東京・西早稲田にある早稲田大学(西早稲田キャンパス)内にて、同学にて建築を学ぶ学生の有志による企画展「建築展の建築展」が1月23日より開催されています。
本展を主催する「早稲田大学建茶展」は、1957年から続く同学建築学生の有志団体です。
展示のほか、建築家や漫画家を招いてのトークイベントも開催されます(初回・宮本佳明教授の回は終了)。
本展について
SDレビュー、寺田倉庫、Gallery間、ヴェネチア・ビエンナーレなど、建築を展示する展示会は世界各地で行われている。こうした建築展は、展示対象そのものを展示しないという点で特徴的なものである。例えば、美術展では巨大な現代アートや絵画が、博物展では本物の標本や遺跡がそれぞれ実際に展示される。しかし建築展では建築そのものを展示することはできない。ゆえに模型やドローイング、モックアップなど、さまざまな媒体を通して建築の展示が試みられてきた。本展では、こうした建築展のあり方を、早稲田建築の伝統的な学生有志団体「建築展」の活動から紐解いていこうとするものである。
「建築展」は長い歴史の中で、さまざまなプロジェクトを通して建築を展示しようとしてきた。こうした「建築展」の歴史とその展示を一覧し、未来の「建築展」のあり方と建築展のあり方を考えようと思う。
会期:2025年1月23日(木)~2月8日(土)
休場・休校日:日曜
開場時間:10:00-17:00
会場:早稲田大学 西早稲田キャンパス 55号館アトリウム
所在地:東京都新宿区大久保3丁目4-1(Google Map)
入場料:無料
グラフィックデザイン:倉品美沙
主催:早稲田大学建茶展
後授:早稲田大学建築学科 稲鬥建築会
講演会「1/1から1/nの建築 建築を展示すること」
登壇者:宮本佳明(宮本佳明建築設計事務所代表、早稲田大学理工学術院創造理工学部建築学科教授)
日時:1月24日(金)※終了
会場:55号館 1階第1会議室
概要:1996年「第6回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館代表」で金獅子賞を受賞。その後もKIRIN PLAZA OSAKAでの個展(2005年)や「あいちトリエンナーレ2013」にも出展、昨年は宝塚市立文化芸術センターにて開催された個展「入るかな? はみ出ちゃった。〜宮本佳明 建築団地」では1/1で建築を展示する試みを行うなど、さまざまな場で建築の展示を模索してきた建築家をゲストに招く
シンポジウム「建築展の建築家 在野での学びと今」
登壇者:座二郎(1996|漫画家)、佐藤 敬(2008|KASA共同主宰)、斎藤信吾(2008|斎藤信吾建築設計事務所代表)
※カッコ内の数字は建築展活動年を示す
日時:2月1日(土)14:00-16:00
会場:55号館 1階イノベーションラボ
概要:1957年から建築学科の伝統的な有志団体として活動を続けてきた「建築展」。学生時代にこの場で活動し、現在は建築家として活躍する3人が再び集結。それぞれの現在の活動を紹介するとともに、当時の「建築展」での活動を振りかえる。学校教育とは異なる軸で学生が活動していく「在野での学び」の意義や、それを通して得られたものなどに関するディスカッションを予定。
講演会「フィクションと現実の建築のあれこれ」
登壇者:大童澄瞳(漫画家)
日時:2月6日(木)14:00-16:00
会場:57号館 201号室
概要:ゲストは漫画『映像研には手を出すな!』の作者。同作の舞台は複雑に入り組んだ学校建築であり、魅力的な空間が多く描かれている。漫画家がフィクションの中で世界観をつくり上げる行為と、建築家が行う設計行為との類似点を探るほか、建築とは異なる視点から「まだ見ぬ世界を表現する方法」について、学生とのディスカッションも予定。
本展告知ページ
https://www.arch.waseda.ac.jp/wa/7775
早稲田大学建茶展 公式X
https://x.com/kenchikuten_wsd