CULTURE

渋谷駅地下に約4,000立方メートルの雨水を一時貯水できる貯留施設が完成

CULTURE2020.08.24

渋谷駅を中心とする大型再開発を進めている東急は、渋谷駅街区土地区画整理事業の共同施行者として、独立行政法人都市再生機構と共に「水害に強く安全・安心なまちづくりの実現」を目指し、渋谷駅東口雨水貯留施設の整備を進めており、2020年8月31日をもって整備が完了する予定であることを発表しました(東急 2020年8月19日プレスリリース)。

同施設は、渋谷駅東口広場の地下約25メートルの深さに位置する、南北約45メートル・東西約22メートルの大規模構造物で、約4,000立方メートルの雨水を一時的に貯水することができます(上の画:雨水貯留施設の内部)。
1時間あたり50ミリを超える強い雨が降った場合に取水され、天候が回復した後にポンプで既設の下水道幹線へと排水する仕組みです。

雨水貯留施設イメージ

同施設の構造は、降水量に合わせた貯水ができるようになっており、清掃範囲を限定できる、施設管理上の機能性を備えています。流入時の水流の勢いを抑えるドロップシャフト(らせん状の水路)を採用し、施設底部の劣化を防止するほか、脱臭・換気設備を設置するなど、効率的な維持管理に配慮した整備となっています。

渋谷駅周辺は、すり鉢状の地形であるため、降雨時の雨水が溜まりやすいという課題がありました。この解決のため、同事業の一環として、2011年2月に工事着手、2014年8月の掘削完了後から敷設工事に順次着手し、施設の整備を進めてきました。
整備にあたっては、同施設の地上部が交通広場のため、歩行者や車両・路線バス、鉄道駅や歩行者デッキなどに影響を与えないよう、細心の注意を払いながら、工事が進められました。

同施設は、8月31日より供用を開始し、東京都下水道局が管理を行います。これにより、浸水への対策を図るとともに、近年増加している集中豪雨などに備えます。(en)

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