
東京・紀尾井町の〈紀尾井清堂〉にて、「建築家・内藤廣 なんでも手帳と思考のスケッチ in 紀尾井清堂」が7月1日より開催されます。
〈紀尾井清堂〉外観(画像提供:内藤廣建築設計事務所)
本展は、内藤 廣氏が自身の手帳に書き留めた旅先でのスケッチや思考の概念図などとともに、氏が足を運んだ展覧会やコンサートのパンフレットなど、内藤氏曰く「私に関するほぼすべての情報が詰まっている」手帳が公開されるもので、加えて、記述に関連する建築プロジェクトの図面や写真などもあわせて展示されます。約40年におよぶ建築家・内藤 廣の思考に、私蔵の「手帳」を通して触れ、辿ることができる、貴重な展覧会です。
以前からノートにあれこれ書き込む癖があったが、1985年から、いわゆる市販のありふれた手帳にすべての情報を貼り込むことにした。妙にデザインされたものより、実用一点張りの手帳のほうが自分には相応しいと思ったからだ。
以来40年間、 能率手帳を使い続けている。予定、スケッチ、アイデアの断片、展覧会やコンサートのパンフレット、なんでもこの中に納め、それ 以外は手元に一切残さない、ということにしている。内藤氏の手帳(画像提供:内藤廣建築設計事務所)
この手帳には、私に関するほぼすべての情報が詰まっている。ページをめくれば、その時の自分の状態や周囲の状況をかなり正確に思い出すことができる。稚拙で足りない能力を駆使した苦い思い出ばかり。これだけ積み重ねても、進歩した、成長し た、上手くなった、という自覚はまったくない。これまでも、そしてこれからも、悪戦苦闘は続くんだろうし、手帳も私が生きて いる限り、増え続けていくんだろうと思っている。(内藤 廣)
会場となる〈紀尾井清堂〉は、内藤廣建築設計事務所が設計を担当し、2020年12月に竣工。さまざまな用途で使えるよう、”がらんどう”とした吹き抜け大空間をめぐる回廊での展示も大きな見どころとなります。
1階「東日本大震災への鎮魂」
18,800個のガラスピースを、リング状に再構築したインスタレーション
2階「言葉の曼荼羅」
内藤 廣の近著から、印象的なフレーズを抜粋し再編集したものを展示
3-5階 内藤 廣の約40年分の手帳を年代順に展示
旅先でのスケッチや、思考の概念図、プロジェクト図面などが、1年毎に貼り込まれている氏の手帳を公開。そのほか、設計図面や写真など40年分の内藤の思考に触れられる展示
紀尾井清堂 内観(画像提供:内藤廣建築設計事務所)
会期:2025年7月1日(火)~9月30日(火)
会場:倫理研究所 紀尾井清堂
所在地:東京都千代田区紀尾井町3-1(Google Map)
開館日:火・木・土曜(注.8月12日、14日、16日日、9月23日を除く)
開館時間:10:00-16:00(最終入館15:30)
入場料:無料 ※事前申し込み不要
共催:一般社団法人倫理研究所、内藤廣建築設計事務所
協力:日本能率協会マネジメントセンター
詳細
https://www.rinri-jpn.or.jp/news/exhibition2025/
なお、建築家・内藤 廣氏の展覧会は、今年7月25日(金)から8月27日(水)にかけて、渋谷ストリーム ホールでも開催されます。
「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」展