東京・銀座3丁目の松屋銀座7階にあるデザインギャラリー1953[*1]にて、企画展「世界を変えた日本の木の椅子 – HIROSHIMA –」が開催されています。
[*1] 1964年に松屋銀座7階に開設されたデザインのためのギャラリー。企画から運営までを⽇本デザインコミッティーのメンバーが手がける
マルニ木工が製造・販売するアームチェア〈HIROSHIMA〉は2008年に同社とプロダクトデザイナー・深澤直⼈氏との協働により誕生しました。「⼯芸の⼯業化」をモットーに、1928年の創業以来続く精緻なモノづくりが活かされ、⼯芸的な⼿のぬくもりと清浄さを感じさせるプロダクトです。
「ずっといい⽊の椅⼦をデザインしたいと思っていたが、⽊の椅⼦をデザインすることは簡単なことではない。マルニ⽊⼯との出会いがその思いを実現させた。マルニ⽊⼯の複雑な形に削り出す加⼯技術を体感して、無垢の⽊を彫刻のように削り込んだ⼯芸的な椅⼦をデザインしようと思った。デザイナーと作り⼿の思いが重なり⽣まれたHIROSHIMAは、わたしとマルニ⽊⼯の中で思い⼊れの強いアイコン的存在になった。(展覧会担当・プロダクトデザイナー 深澤直人)
創業地の名をそのまま冠し、職人の手で1つひとつ丁寧につくられる木製椅子〈HIROSHIMA〉は、ノーマン・フォスター率いるフォスター アンド パートナーズ(Foster+Partners)が設計し、米国カリフォルニア州に建設されたApple新本社ビル内に数千脚という規模で納品されています[*2]。2023年には日本が主催国となり広島で開催された第49回先進国首脳会議(G7広島サミット)の会議の場でも使用されるなど[*3]、コントラクト市場を含めて国内外から高く評価されています。
[*2] 詳細はマルニ木工オンラインショップ 2018年12月06日「コラム」参照
[*3] マルニ木工では張り座の〈HIROSHIMA〉だけでなく、円卓テーブルや卓上国名プレートの製作も担当した。詳細はマルニ木工ウェブサイト 2023年5月13日「TOPICS」参照
本展では、実⼨⼤の模型やパーツの展⽰のほか、マルニ⽊⼯の広島本社工場などでの製造⼯程の写真なども添えられ、広島から世界へと拡大を続ける木製チェア〈HIROSHIMA〉を紹介。会期中には深澤直⼈氏と⼭中 洋氏(マルニ⽊⼯ 代表取締役社⻑)によるデザインサロントークも開催予定です(日時など詳細が決まり次第、⽇本デザインコミッティー ウェブサイトの本展案内ページにて発表)。
会期:2024年2⽉21⽇(⽔)〜4⽉15⽇(⽉)
開場時間:11:00-20:00(日曜もしくは連休最終日は19:30まで)
※営業日および営業時間は松屋銀座に準じる(最終⽇のみ17:00閉場)
会場:デザインギャラリー1953
所在地:東京都中央区銀座3-6-1 松屋銀座7階(Google Map)
問合せ先TEL:03-3567-1211(松屋銀座 代表電話番号)
主催:⽇本デザインコミッティー
協賛:マルニ⽊⼯
協⼒:藤井 保(マルニ木工本社眺望写真撮影)、モダンリビング
⽇本デザインコミッティー / デザインギャラリー1953 ウェブサイト
https://designcommittee.jp/
松屋銀座 ウェブサイト
https://www.matsuya.com/ginza/