日本科学未来館の有機EL球体ディスプレイ「ジオ・コスモス
日本科学未来館の常設展示作品「ジオ・コスモス(Geo-Cosmos)」が、2021年10月5日(火)よりメンテナンス工事に入るのに先立ち、これまで展示してきた歴代作品から、現在は上映していないコンテンツも含めた計32本を厳選、同館にて一挙に上映されます。
ジオ・コスモスは、同館の北東の側に位置し、5層吹き抜けの大空間の天井から吊り下げられた、球体の展示物です。3階と5階をらせん状にゆるやかにつなぐ、全長125mの回廊「オーバルブリッジ」の中心に据えられ、さまざまな角度から鑑賞できるようになっています。半円形のガラスウォールを通して館外からもその姿を確認できる、2001年の開館以来、日本科学未来館のシンボル的な存在です。
「ジオ・コスモス」は、世界で初めて、有機ELパネルで球体を表現したディスプレイです。
地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」概要
現行スペック:
発光デバイス:有機EL(96㎜角パネル10,362枚)
サイズ:直径約6メートル(地球の約200万分の1)
画素数:1,000万画素以上
重さ:約13トン
監修協力:鳴川 肇(AuthaGraph)
制作:日本科学未来館、電通、三菱電機、ゴーズ、GKテック
#日本科学未来館 YouTube公式チャンネル「つながり」メイキング Geo-Cosmosのつくり方(2011/06/15)
「ジオ・コスモス」は、1,000万画素を超える高解像度で、人工衛星の撮影データを日々反映させた流れる雲の映像や、地表温度、オゾン濃度、人口分布、紛争地域、宇宙から見た都市の夜の光など、「今の地球」を感じられるさまざまなコンテンツを上映してきました。
イベント開催時には、球体ディスプレイの特性を生かして、地球に代わり、月のクレーターを裏側も含めて映し出したり、「球小説」と題して文学表現の媒体となったことも。
#日本科学未来館 YouTube公式チャンネル「Noesis 球体映像表現の共同検証プロジェクト (2017-2018) / Noesis Co-Development Research Project (2017-2018)」(2021/03/15)
この20年の間、機材のバージョンアップなども行いながら、国内外の研究者や、AuthaGraphの鳴川 肇氏らクリエイターの協力も得て、日本科学未来館「ジオ・コスモス」ならではの表現の可能性を追求してきました。
今回の特別公開では、過去の作品から、未来館オリジナルコンテンツのほか、アルスエレクトロニカ・リンツなどの芸術団体や、国内外のアーティストとコラボレーションした映像のほか、「ジオ・コスモス コンテンツ コンテスト」受賞作品、グーグル(Google)など企業とのコラボレーションによって生み出された数々の実験的な作品が上映されます(前後期で上映作品が異なるので注意)。
実写やアニメーション、さらに科学データのビジュアライズなど、さまざまな手法を駆使した映像を、ダイナミックな空間とともに体験できます。(en)
会期:2021年9月11日(土)~10月4日(月)
前期展示:9月11日(土)~20日(月)
後期展示:9月22日(水)~10月4日(月)
会場:日本科学未来館 シンボル展示「ジオ・コスモス」
所在地:東京都江東区青海2-3-6(Google Map)
開館時間:10:00-17:00
※COVID-19(新型コロナウイルス感染症)対策を実施中、入館はオンラインにて要予約
休館日:火曜(但し、祝日は開館)
主催:日本科学未来館
展示詳細
https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202109112127.html
※会期終了後のメンテナンス工事期間(予定):2021年10月5日(火)~2022年3月末
日本科学未来館 公式ウェブサイト
https://www.miraikan.jst.go.jp/