FEATURE
Tile trends since the 2000s(2/4)
Large tile(2/4)
FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 2【大判タイル】

2000年代以降のタイルのトレンドひとまとめ!

FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 1【ルーバータイル】
FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 3【復原タイル】
FEATURE2021.09.30

2000年代以降のタイルの潮流。タイルはここまで進化しています。

2000年代以降のタイル Part 4【リアリスティックタイル】

大きくすれば、より存在感がアップ。
大判化が進み、ダイナミックな空間演出ができるタイル。

タイルを張った面の印象を大きく左右する、タイルのサイズ。
高度成長期に広く普及したタイルは、100mmから150mm角が中心でした。
2000年代には、タイルの大型化が進んでいきます。

大型化のきっかけとなったのは、ドイツのベルリン・ポツダム広場の再開発に伴う〈ダイムラー・シティ〉(1988年、設計:レンゾ・ピアノ)。
外装に大型のテラコッタタイルが大々的に使われ、周辺の建物も一体的に計画されました。
この事例が世界中の建築家の注目を集め、影響を受けた建築が増えることに。

2000年代より前は、大判タイルといえば300mmや450mm、600mm角までを指していましたが、どんどんと大判化の方向へ。
現在では、3600×1500mmを超えるサイズの大判をつくることもできます。
これは、薄くても強度を確保できる焼きものの技術、接着剤を使う施工技術の発展が伴ってのことです。

大判タイルのメリットは、ダイナミックな空間が演出でき、高級感を醸し出すことができること。
商業施設やオフィスビル、ホテル、マンションなど、採用事例はますます増えています。

■クラシックとモダンに融合する表情豊かな大判タイル

〈丸の内パークビルディング(タワー棟・アネックス棟)〉
竣工:2009年
設計:三菱地所設計
所在地:東京都千代田区丸の内2-6-1
タイル:テラコッタ陶板(LIXIL)

丸の内地区を中心として環境をテーマとしたさまざまな提案がなされた街区開発のなかで、タワー棟とアネックス棟の外観ファサードには、大型のテラコッタなどが使用された。面全体の中に色ムラをつけたり、エッジ部分に濃く焼けた風合いを出すなど、焼きもの本来の表情を追求。リブ形状がもたらす陰影でも、表情に変化が生まれている。そしてタイル間は相决り(あいじゃくり)形状とし、目地を感じさせない納まりになっている。

■風合いが個性を発揮する大判テラコッタタイル

〈汐留タワー〉
竣工:2003年
設計:KAJIMA DESIGN
所在地:東京都港区東新橋1-6-2
タイル:テラコッタ陶板(LIXIL)

オフィスとホテル、商業施設を収容する、地下4階地上38階の超高層複合ビル。ガラスファサードのビルが林立する汐留エリアで、大判のテラコッタタイルに覆われた〈汐留タワー〉は異彩を放っている。タイルの基本サイズは幅800mm・高さ350mm。愛知県の常滑焼の技術を応用して焼かれたテラコッタタイルは、ムラのある暖かな色と風合いをもつ。横長のタイルを少しずつ重ねながら張った部分は、木造建築の下見板張りをモチーフとしている。

■ブロック状のタイルをスクリーンとして使用

〈大阪弁護士会館〉
竣工:2006年
設計:日建設計
所在地:大阪府大阪市北区西天満1-12-5
タイル:テラコッタ陶板(LIXIL)

「市民に開かれた弁護士会」のシンボルとなるオフィスビル。グリッド上の柱と梁が現れるガラスボックスの建物に対して、2層吹き抜けのエントランスロビーには、高さ8.2m・長さ46mのスクリーン壁がテラコッタブロックを用いてつくられた。表面がフラットなものや曲面の付いたものなど数種類の面状・形状のブロックは、濃淡のある焼きムラによる色幅を持たせ、5700個を使用。1階ロビー側からは視線の遮蔽効果、2階ホール側からは採光効果を出している。

■伝統色とドレープを表現したテラコッタ大判タイル

〈高崎芸術劇場〉
竣工:2019年
設計:佐藤総合計画
所在地:群馬県高崎市栄町9-1
タイル:テラコッタ陶板(LIXIL)

「音楽の街高崎」都市文化を創造・発信する劇場として、高崎駅前につくられた文化芸術の拠点。メインのホールとなる大劇場は大判テラコッタタイルで覆われ、ガラススクリーンを通して街に映し出される。タイル壁面は、高さ14m・間口60m。オペラカーテンのドレープのように波打つ形状をし、栗色を帯びた濃い赤茶色として高崎の伝統色を表現。薄暮時にはライトアップされて焼成の深みがさらに増し、街並みに艶やかに浮かび上がる。

次に紹介する2000年代以降のタイル・その3は【復原タイル】!
歴史ある建築物を保存活用する機運が高まり、いくつもの建築が復原された2000年代。
建物を象徴するタイルは、重要な役割を担ってきました。

次項も実例を通して、“最旬”タイルを紹介します。

 


2000年代以降のタイルのトレンドひとまとめ!

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2000年代以降のタイル Part 3【復原タイル】
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The 100-year history of Japanese tiles, traced through time.

時代で追う、日本のタイル100年の歴史。

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