東京都南東部と神奈川県北部を中心に運行している東急バスの車両が、移動型サウナバス「サバス」として再生されます。
「バスをリブランディングする」をミッションに掲げ、新たなバス事業を提案するリバース(大阪府、代表取締役:松原安理佐)が発表したもので(2024年2月29日プレスリリース)、同社と日本最大のサウナ検索サイト「サウナイキタイ」の2社が企画・プロデュースして誕生した移動型サウナバス「サバス」の待望の2号車となります。
「サバス」とは、本格的なサウナがどこでも体験できるよう改装された移動型サウナバスの呼称です。2021年11月に関係各社によりプロジェクト概要が発表されました。姫路市の路線バス(神姫バス)の車両を改装した1号車が2022年2月に完成、翌月より運用されています。
神姫バスの車両を改装した「サバス」1号車
「サバス」を企画・プロデュースしたリバース社によれば、「サバス」への問い合わせは全国各地から多数寄せられ、これまでに北では関東・栃木県、南は九州・佐賀県までの各所で大勢の人々の「蒸車」があったとのこと。但し、この「サバス」1号車は兵庫を拠点としているため、例えば関東方面でイベントを開催する場合に諸費用がかかり、利用料金に影響を与えるなどの課題を抱えていました。そのような中で、東急バスから路線バス車両の再活用の話があり、2号車としての「サバス」プロジェクトが再スタートしたものです。
「サバス」2号車の内装設計は、前回の1号車をNOD(代表:溝端友輔)と共同で手掛けている設計事務所・OSTR(太田 翔+武井良祐)が担当します。
降車ボタンを押すと熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる「押しボタン式のオートロウリュ」(通称:「蒸気降りますボタン」)や吊り革といった、路線バス車両の名残りを生かした1号車で人気のデザインは踏襲されます。そのうえで、1号車とは異なるサウナ体験を提供する空間を目指し、製作が進行中です。
※以下のイメージ画像と仕様は2024年2月発表当時のもの。今後一部が変更される可能性あり
「サバス」2号車には2種類のサウナスペースが用意されます。
このうち、メインとなるサウナ室はバスの「サロン席」をモチーフにデザイン。コの字型の座席を配置することで、利用者同士が自然と顔をつきあわせ、窓外の景色を楽しみつながらの会話を促します。中央に設けるテーブルには、積み木ゲームなども用意される予定です。
もう1つのサウナスペースは、プライベート感のある「優先席」サウナです。こちらは定員2名ほどで、1人であれば室内に寝転がることもできます。オークや白樺などの植物の枝葉を束ねたもので身体を叩くウィスキングを行うことも想定した設計となっています。
「サバス」2号車の完成は2024年6月を予定。完成後は1号車を兵庫拠点、2号車を東京拠点として運用します。
これまでと同様に、大型車両の駐車スペースを有する施設やアウトドア施設などを運営する事業者向けのレンタルを中心として展開しつつ、サウナの可能性を拡げるような事業展開を構想中とのこと。
企画・プロデュース:リバース、サウナイキタイ
内装設計:OSTR
内装施工:HENDERSON
バス車両提供・改修協力:東急バス
バス整備・改修:恒陽
問合せ先:リバース
「サバス」1号車詳細(OSTR ウェブサイトより)
https://www.ostrarchi.com/#/sauna-bas/
「サバス」公式ウェブサイト
https://sabus.jp