屋〈KKAAナハサテライト/SHAREtsuboya〉

沖縄県那覇市の壺屋にある、1968年(昭和43)にコンクリートブロック造で建てられた3階建てのビルを、隈研吾建築都市設計事務所がリノベーション。〈KKAAナハサテライト/SHAREtsuboya〉として再生されています。

1階には、リカーショップとソーセージショップの複合ストアが入る。2階がシェアオフィス、3階はゲストルームというレイアウト。数日のあいだだけ那覇に滞在して働くといった、コロナ禍がもたらした新たなワーキングスタイルへの対応も視野に入れています。

KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya

築54年の建物を”サテライトオフィス+店舗”として再生した〈KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya〉外観 ©︎Kaoru Yamada

KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya

1階 / リカーショップとソーセージショップの複合ストア ©︎Kaoru Yamada

オフィスフロアはカウンターデスクを窓際に設置し、中央部には小さな丸テーブルを配置してオープンな雰囲気に。打ち合わせスペースはガラスで仕切り、ワークスペースと連続性をもたせた空間となっています。ワークデスク数は計12席。使用料は月額で18,000円(日額1,500円)。
3階はゲストルームで、オフィスと連携した利用が可能です。

KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya

〈KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya〉 2階オフィスフロア ©︎Kaoru Yamada

KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya

〈KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya〉2階フロアマップ(56.22m²)

KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya

ガラスで仕切られた打合わせスペース ©︎Kaoru Yamada

KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya

コンクリートブロックに囲われた建物の屋上 © Kaoru Yamada

那覇市壺屋 KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya

〈KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya〉の向かいはマーケット〈のうれんプラザ〉(旧農連市場)という便利な立地

〈KKAAナハサテライト / SHAREtsuboya〉

所在地:沖縄県那覇市壺屋1-1-21(Google Map
詳細https://kumamobileoffice.co.jp/okinawa/

各施設の利用は会員登録が必要。内覧予約など詳細は、「KuMOプロジェクト」のウェブサイトを参照してください。

「KuMOプロジェクト」公式ウェブサイト
https://kumamobileoffice.co.jp/

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