FEATURE

旭川家具産地の東川町が隈研吾氏との連携プロジェクト「サテライトオフィス群+デザインミュージアム」建設計画などを「椅子の日」に発表

FEATURE2021.04.22

旭川家具産地の東川町が隈研吾氏との連携プロジェクト「サテライトオフィス群+デザインミュージアム」建設計画などを「椅子の日」に発表

東川町が「4月14日は(良い)椅子の日」に制定

北海道・東川町は、2021年4月14日(水)に記者発表を行い、日本記念日協会に登録を申請していた「4月14日=(良い)椅子の日」が認可・制定されたこと、および建築家の隈 研吾氏と連携したプロジェクトについて発表しました。

北海道の中心部に位置し、自然豊かな東川町は、どこを切り取っても絵になる「写真の町」として、また「木工家具の町」としての歴史も歩んできました。
古くから木工業が盛んで、町内には30以上の木工所があり、旭川家具の約30パーセントがこの町で生産されています。

2006年に東川町でスタートした「君の椅子」では、同町で生まれてくる子どもたちに手作りの椅子を贈っており、毎年選定されるデザインを東川町内の工房で製作しています。

また、東川町は、椅子研究家として名高い織田憲嗣氏が約50年近くにわたり収集してきた、貴重な椅子や生活用品などのコレクションを有することでも知られています。歴史的・資料的にも価値が高い織田氏のコレクションを未来へと伝えるため、2017年より購入を開始し、町の文化・芸術の発信拠点「せんとぴゅあ」にて常設で展示しています。

織田コレクション展「世界の名作椅子ベスト20」会場風景(会期:2021年4月14日〜5月5日 / 主催・画像提供:東川町)

隈 研吾氏とのさまざまな連携プロジェクト

このような取り組みを背景に、東川町では4月14日を「椅子の日」として制定(認可と登録:日本記念日協会)。旭川家具産地として、今後も木工産業を発展させていくという決意表明を込めました。

建築家の隈 研吾氏とは、国際コンペ「隈研吾&東川町」KAGUデザインコンペ」を今年2月よりスタート。あえて「ファニチャー」ではなく「KAGU」を掲げて、「木の椅子のデザイン」をテーマに作品を募集。1876件のエントリーがあり、最終的に36の国と地域から834件もの応募があり、盛り上がりをみせています(公開審査会は東川町にて2021年6月26日開催予定)

4月14日に東川町で行われた記者発表会には、隈研吾氏も登壇。KAGUコンペ以外にも同地で進行中の、隈研吾氏が設計・デザインを担当する、サテライトオフィス群の整備事業の概要も発表されました(記者発表の内容は、東川町の公式YouTubeチャンネルにて公開中)

プレゼンテーション中の隈 研吾氏(スクリーンに東川町で計画中のミュージアムほかイメージパースが映っている)

ウォーカブルなまちづくり

隈氏のプレゼンテーションによれば、緑を生かしたサイトプラントを計画。東川の木材を構造材としても使用する「KAGUの家」と、まち歩きを重視した「散策路」を敷地内に配置します。敷地内にある古いレンガ倉庫にも隈氏の手が入り、東川町にとって念願のデザインミュージアムとして生まれ変わります。織田コレクションを収蔵・展示するほか、地元の旭川家具や隈研吾作品なども展示される予定です。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響などもあり、今後は「ウォーカビリティ」がこれからの都市にとっては重要であると隈氏は考えており、その建築思想が反映され、車での移動に頼らない、ウォーカブルなまちづくりを目指します。
サテライトオフィス群は2022年のオープンを目指し、竣工後は、隈研吾建築都市設計事務所も事業所をこの地に開設する計画とのこと。


#東川町 YouTune公式チャンネル「4月14日「椅子の日」セレモニー」(2021/04/14配信)
プレゼン画面に「東川町デザインミュージアム計画(仮)」が映っている

左:隈研吾氏 / 右:松岡市郎町長

隈研吾デザイン×東川町木工事業所のコラボレーション

隈氏によるプレゼンテーションに先立ち、記者発表会では、地元企業や職人らで構成される東川町木工事業所と、隈氏とのコラボレーションで誕生した椅子が披露されました。「曲木」とプレス成型の技術が用いられています。
1つは、隈研吾建築でも見られる「ルーバー」を椅子に展開したデザインです。

隈 研吾デザイン ルーバータイプの椅子(プロトタイプ / 画像提供:東川町)

もう1つの椅子は、厚さ1.6mmから1.8mmの合板を5枚積層してプレス成型した椅子。東川町に自社工場を構える、TIME&STYLE(タイムアンドスタイル)が製作協力しています。あえて木のフシがあるトドマツと、シンプルなカバ材で、表情の異なる2タイプがつくられました(積層板によるプレス成型の椅子のサイズ:W400×D504×H801×SH440 / 塗装:ポリウレタンナチュラルホワイト ツヤ全消し)
今後は強度面の検証など試作を重ね、隈研吾デザイン×東川町木工事業所のコラボレーション製品として展開する予定です。

隈 研吾デザイン 積層合板タイプの椅子(プロトタイプ / 画像提供:東川町)

「椅子の日」制定記念の展示会も開催

隈氏がデザインしたこれらの椅子は、東川町家具事業所が製作した自慢の椅子58点とともに、「椅子の日」制定を記念した展示会で見ることができます。
また、隣接する「せんとぴゅあI」のギャラリー1では、織田コレクション展「世界の名作椅子ベスト20」も開催されます。(en)

「隈研吾×東川町家具事業所の椅子・椅子の日関連展示」会場風景(提供:東川町)

椅子の日制定記念
隈研吾×東川町家具事業所の椅子・椅子の日関連展示

会場:東川町複合交流施設「せんとぴゅあII」
所在地:北海道上川郡東川町北町1-1-1
会期:2021年4月14日(水)〜5月5日(水・祝)
営業時間:10:00-17:00
定休日:月曜(祝日の場合は開館)
入場料:無料
主催:東川町

織田コレクション
https://odacollection.jp/

「君の椅子」プロジェクト
https://town.higashikawa.hokkaido.jp/special/chair/

「せんとぴゅあ」公式ウェブサイト
https://higashikawa-town.jp/CENTPURE

隈研吾建築都市設計事務所 最新プロジェクト

CULTURE2021.01.22
隈研吾氏がラグジュアリー・レジデンスを設計監修。「プロスタイル札幌 宮の森」2022年夏竣工予定
CULTURE2021.06.26
隈研吾デザイン監修のCLTパビリオンが国立公園蒜山へ移築、新名称「風の葉」として7/15開業
CULTURE2021.03.03
隈研吾氏が返済不要の奨学金を支給する建築奨学財団を設立、2021年度奨学生を募集
CULTURE2021.04.15
隈研吾設計による「国宝記念館」建設支援を求めるクラウドファンディングを熊本の青井阿蘇神社が開始

隈研吾氏がデザインしたプロダクト

PRODUCT2021.04.19
サンゲツから隈研吾氏とコラボした壁紙・床材コレクション「KAGETOHIKARI(カゲトヒカリ)」4/22発売
COMPETITION & EVENT2021.03.09
創立110年の三越製作所が初の展覧会、隈 研吾氏とコラボした新作家具〈topo〉などを展示
PRODUCT2021.02.18
アシックス×隈研吾によるランニングシューズ「METARIDE™ AMU」にサハラ砂漠をイメージした新色が登場
PRODUCT2020.12.17
隈研吾×USTECH コラボレーションモデル〈WABURO KUMA〉発売
  • TOP
  • FEATURE
  • 旭川家具産地の東川町が隈研吾氏との連携プロジェクト「サテライトオフィス群+デザインミュージアム」建設計画などを「椅子の日」に発表