CULTURE

建築・料理・研究の領域を横断する海中のレストラン

スノヘッタが設計した ヨーロッパで初となる水中レストラン〈Under〉

CULTURE2022.07.07
〈Under〉

©︎ André Martinsen

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

〈Under(アンダー)〉は、建築だけでなくプロダクト、マテリアルのデザインまで幅広いプロジェクトを手掛けるノルウェーのデザイン事務所スノヘッタ(Snøhetta)が設計した、ヨーロッパ初の水中レストランです。

建物自体が人工リーフとなり、生物が生息することで、地産地消にこだわるレストランの食材調達にも役立っています。また、レストランとしての機能だけでなく、海中生物の動きを邪魔することなく間近で観察できる海洋研究の場としても活用されている建築です。

(以下、Snøhettaから提供されたプレスキットのテキストの抄訳)

〈Under〉

©︎ Inger Marie Grini/Bo Bedre Norge

〈Under〉は2019年にノルウェー・リンデスネスにオープンした、ヨーロッパで初となる水中レストランである。

ノルウェーの海岸線の最南端に位置し、北と南からの海風の合流地点に位置する。バルト海の塩分の少ない水と、塩分の多い大西洋が交わるリンデスネスに位置するこの場所は、海洋生物学的に見ても理想的な場所である。この多様な海には、汽水域でよく育つ種と、塩分の多い海でよく育つ種の両方が集積し、種の多様性のピークをつくり出している。

スノヘッタがデザインしたレストランは、海洋生物の研究センターとしても機能し、ノルウェー南端の岩がつくる海岸線と、海の野生動物への敬意が込められている。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

ノルウェー語で「Under」は「下」と「不思議」という2つの意味を持つ。

海中に半分沈んだ全長34mのモノリシックな建物は、水面から5m下の海底に直接突き刺さるように建っている。コンクリートシェルの粗さが人工的な岩礁の役割を果たし、シラウオや昆布が生息するようになるため、時間の経過とともに海の環境に完全に溶け込むように設計されている。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

海岸線に面した厚さ0.5mのコンクリートの壁は、海からの風圧や水圧、衝撃に耐えられるようにつくられている。また、巨大な窓からは、季節や天候によって変化する海底の様子を眺めることができる。

このレストランでは高品質な地産の食材をベースとし、持続可能な範囲での野生生物の収穫に重点を置いた高級料理を提供することを目的としている。ノルウェー・クリスチャンサンの有名レストラン「Måltid」のシェフ、ニコライ・エリッツゴー氏(Nicolai Ellitsgaard)が料理長を務めている。

〈Under〉

©︎ Inger Marie Grini/Bo Bedre Norge

海底に潜るごとに変化する空間

リンデスネスは、1日のうちに穏やかな気候から荒れ模様になるほど、何度も天候が変わることで知られている。

この場所に到着したゲストは、野生的な屋外の印象から一変し、オーク材で覆われた静かなホワイエに通される。ラフな木製の仕上げと木材の甘い香りに包まれながら、建物の中へ降りていくと、オーク材の優雅な階段が現れる。

天井はオーク材からテキスタイルに変わり、ダークなスチール製の手すりと真鍮製のチューブ手すりが、よりソフトなインテリアへと導いていく。温かみのある店内は、畏敬の念と神秘的な感覚を呼び起こす。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

降下する旅のメタファーとして、テキスタイルで覆われたインテリアの色は水面から下に行くほど濃くなり、より強烈になっていく。特注の音響パネルに張られたオーダーメイドのテキスタイルは海に沈む夕日をイメージしており、階段を下りていく人の足取りを表している。

エントランスでは中間色であった天井が、サンセットピンク、強烈なコーラル、シーグリーンへと深みを増し、ダイニングルームに到着する頃にはミッドナイトブルーへと変化していく。繊細に織り込まれた天井パネルの優雅さが、建物に静謐な雰囲気を与えている。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

中2階とバーエリアでは建物が海面に接しており、海面から海底まで伸びる縦長の窓が設けられている。この窓からは、風の強弱によって水位が変動し、海と空気が融合している様子を見ることができる。

海底にある40名まで入れるダイニングルームは、この建物の象徴的な場所である。幅11m、高さ3.4mの水平窓は、海への視覚的なゲートウェイであり、ゲストと外の野生動物をつないでいる。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

窓から見える海の色は、冬の寒い日にはサファイアブルー、夏には藻によるエメラルドグリーンに変化し、1日を通して、また季節を通して徐々に変化していく。

パノラマウィンドウの反射を抑えるよう設計された照明システムにより、レストランの外に広がる海の生き物を最大限に引き立たせている。建物の内外で異なる光環境に対応するため、光は容易に調整することができる。また、暗い時間帯には人工照明で海底を照らすことで、魚を呼び寄せることもできる。

また、このレストランのために、チェアを中心とした家具シリーズをデザインした。チェアは木の幹から枝が伸びていく様子を模した、連続したフォルムとなっている。

〈Under〉

©︎ Inger Marie Grini/Bo Bedre Norge

〈Under〉

©︎ Inger Marie Grini/Bo Bedre Norge

ユニークな施工方法

〈Under〉の構造体であるコンクリート製のチューブシェルは、現場から20m離れたバージ(平底の荷船)の上で建設され、窓は水に沈める前に取り付けられた。

水に沈めるまでの間、構造体は自力で浮き上がり、クレーンとタグボートにより現場へ移動した。建物を海底の岩盤に固定されたコンクリートスラブへ固定するため、建物内を水で満たし、構造体を沈めた。そして、ボルトによる締め付けを確認後水を抜き、内装工事を開始した。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

海洋研究の場でもあるプロジェクト

このプロジェクトでは、建物が海洋研究を促進することも重要な側面である。レストランのファサードに設置されたカメラやその他の測定ツールを通じて、海洋生物学や魚の行動を研究するさまざまな分野の研究チームを迎え入れた。

ノルウェー生物経済研究所(NIBIO)をはじめとする研究者たちは、野生の魚が音信号にどのように反応するのかを知り、季節の移り変わりを通じた魚の行動を研究することを目指している。また、レストランに近接する魚介類が生息できるよう、海底の最適な環境づくりにも貢献している。

ここ数年で海洋生物学者たちは、水中生物や魚の行動を邪魔することなく間近で研究できるようになり、ユニークな洞察やこの地域に存在することを知られていなかったクラゲの種、廃れたと思われていた種の再発見にさえつながっている。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

海洋生物学者であるトロンド・ラフォス氏(Trond Rafoss)は次のように語る。

「私たちは、すでに4年以上にわたってこの地域の海洋生物多様性を観察・記録してきましたが、〈Under〉が建設されたことで、観察の機会が大きく変化した。海底に身を置くことで、海洋生物を正確かつ根気よく観察する新たな機会が得られたのである。」

「通常、ダイビングでは時間的な制約があり、すべてを見ることはできないが、レストランという快適な環境では、他の手段では得られない時間をかけて海の生き物を肉眼で観察することができるのである。レストランに好きなだけ滞在できるので、今まで見ることのできなかった生物種や行動、ライフステージを発見するチャンスが生まれた。」

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

〈Under〉

©︎ Inger Marie Grini/Bo Bedre Norge

〈Under〉は、カメラで撮影できないような小さな生物の研究に特に適している。ラフォス氏は、これまで自然界では観察されたことのない5〜6ミリの小さなヨーロピアンロブスターの幼生を、レストランの窓から観察したことをすでに発表している。また、窓の表面にはヒトデなどの小さな生き物がまとわりついており、人気の生息地となっている。

研究者たちの目的は、カメラとライブ観察によって、レストラン周辺に生息する種の個体数、行動、多様性を記録することである。そして研究の最終目標は、主要な海洋生物の個体数動態を定期的に監視する機械学習ツールにプログラムできるデータを収集し、それによって公的に海洋資源管理を改善する新しい機会を創出することである。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

食材を地産地消するレストラン

このレストランにおける料理の哲学は、建物そのものと密接に結びついている。近隣の動植物のバランスを考慮しながら収穫された地元の食材をベースに、地元で収穫された魚介類、貝類、昆布、晩秋の狩猟シーズンには野生肉など、レストランでの食事はリンデスネスの風景を旅するような感覚を与えられる。

獲物を捕る際に意図せず網にかかってしまう混獲(バイキャッチ)についても、レストランチームはそれらの食材もメニューに組み込み、無駄になるものを減らすというユニークな取り組みを行っている。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

また、ストーンクラブやリュウグウノツカイなど、他ではあまり提供されていない食材を使うことで、あまり評価されていないシーフードに目を向けることも目指している。

料理長のニコライ・エリッツゴー氏は次のように語る。
「私たちの目標は、ノルウェー南部で見られる多様性を示すことである。ここでは、1つのものがたくさんあるのではなく、すべてのものが少しずつあるのである。」

〈Under〉

©︎ Fotograf Stian Broch

このレストランでは、食材のほとんどは、キッチンチームがレストランの近くで自ら採集し、収穫している。

エリッツゴー氏と彼のチームは、海洋生物学者と定期的に対話し、いつ、どのように海から収穫するのが最も持続可能な方法なのかを学んでいる。将来的には、建物から食材を採取し、それをレストランのメニューにすることも考えている。

シェフと研究者が協力して魚を窓際に集めることで、海洋生物学者が魚をより詳しく研究できると同時に、レストランの客にとっても興味深い光景となっている。

〈Under〉

©︎ Snøhetta

サイトまでデザインしつくり出す体験

スノヘッタはレストランだけでなく、〈Under〉のビジュアル・アイデンティティやウェブサイトもデザインしている。

〈Under〉の特徴であるユニークな風景、厳選された食材、シェフの哲学、建築の背後にある考え方といった要素を提示しながら、ゲストを〈Under〉での体験に誘っている。インテリアのテキスタイルを解釈した色使いとし、ロゴは建物のフォルムと海への傾きを抽象化したものである。

〈Under〉

©︎ Snøhetta

異世界のような体験

〈Under〉はコントラストのストーリーである。風景と海や上と下とのコントラスト。温かみのあるオーク材とテキスタイルのインテリアと、強い嵐や波に耐える荒々しいコンクリートのファサードとのコントラスト。荒々しさと繊細さ、粗野さと優しさ、雷鳴と静寂といった、人生のコントラストを表現している。

〈Under〉では、北の海を覗き込みながら、約40億年前にこの地に誕生した生命を読み解くことができる。

〈Under〉

©︎ IVAR KVAAL

このプロジェクトは、陸と海の間にある繊細な生態系のバランスを強調し、責任ある消費のための持続可能なモデルに注意を喚起するものである。

陸と海の生命の共存に注目することで、〈Under〉は、水面上、水面下、そして海の生命とともにある私たちの環境との関係を理解する新しい方法を提案している。

〈Under〉

©︎ Timon Koch

完成から3年、建物に自然が宿る姿

ノルウェー南岸にある水中レストラン〈Under〉が完成から3年を経て、自然に包まれていく様子をティモン・コッホ氏(Timon Koch)が撮影した写真が公開された。

このレストランは、コンクリート製の水中シェルの粗さが人工リーフとして機能し、そこに生息する貝や海藻を受け入れ、周辺の豊かな生物多様性をサポートすることを目的として、時間とともに海の環境と完全に一体化するように設計されている。

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

ティモン・コッホ氏による写真により、計画された一体化が実現し、自然が建物に完全に宿った様子を見ることができるのは、とても素晴らしいことである。

ヨーロッパ初の水中レストラン〈Under〉は、オーナーと海洋生物学者との密接な協力のもと開発され、シェフが屋上から食材を収穫できるような建物となった。

また、敷地の海底には石を追加している。これにより、付着生物がより繁殖しやすくなり、多くの生物に餌や隠れ家を提供することができるようになっている。特にムール貝はレストランの重要なメニューとなっており、普段は食用として使われない食材も含めて、可能な限り使用することにこだわり続けている。

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

〈Under〉

©︎ Timon Koch

以下、Snøhettaのリリース(英文)です。

Under
Lindesnes, Norway

Snøhetta Completes “Under”, Europe’s First Underwater Restaurant

Europe’s first underwater restaurant will welcome guests in Lindesnes, Norway on March 20th, 2019. Located at the southernmost point of the Norwegian coastline, where the sea storms from the north and south meet, the project is situated at a unique confluence. Marine species flourish here in the both briny and brackish waters to produce a natural abundance in biodiversity at the site. The Snøhetta-designed restaurant also functions as a research center for marine life, providing a tribute to the wild fauna of the sea and to the rocky coastline of Norway’s southern tip.
In Norwegian, “under” has the dual meaning of ”below” and ”wonder”. Half-sunken into the sea, the building’s 34-meter long monolithic form breaks the surface of the water to rest directly on the seabed five meters below. The structure is designed to fully integrate into its marine environment over time, as the roughness of the concrete shell will function as an artificial reef, welcoming limpets and kelp to inhabit it. Lying against the craggy shoreline, the structure’s half-meter-thick concrete walls are built to withstand pressure and shock from the rugged sea conditions. Like a sunken periscope, the restaurant’s massive window offers a view of the seabed as it changes throughout the seasons and varying weather conditions.
The restaurant’s culinary focus is to create a fine dining experience based on high quality, locally- sourced produce, with a special emphasis on sustainable wildlife capture. Danish expatriate Nicolai Ellitsgaard from acclaimed restaurant Måltid in Kristiansand is the Head Chef, bringing a 16-person international kitchen team with experience from top Michelin restaurants.
“Under is a natural progression of our experimentation with boundaries, says Snøhetta Founder and Architect, Kjetil Trædal Thorsen. “As a new landmark for Southern Norway, Under proposes unexpected combinations of pronouns and prepositions, challenging what determines a person’s physical placement in their environment. In this building, you may find yourself under water, over the seabed, between land and sea. This will offer you new perspectives and ways of seeing the world, both beyond and beneath the waterline”.

Going Under

Lindesnes is known for its intense weather conditions, typically changing from calm to stormy several times a day. Upon arriving at the site, the visitor’s impressions of the unruly outdoors quickly dissolve as they are ushered through into the hushed, oak-clad foyer. Here, rough, wooden finishes and the sweet scent of timber transition into an elegant, oak staircase as one descends into the building. Dark, raw steel railings with brass tube handrails lead downwards to a softer interior as the ceiling surface changes from oak to textile. The warm, welcoming atmosphere inside the restaurant instills a sense of awe and mystery.
As a metaphor for the journey of descent, the color of the textile-clad interior turns darker and more intense the deeper one goes below water. The bespoke textiles stretched over custom acoustic panels, reference the colors of a sunset dropping into the ocean, accompanying one’s passage down the stairs. At the entrance, the ceiling’s neutral color deepens into a sunset pink, intense coral, sea green, and finally culminates in a midnight blue as one arrives at the dining room. The subtle elegance of the finely woven ceiling panels lends a serene ambience to the building.
On the mezzanine level and bar area, where the building touches the sea, a vertical window is cut into the side of the building, extending from above sea level down to the seabed. The window reveals the convergence of sea and air, with the volatile waterline dancing to the intensity of the wind.
At the seabed, in the 40-person dining room, lies the panoramic eye of the building. An eleven-meter-wide and 3.4-meter-tall horizontal window offers a visual gateway to the sea and connects the guests to the wildlife outside. The view from the window will evolve gradually throughout the day and seasons, with the color of the water shifting from sapphire blue during a cold winter day, to emerald green in the summer season, when the algae set in.
The sophisticated lighting system carefully minimizes the reflectivity of the panoramic window and maximizes the view of sea life outside the restaurant. 380 LED lamps are installed on the ceiling panels, illuminating the dining area with subtle yet pointed light. The light can be easily adjusted to respond to differing light conditions inside and outside the building. The seabed outside will be lit up with artificial lighting during the dark hours, in order to attract fish.
An important focus for the choice of materials has been to vary the types of materials and finishes according to their use and placement in the restaurant. Rougher wood finishes characterize the entrance area and the back of house, evolving into increasingly refined finishes when moving towards the heart of the building; the dining room. In close collaboration with Hamran, a local carpentry workshop that has cultivated its renowned craftsmanship since 1930, the walls, roof, and floor are all clad in locally harvested Norwegian oak.
Further, a furniture series was designed exclusively for the restaurant, with a chair as the central artifact. The chair is designed as one continuous form that and mimics the way that the branches naturally progress from the tree stem in the angled corners. Through employing traditional handicraft methods, the furniture series represents the philosophy of the project as a whole; to build solid structures for the future without compromising the natural beauty that lies inherent in the raw materials.

Building Construction Method

Under was built on a barge as a concrete tube shell twenty meters from the site. The windows were installed prior to the submersion. During submersion the structure floated on its own and was delicately moved to its final location by a separate crane and tugboats. Following the submersion, structural work was completed, and the building was bolted to a concrete slab anchored to the bedrock beneath the seabed. In order to ensure a proper connection to the bolts on the concrete slab the construction team filled the structure with water to make it sink. After ensuring that all bolts were fully tightened, the water was drained away, allowing the interior work to begin.

Marine Research

An equally important part of the project is the building’s facilitation of marine research. The restaurant will welcome interdisciplinary research teams studying marine biology and fish behavior, through cameras and other measurement tools that are installed on and outside the facade of the restaurant. Researchers from the Norwegian Institute of Bioeconomic Research (NIBIO) and other research centers seek to learn how wild fish can respond to sound signals and to study fish behavior throughout the shifting seasons. The researchers will also help create optimal conditions on the seabed so that fish and shellfish can thrive in proximity to the restaurant.
“We have observed and documented marine biodiversity in the area for over four years already, but with Under in place the observation opportunities change dramatically. The ability to be physically present at the seabed provides a newfound possibility to observe marine life with precision and patience”, says marine biologist Trond Rafoss, who has been a key collaborator in the project. “Usually, when diving, one has time restraints and is not able to see everything, yet the comfortable environment of the restaurant allows us to study the sea life live for time intervals unparalleled by other means. As one can stay in the restaurant for as long as one wants, that opens opportunities to discover species, their behavior and stages of life that has never been seen before”. The researchers have already discovered species of jellyfish that they did not know existed in the area through the restaurant window.
Under is particularly well-suited for studying the small organisms that are typically not picked up by camera. Rafoss can already report of having observed small European lobster larvae, i.e. 5-6-millimeter creatures that have only ever been studied in controlled laboratory environments but never actually observed in nature before, on the restaurant window. The surface of the window has also become a popular habitat for starfish and other small creatures clinging to the window.
The researchers’ aim is to document the population, behavior and diversity of species that are living around the restaurant, through cameras and live observation. The ultimate goal of the research is to collect data that can be programmed into machine learning tools that monitor the population dynamics of key marine species on a regular basis, thereby creating new opportunities to improve official marine resource management.

Local Produce and Global Ambitions

The culinary philosophy of the restaurant is closely connected to that of the building itself. Based on local produce harvested with careful consideration of the balance of nearby flora and fauna, eating at the restaurant is a journey through the landscape of Lindesnes; from locally harvested seafood, shells and kelp to wild meat in the game season in late fall. To manage and reduce bycatch – species unintentionally netted while catching target species – the restaurant team has a unique focus on also integrating those ingredients into their menu, reducing what would otherwise go to waste.
The restaurant also aims to bring attention to underappreciated seafood, using ingredients that are rarely served elsewhere, such as stone crab and rugose squat lobster. “Our aim is to display the diversity that can be found in the South of Norway, where we do not have much of one thing, but we have a little bit of everything”, states Head Chef Nicolai Ellitsgaard. The servings of the restaurant will be unlike anywhere else, employing ingredients spanning from limpets and mahogany clam, to sea cucumber and local lamb from Lindesnes. A dish made of dulse and bladderwrack pushes the boundaries for what can go as a dessert. The kitchen team forages and harvests several of the ingredients themselves in proximity to the restaurant, which can be an adventure in itself given the oftentimes rough weather conditions.
Ellitsgaard and his team are in regular dialogue with the marine biologists to understand how and when to harvest from the sea in the most sustainable way. They hope to be able to harvest ingredients from the building itself that can be put on the menu of the restaurant. The kitchen and the researchers also collaborate to attract fish to the window, enabling the marine biologists to study the species more closely and at the same time creating an interesting view for the restaurant guests.

A Visual Story

In addition to the restaurant itself, Snøhetta also designed Under’s visual identity and website to transport the visitor to the experience of being at Under, presenting the elements that characterize the project; the unique landscape, the handpicked ingredients, the philosophy of the chef and the thinking behind the architecture.
The typographic choice, Portrait from Commercial Type, is a reference to the refined roughness and materiality of the exterior, while the color palette is a subdued interpretation of the interior textiles. The logo is an abstraction of the building’s form and its tilt into the sea.
All these elements are tied together on the website, inviting the visitor into the Under experience. With a dynamic layout system, the website provides possibilities to change its appearance with the shifting seasons of Lindesnes. Divided into three sections, you can immerse yourself into the different aspects of the project and book your journey to Under.

An Other-Worldly Experience

Under is a story of contrasts; the contrast between the landscape and the sea; above and below. The contrasts between the warm oak and textiles of the interiors, and the rough concrete façade that can withstand the most powerful storms and waves. It is a metaphor for the contrasts of life; the rough and delicate; the brutal and tender; the thunder and quiet.
Under allows the visitor to peek into the North Sea, deciphering the life that emerged here some four billion years ago. The project underscores the delicate ecological balance between land and sea and draws our attention to sustainable models for responsible consumption. By focusing on the coexistence of life on land and in the sea, Under proposes a new way of understanding our relationship to our surroundings – above the surface, under the water, and alongside the life of the sea.

Client: Lindesnes Havhotell (Stig Ubostad and Gaute Ubostad)
Architect: Snøhetta
Entrepreneurs:
Submar Group – delivery of marine operations
BRG Entreprenør AS – main contractor
Reynolds Polymer Technology – acrylic windows
HAMRAN Snekkerverksted AS – wood cladding indoors and outdoors and furniture producer
ERV AS – piping and ventilation work
Tratec AS – electrical installations
Stålesen Mekaninske Verksted AS – indoors metalwork
Advisors:
Asplan Viak AS – structural consultants for the entire project CoreMarine – consultants on wave impact
Drag AS – fire consultants
Brekke & Strand Akustikk AS – acoustic consultants
ÅF Lighting – consultants for lighting and lighting concept indoor and outdoor
Trond Rafoss – marine biologist
Building dimensions:
Gross area: 495 sqm
The restaurant is situated 5 meters below sea level, and protrudes 10 meters above the water’s surface
Total length of the building: 34 meters
Incline: 20 degrees
Dimensions of horizontal window: 10,8 x 3,43 x 0,27 meters Weight of horizontal window: 12,3 tons
Collaborators:
Kvadrat – textile design, producers of fabric and Soft Cell acoustic panels
iGuzzini – producer og lighting fixtures
Location:
address: Bålyveien 50, 4521 Lindesnes, Norway
website: under.no snohetta.com

Nature embraces Under

A series of new photos by Timon Koch shows how the underwater restaurant Under on the south coast of Norway has become embraced by nature three years after completion.

The restaurant was designed to fully integrate into its marine environment over time, as the roughness of the submerged concrete shell was aimed to function as an artificial reef, welcoming limpets and kelp to inhabit it and supporting the rich biodiversity of the surrounding area.

We are thrilled to see the planned integrations coming to life and how nature has entirely inhabited the building, illustrated in these stunning new photographs by Timon Koch.

Under, Europe’s first underwater restaurant, was developed in close collaboration with the owners and marine biologists, resulting in a building where the chef can harvest dinner from the roof.

After the initial building process, stones have also been added to the site’s seabed. This supports an even better breeding ground for adhering organisms, providing food and shelter for many other species. Especially mussels have become an important part of the menu in the restaurant, and the kitchen continues its meticulous focus on using every ingredient possible, also items not normally used for food.

As well as creating unique experiences for the visitors, Under was designed to give people greater insight into life in the sea. Situated in Lindesnes, where the less salty water from the Baltic Sea meets the very salty Atlantic Ocean, the location is ideal in a marine biological context. This diverse ocean creates an accumulation of both the species that thrive best in partly brackish water and those that thrive best in salty sea, creating a peak of species diversity.

Over the last few years, the marine biologists have been able to study underwater life and fish behavior up-close without disturbing, leading to unique insights and even the rediscovery of species thought to be obsolete.

「Under」Snøhetta 公式サイト

https://snohetta.com/projects/428-under-europes-first-underwater-restaurant

Under 公式サイト

https://under.no

 

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