FEATURE
Tile trends since the 2000s(1/4)
Louver tile(1/4)
FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 1【ルーバータイル】

2000年代以降のタイルのトレンドひとまとめ!

FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 2【大判タイル】
FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 3【復原タイル】
FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 4【リアリスティックタイル】

タイルは平ら、という常識を覆す。
ルーバー形状で建築との融合がさらに進んだタイル。

外装やインテリアで多く使われてきたタイル。
そのほとんどは、平らに焼かれてつくられたものでした。
2000年代に入り、「タイル=平ら」という概念を打ち破る、細長いルーバー形状のタイルが登場。

歴史を振り返ると、伝統的な焼き物では、テラコッタの鉢など大形のものがつくられていました。
そこに最新の窯業技術を融合してできたのが、ルーバータイルです。

ルーバータイルは耐候性や耐久性が高いタイルの特性を利用して、建物の外装や内部に使用されるように。
凹凸のある立体的な形状のルーバータイルをサイズや間隔を変えて並べることで、建物の表情は豊かなものに。
太陽光や照明が当たることで、演出効果はいっそう高まります。

さらに、ルーバータイルを建物の外側に取り付けることで、日よけの効果も。
冷暖房負荷を軽減し、エネルギーコストを抑える面でも、テラコッタルーバーは注目されています。

■波模様を引用したテラコッタルーバーを曲面外壁に

〈龍谷ミュージアム〉

竣工:2010年
設計:日建設計
所在地:京都市下京区西中筋通正面下る丸屋町117
タイル:テラコッタルーバー(LIXIL)

外壁の波打つファサードを覆うルーバータイルが印象的な建物。京町家の簾(すだれ)を連想させるテラコッタルーバーは、西本願寺所蔵の「西本願寺本三十六人家集 素性集」の台紙に描かれた波模様をモチーフとしたという。色や質感で微妙な差異が出る材料はあえてランダムに施工し、表情豊かなデザインに。ルーバーは京都の景観と調和をとりつつ、外壁を西側の日差しから守る役割も。夜間は建物内部の照明でルーバーが浮かび上がり、建物が照明器具のようになる。

■凛とした気品を演出する白磁テラコッタルーバー

〈NAKANO CENTRAL PARK SOUTH〉

竣工:2012年
設計:KAJIMA DESIGN
所在地:東京都中野区中野4-10-2
タイル:テラコッタルーバー(LIXIL)

先進オフィスの2層吹き抜けのエントランスホール壁面に取り付けられたのは、磁器質の白磁テラコッタルーバー。竹林を思わせる5色の青磁色の濃淡による釉薬を施すことで、大開口を通して隣接する公園の緑とつながり、気品あふれるエントランスを演出。断面形状には「反り」をもたせ、材料の幅を変えながら施工することで、和らいだリズム感を出している。また、厚い釉薬で貫入の入った焼きものらしい表情で、竹林に木漏れ日が差し込むような表情豊かな情景を実現した。

 

■光と影を織り込むような三角形のテラコッタルーバー

〈SIA豊洲プライムスクエア〉

竣工:2010年
設計:清水建設
所在地:東京都江東区豊洲5丁目
タイル:テラコッタルーバー(LIXIL)

光と影が織りなす、オフィスの印象的なエントランスホール。断面が不等辺三角形をした特注のテラコッタルーバーを壁面に設置し、内壁全面に並べたテラコッタルーバーは向きを変えることで、大きな壁面に繊細な変化をもたらした。ルーバーの背面からは照明を当て、昼間は焼きものの質感を生かした柔らかな表情を演出し、夜は素材の周りから光が漏れて生まれる風景を演出。縦横に通る光のラインが、効果的に陰影を映し出している。

■色の幅をもたせランダムに取り付けたルーバータイル

〈NU Chayamachi〉

竣工:2005年
設計:日本設計 関西支社
所在地:大阪府大阪市北区茶屋町10番12
タイル:テラコッタルーバー(LIXIL)

大阪・梅田に立地し、約70店舗が入る構成商業施設。2層分の通り抜け空間(コリドール)と外部からアプローチできる動線を設け、施設と街の賑わいが一体となった立体的な構成をもつ。外壁には、テラコッタルーバーと特注湿式ボーダータイルを使用。テラコッタルーバーは複数の色合いで色調を付けたうえ、ランダムに施工。焼きものらしい印象を醸し出すほか、夜間はライトを当てることで変化に富む建築となっている。

次に紹介する2000年代以降のタイル・その2は【大判タイル】。
人気を博している大判のタイル、そのきっかけとなった建物とは!?

次項も実例を通して、“最旬”タイルを紹介します。

 


2000年代以降のタイルのトレンドひとまとめ!

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2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 2【大判タイル】
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