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5,000本の竹で約10mのアートをアーティストの王文志氏らとつくる!

パンダが食べない竹の幹の部分や食べ残した竹をアップサイクルする「パンダバンブーアートプロジェクト」第二弾、ボランティアスタッフを募集

ジャイアントパンダが食べない竹の幹の部分や食べ残した竹などのアップサイクルを推進する活動「パンダバンブープロジェクト」[*]から派生した「パンダバンブーアートプロジェクト」の第二弾の概要が先ごろ発表されました。

「パンダバンブーアートプロジェクト」は、動物園、水族館、遊園地が一体となった複合型テーマパーク・アドベンチャーワールドと、熊本県に拠点を構え、「ちか」こと池田親生氏と「けん」こと三城賢士氏が率いる竹あかり総合プロデュース集団・CHIKAKEN(ちかけん)が立ち上げたプロジェクトです。

プロジェクトの第一弾より、アーティストとして台湾から王文志(ワン・ウェンチー / Wen-Chih Wang)氏を招聘。大阪府岸和田市から提供を受けた300本の竹を用いて、アドベンチャーワールド内に〈Love of “彩浜”〉を制作しました(同ワールドの動物園で2018年に生まれたジャイアントパンダ・彩浜[さいひん]の5歳の誕生日を祝したアートモニュメントでもある)。

「パンダバンブーアートプロジェクト」

王文志氏のほか、CHIKAKENメンバーとボランティアスタッフも参加して制作された〈Love of “彩浜”〉 ※(詳細はアドベンチャーワールド 2023年8月8日TOPICSを参照)

この第二弾となる今回のプロジェクトには、趣旨に共感したTSP太陽など複数の企業・事業者・団体・教育機関が参画して実行委員会を構成(委員長:池田親生)。アーティストとして前回同様に王文志氏とCHIKAKENが参加します。前回の16倍以上となる5,000本の竹材を用いて、高さ約10mの構造物〈Glimmering Hill(きらめく丘)〉を今夏に制作する計画で(本稿1枚目の画像:本作イメージパース)、ボランティアスタッフ「ぱんだず」の募集もこのほど開始。今年6月下旬には支援を求めるクラウドファンディングも実施されます。

「パンダバンブーアートプロジェクト2024」概要

参加アーティスト:ワン・ウェンチー(王文志)、CHIKAKEN
制作場所:アドベンチャーワールド内 希少動物繁殖センターPANDA LOVE(パンダラブ)エリア
所在地:和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399番地(Google Map
今後のスケジュール
2024年5月27日 プロジェクト概要発表、ボランティアスタッフ募集開始
2024年6月9日 岸和田市ゆめみヶ丘の竹林にてキックオフイベント
2024年6月下旬 クラウドファンディングスタート
2024年8月 アート制作開始
2024年10月 作品完成(イベントスタート、2025年10月まで実施予定)
活動期間:2024年4月~2025年10月

パンダバンブーアートプロジェクト実行委員会(順不同):CHIKAKEN、アワーズ、TSP太陽、HI合同会社、安部良アトリエ一級建築士事務所、和歌山大学、白浜町、岸和田市、ゆめみヶ丘岸和田まちづくり協議会

「パンダバンブーアートプロジェクト2024」公式サイト(5月27日オープン)
https://www.aws-s.com/pandabamboo-art/

「パンダバンブーアートプロジェクト2024」公式SNS
https://www.facebook.com/pandabambooart2024/
https://x.com/pandabambooart
https://www.instagram.com/pandabamboo_art/


アーティスト プロフィール

王文志(Wen-Chih Wang / ワン・ウェンチー)氏

ワン・ウェンチー(Wen-Chih Wang / 王文志)氏

ワン・ウェンチー(Wen-Chih Wang / 王文志)氏

1959年台湾生まれ。竹を使った巨大な建築物をつくることで知られる。アジア、ヨーロッパ、北米など世界中で作品を発表。日本国内ではこれまでに「瀬戸内国際芸術祭」や新潟市「水と土の芸術祭」に出展。5回目の参加となる「瀬戸内国際芸術祭2022」では、会場である小豆島の竹を用いた〈ゼロ(歸靈)〉を制作、発表した。

王文志國際藝術團隊 インスタグラム
https://www.instagram.com/wangwenchihart/

王文志〈ゼロ(歸靈)〉

王文志〈ゼロ(歸靈)〉 夜間外観 香川県小豆島町、瀬戸内国際芸術祭2022(画像提供:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター / 2022年8月25日プレスリリースより)

ワン・ウェンチー(Wen-Chih Wang / 王文志)作品

台湾の観光施設・阿里山林業村に王文志氏が竹・木材・石などを用いて制作した作品〈森林之歌〉(台湾・嘉義)


CHIKAKEN(ちかけん)

崇城大学にて出会った、「ちか」と「けん」を中心としたユニット。共に師事した内丸惠一氏(崇城大学工学部建築学科 現・准教授)が提唱する「まつり型まちづくり」をベースに、竹に穴を開けてあかり(ろうそくやLED)を灯す「竹あかり」の演出制作・プロデュースを行う会社・CHIKAKEN(ちかけん)を2007年4月に熊本県内にて設立、現在6名で活動中。

CHIKAKEN(ちかけん)近影

「ちか」こと池田親生氏(右、本プロジェクト実行委員長)と「けん」こと三城賢士氏(左)

CHIKAKEN ウェブサイト
https://chikaken.com/


[*1] パンダバンブープロジェクト
和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドが中心となって2019年より推進している、ジャイアントパンダが食べない竹の幹の部分や食べ残した竹などをアップサイクルする活動。竹を活用することで、里山の環境保護といった社会課題の解決を目指している。
和歌山・アドベンチャーワールド ウェブサイト内プロジェクトページ
https://www.aws-s.com/panda_breeding_and_research/publicity/project.html

2023年6月に東京・ビッグサイトで開催された国際見本市「インテリア ライフスタイル2023」では、アトリウム企画展示「エシカル・ライブラリー」に、テーブルウェア〈PANDAYS(パンデイズ)」〉を出展している。

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