「世界中にあなたの家を」をコンセプトに、世界的な建築家やクリエイターが手がけるデザイン性と、IoT などのテクノロジーによる快適性を両立した別荘をシェア購入できるサービスを提供する NOT A HOTEL株式会社(代表取締役CEO:濵渦伸次)は、昨年に引き続き、U-40の建築家・クリエイターを対象としたデザインコンペティション「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2026」の実施要項を発表しました。9月22日にエントリーおよび応募作品の受付も開始しています。
前回同様に、最優秀賞作品には賞金のほか設計料も支払われ、同社が展開するNOT A HOTEL(ノットアホテル)として実現させ、販売まで行うのが最大の特徴です。
海外からのエントリーも可能で、前回の第1回開催時には海外と国内からそれぞれ5組ずつ(計10組)がファイナリストとして公開審査に臨みました。最優秀案にはイタリアからの応募案〈NATURE WITHIN〉が選出されています。
「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2024」公開審査会レポート
業界注目のコンペ「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2024」最優秀賞が決定! イタリアからの提案〈NATURE WITHIN〉を北軽井沢に建設へ
今回の審査には、BIG(Bjarke Ingels Group)を率いるビャルケ・インゲルス(Bjarke Ingels)氏が参画。同氏は、デンマークを代表する建築家のひとりであり、2026年に開業予定の「NOT A HOTEL SETOUCHI」のデザイナーでもあります(同プロジェクトの詳細は2024年7月23日プレスリリースを参照)。
そして前回に引き続き、建築家の藤本壮介とインテリアデザイナー片山正通の2氏と、NOT A HOTELの濵渦氏も審査を担当します[*1]。
*1.前回のコンペにおいて、片山氏はやむなき事情で公開審査会を欠席、メッセージを寄せるに留まった

ビャルケ・インゲルス氏 プロフィール:オランダ・ロッテルダムのOMAに勤務した後、2001年にPLOT Architectsを共同設立、2005年にBIG (Bjarke Ingels Group)を設立。数々の受賞歴のあるプロジェクトを通じて、コストや資源に配慮しながらも、プログラム的にも技術的にも革新的な建築物を設計することで高い評価を得ている(主な受賞:2011年デンマーク皇太子文化賞、2004年のヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞、2009年のアーバンランド協会[ULI]優秀賞など)。2016年には米国のニュース雑誌『TIME』がビャルケを「いま世界で最も影響力のある100人」の1人に選出している。建築家としての活動と並行して多くの大学でも教鞭をとり、コペンハーゲンの王立芸術アカデミー建築学部では名誉教授を務める。また、TED、WIRED、AMCHAM、World Economic Forumなどで講演を行うなど、パブリックスピーカーとしても活躍。
今回の計画地は、鹿児島県の南端に位置する屋久島。世界自然遺産にも登録されている豊かな環境が海外にも知られています。
同島では、NOT A HOTELの最新プロジェクト「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」が進行中。フランスを代表する建築家のひとり、ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)氏が率いるアトリエ・ジャン・ヌーヴェル(Atliers Jean Nouvel)が設計・デザインを手掛けることが9月18日に発表され、大きな話題となりました(「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」に関するプレスリリース)。

ジャン・ヌーヴェルによる「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」イメージ
そして今回の「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2026」におけるもう1つの注目は、若いクリエイターの挑戦を後押しすることを目的に、「学生賞(U-25)」が新設されたこと。プレスリリースの記載によれば、「学生による作品が『最優秀賞』に輝いた際には、実現・販売に向けてプロジェクトを推進」するとのこと。
主催者メッセージ
今回のコンペティションの舞台は、ジャン・ヌーヴェルが手掛ける「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」が建つ屋久島エリアです。樹齢数千年の屋久杉や白砂の海岸線、苔むした岩々など、太古の自然が織りなす幻想的なロケーション。この土地に、NOT A HOTEL(自宅 / 別荘 兼 ホテル)として使用可能な建築のアイデアを募集します。
さらに今回から新設されるのが「学生賞(U-25)」です。実現・販売に縛られない“自由な賞”として、建築やデザインを志す学生に挑戦の舞台を提供するために設けました。学生ならではの大胆さや柔軟な発想が、このコンペに新たな刺激と可能性をもたらすと考えています。なお、学生による作品が「最優秀賞」に輝いた際には、実現・販売に向けてプロジェクトを推進いたします。
濵渦伸次(「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2024」運営事務局長)

「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2026」計画地 資料

「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2026」計画地 資料
計画地:鹿児島県・屋久島
対象:U-40の建築家・クリエイター
年齢制限:あり、2025年4月1日時点で40歳未満の者
人数制限:不問(個人またはグループで何作品案でも応募可)
言語:日本語または英語
所属:不問(誰でも応募可)
公的資格の有無:不問(建築士の資格不要)
審査委員:
ビャルケ・インゲルス(Bjarke Ingels Group: BIG ファウンダー、クリエイティヴディレクター)
藤本壮介(藤本壮介建築設計事務所 代表取締役)
片山正通(ワンダーウォール 代表、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科 教授)
濵渦伸次(NOT A HOTEL株式会社 CEO)

「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2025」審査委員の顔ぶれ(左から、ビャルケ・インゲルス氏、藤本壮介氏、片山正通氏)
審査委員4氏のコメント
ビャルケ・インゲルス氏:NOT A HOTELは、日本のホスピタリティを再定義しようとしています。私たちが瀬戸内海の離島で進めている丘の上のヴィラ群のプロジェクトは、その美しさだけでなく、精神性においてもデンマークと日本の真の融合となりつつあります。このプロジェクトを通じて、建築家とクライアントは、もはや別々の存在ではなく、対話と協働から生まれる、ひとつの有機体へと進化しました。
NOT A HOTELほど、深く関わり、創造性に富み、主体性を持ってプロジェクトに取り組むクライアントには、めったに出会えるものではありません。彼らのオープンな姿勢、自律性、そして独創性が、このプロセスを真のパートナーシップへと昇華させてくれたのです。ここでは、描かれる一本一本の線、そして提案されるすべてのアイデアが共鳴を生み出します。
このデザインコンペは、単なるアイデアの募集ではありません。建築を「制約」ではなく「解放」と捉え、心ゆくまで夢を見てもらうための招待状です。なぜなら、NOT A HOTELはデザインの力をただ受け入れるだけでなく、それをさらに増幅させてくれるクライアントだからです。彼らがゲストに提供するのは、「生きた建築の幻想に住まう」という、大胆な体験なのです。 だからこそ、参加者の皆さんへの私からのアドバイスです。過去の慣習や成功体験を基準に勝ちにいかないでください。むしろ、高すぎる目標を掲げ、たとえ届かなくても、そのリスクを恐れないでください。偉大は、その“無謀さ”の中にこそ宿るのです。
皆さんがどんなビジョンを提示してくれるのか、心から楽しみにしています。そして、NOT A HOTELとともに、これまでの常識をはるかに超えるスケールと野心を持った、次なる飛躍となるようなアイデアを願っています。
参加者の皆さんへ、幸運を祈ります。大胆に、挑戦的に、常識を打ち破ってください。皆さんの最高のアイデアが、必ずや日の目を見るよう、私も全力を尽くします。」藤本壮介氏:NOT A HOTELが作る建築は、自然の営みに寄り添い、人の時間を深く刻む器であると同時に、日々の暮らしを未来へとつなぐ橋渡しでもあります。その場所がもつポテンシャルを最大限に引き出し、その本質的な価値を、次の世代へと受け継いでいくために必要なものは一体何なのか? 皆さんのフレッシュな感性で、その問いに懸命に向き合ってみてください。僕たち審査員が思わず嫉妬してしまうような、そんなワクワクする提案を期待しています。
片山正通氏:私たちが手がけた〈MASU – NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA〉は、「理想の暮らしとは何か」という問いから始まりました。それは空間を通して自らの世界線を選び取る行為であり、夢想ではなく現実として立ち上がる生のかたちです。NOT A HOTEL はその概念を受け止めるプラットフォームであり、建築をハードではなく現象として捉えるとき、私たちは「どう生きるか」を静かに思索します。このコンペが、若き建築家たちの自由な想像力を解き放つ起点となることを願っています。
濵渦伸次氏:世界中から素晴らしい作品が集まり、 才能と情熱に圧倒された第1回。 その感動を経て、第2回の開催を発表できることを 心から嬉しく思います。今回の舞台は、屋久島です。 唯一無二の美しい景色と豊かな生態系を持つこの島に、 みなさんの作品が実現されます。 NOT A HOTELにとっても、屋久島は新たな拠点。ここからどんなアイデアが生まれるのか、期待に胸がいっぱいです。みなさんの素晴らしい作品に出会えることを 心から楽しみにしています。
審査方法:2段階方式
1次審査:書類審査 / 応募案の中から、10組(ショートリスト)、1組(学生賞)を選出
2次審査:公開審査会 / 通過10組によるプレゼンテーション+審査委員との質疑応答を経て、各賞を決定
※プレゼンターは2名まで可
※学生賞受賞者(1組)は公開審査会当日、プレゼンテーションの機会が与えられる
贈賞:
最優秀賞(1作品):1,000万円(税込)+設計料別途
※最優秀賞は、NOT A HOTELとして実現・販売
※販売決定時に賞金とは別に設計料を支払い
優秀賞(4作品):各50万円(税込)
佳作(5作品):各15万円(税込)
学生賞(1作品):100万円
※最優秀賞(1作品)のみ、NOT A HOTELとして実現・販売する予定
スケジュール
2025年9月22日(月):公募・エントリー受付開始
2025年10月1日(水):オンライン説明会(要申し込み)
2026年1月11日(日):エントリー締切・作品提出締切
2026年1月下旬:1次審査終了
2026年2月中旬:1次審査通過者発表
2026年3月28日(土):2次審査会(公開審査会)+表彰式
「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2026」特設サイトURL
https://notahotel.com/design-competition/2026

〈NOT A HOTEL〉プロジェクトに参画している国内外の主な建築家・デザイナー・クリエイター(敬称略、左上から時計回りに):ジャン・ヌーヴェル、リチャード・ウッド(Snøhetta)、アナ・パトリシア・キャスタンツ・ゴメス(Snøhetta)、小坂 竜、片山正通、ビャルケ・インゲルス、大堀 伸、吉田 愛、谷尻 誠、佐々木 慧、相澤陽介、藤本壮介
日時:2025年10月1日(水)19:00-20:00
会場:オンライン(zoomを使用)
使用言語:日本語
参加方法:要申し込み、下記URLページにて受付
説明会 申込受付
日本語フォーム
https://contact.notahotel.com/application-design-competition/2026
英語フォーム
https://contact.notahotel.com/application-design-competition/2026/en
#NOT A HOTEL YouTube「2分で分かる NOT A HOTEL」(2024/03/25)
NOT A HOTEL Website
https://notahotel.com/
NOT A HOTEL 公式インスタグラム
https://www.instagram.com/notahotel_official/