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隈研吾建築都市設計事務所が設計した、ランダムなエナメルガラスに覆われたアート施設〈マルセイユ現代美術センター〉フランス

隈研吾建築都市設計事務所が設計した地中海のアート施設

フランス・マルセイユに建つ、ランダムなエナメルガラスに覆われた建築〈マルセイユ現代美術センター〉

CULTURE

©︎ Nicolas Waltefaugle

建築家の隈 研吾氏が率いる隈研吾建築都市設計事務所がフランス・マルセイユに設計した〈マルセイユ現代美術センター〉は、若いアーティストの育成や新しいアートの創造を目的とする文化機関のために設計された、アートの制作や展示、イベントなど、アートにまつわるさまざまな活動に対応した施設です。

マルセイユ特有の狭い街路を立体化して展示空間とする、というコンセプトのもと設計されました。また、外壁にはそれぞれ微妙に角度を変えて取り付けられたエナメルガラスのパネルが取り付けられており、地中海の強い光を分解しつつ、印象的なファサードを生み出しています。

(以下、隈研吾建築都市設計事務所から提供されたプレスキットのテキストの抄訳)

©︎ Nicolas Waltefaugle

〈マルセイユ現代美術センター〉は、アートの地域分権を目的として1982年に設立された、FRAC(Fonds Régional d’Art Contemporain)のプロバンス・アルプス・コートダジュール地域での拠点施設である。

FRACは、若いアーティストの育成や新しいアートの創造を目的とする地域密着型の組織であり、本計画もFRACの理念に従い、従来の閉じた箱としての展示空間に代わる、地域に開かれた建築をめざした。

©︎ Nicolas Waltefaugle

©︎ Nicolas Waltefaugle

敷地はマルセイユのウォーターフロント地区に位置し、2つの街路に囲まれた特徴的な三角形の形状をしている。この敷地において外から閉ざされた箱型の展示空間をつくるのではなく、マルセイユ特有の狭い街路が建物としてそのまま立体化し、その立体化された街路そのものが展示空間としての機能をもつ計画とした。

コルビュジェが1952年、マルセイユの〈ユニテ・ダビタシオン〉にて同じように路地の共同化を試みたように、私たちはスパイラルという新しい概念を用いた螺旋状の通路により、路地を立体的に表現しようと試みた。

道路に面した一角と側面にはオープンエアのテラスを設け、テラスそのものを屋外アートの制作や展示スペース、さまざまな会合やパーティにも利用できる多目的スペースと位置づけた。

©︎ Nicolas Waltefaugle

外装にはエナメルガラスを用いて、粒子が集積したようなやわらかなファサードに挑戦した。エナメルガラスのパネルは、それぞれが微妙に異なる角度で取り付けられており、地中海の強い光を細かい粒子へと分解する。

コルビュジェは、ブリーズ・ソレイユで光の問題を解決しようと試みたが、われわれは粒子を用いてその問題を解決しようと試みた。また、「壁のない美術館」とはアンドレ・マルローが1947年に提唱したアイデアであるが、私たちはこの「あいまいなファサード」を用いてマルローの試みを継続しようとした。

©︎ Nicolas Waltefaugle

©︎ Nicolas Waltefaugle

「マルセイユ現代美術センター」隈研吾建築都市設計事務所 公式サイト
https://kkaa.co.jp/project/frac-sud-cite-de-lart-contemporain/

 

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