FEATURE
Presentation method revealed by MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(2/2)
FEATURE2022.12.27

著名建築家のプレゼン手法公開!(2/2)

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)

建築家のプレゼン手法公開!MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)#01

FEATURE2022.12.23

著名建築家のプレゼン手法公開!(1/2)

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)

“曖昧なプレゼン”だからこそ描ける未来

建築家が準備したプレゼンの資料を公開するシリーズ「著名建築家のプレゼン手法公開」、MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(マウントフジアーキテクツスタジオ / 以下:マウントフジと略)を率いる原田真宏と原田麻魚の両氏へのインタビューの後編。

前編では、常陸多賀駅を中心とした再開発プロジェクトと、2020年に日本建築学会賞(作品部門)を受賞した栃木県益子町の〈道の駅 ましこ〉を中心に、プレゼンテーションの極意を聞いた。

後編では、スタッフに常々伝えていることなど、近年のプロジェクトでのプレゼンテーションや、さらには敗北から学んだことについても詳しく話を聞く。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)近影

インタビューに応じる原田麻魚氏(左)と原田真宏氏(右)/ 東京・代々木のMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO オフィスにて

後編INDEX

# 設計要項を捉えてスケッチで表現
# CGを外注せず「ヒト入れ」に注力する
# 建築が「見える」表現を追求する
# 言葉を発さないプレゼンもある
# 空間構成力と場所を捉える力の両方が必要
# プロポーザル次点でも仕事のレンジが拡がる
# 絵を描くようにデジタルツールを使いたい

本稿(前編+後編)に登場する主なプロジェクト

・栃木県益子町〈道の駅 ましこ〉(2016年10月開業)
・茨城県日立市 常陸多賀駅周辺地区整備事業デザイン監修者選定プロポーザル(最優秀)
・岡山県勝田郡奈義町 奈義町立こども園建設工事 基本設計業務プロポーザル(最優秀)※楠山設計と共同受託
・ジオホテル〈Entô〉(2021年7月開業)
・〈Peninsula House / 半島の家〉(2018年竣工)
・静岡県富士山世界遺産センター建築工事設計業務プロポーザル(2位)

設計要項を捉えてスケッチで表現

麻魚:建築家が考えている世界観を相手にどう伝えるかの話で言うと、「奈義町立こども園建設工事 基本設計業務プロポーザル」のときのプレゼンボードで、すごく気に入ってるスケッチがあるんです。

真宏:これいいよね。

奈義町立こども園建設工事 基本設計業務プロポーザル(最優秀)

奈義町立こども園建設工事 基本設計業務プロポーザル 最優秀案プレゼンボードより、スケッチ「奈義の風土」

麻魚:このスケッチ「奈義の風土」は、私たちが要項を読み込んで、こういう世界観のもとで今回のプロジェクトを捉えたらいいんじゃないんですかっていうのを描いたものです。

風の神様がいて、蝶々が飛んでいて、豊かな自然があって、芋の葉の上にてんとう虫がとまってて、お日さまがあって、水があって。「こういう豊かな自然風土の中だから、大きな屋根をかけるのがいいんじゃないですか」という私たちの捉え方を示しているんですよね。この“捉える”というのがすごく大切で、ほぼすべてに通じると考えています。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO プレゼン術

「奈義の風土」のスケッチを指差す原田麻魚氏

麻魚:審査する人も、建った後で使ってくれる人も、この建築がある風景を見る人も、みんなで共有していくんだっていう、建築には共有の場が絶対的に必要ですから。こういう共有・共感が生まれると、強いですよね。

真宏:このプレゼンボードのサイズからすると、このスケッチはとても小さいんですが、ファイナルのプレゼンのときには、タイトルページにしました。

麻魚:最初に、どーんと。

真宏:プレゼンの最初に映して、言葉で説明しました。プレゼンボードって、分解されて要素になって、分かりやすくなってはいるんだけど、最終プレゼンの場で僕らが推すのは“全体性”なんですね。要素がどういうふうにつながっていて、全体としてどんな世界ができてるかという総体の話って、情報量が多いじゃないですか。

でも要素から入って、ツリー構造に沿って分かりやすく話していくと、要素への理解は深まるんだけど、ポリスティック(総体的)なこと、その土地や環境がもっている価値みたいなことがどうしても抜け落ちてしまうんですよ。だから、全体の関係性を示す画があるとよい。

実を言うと、このスケッチ、よく見ると意味が分からなくて(笑)。抽象的なんだけど、全体性はあるスケッチなんです。こういったものをプレゼンに仕込んでおくことも大事ですよね、特に2次審査があるときは。

麻魚:全体性を私たちのチームで共有するという意味でも、すごく重要なんですよね。「こういう価値観のもとで、みんなで提案をつくっていく」ということを共有する、すごく大切なスケッチだったと思っています。

CGを外注せず「ヒト入れ」に注力する

—— スケッチだけでなく、プレゼンではCGも使っていますよね。

麻魚:CGはどのプレゼンでも描きますよ。ただ、プロポーザルによっては、CG禁止とか、規制がある場合もあって。そういう場合はスケッチに戻していく作業をしてます。

真宏:ウチの事務所の場合、CGは所内でつくっていて、外部に発注することはありません。それはやっぱり世界観の共有がとても大事だから。外に頼むと、ギラギラっとした派手なCGがあがってきちゃうことがあって。

例えば〈道の駅 ましこ〉のときも、湿度感があるような色味にしたいから輪郭をぼかすとか、そういう細かなコントロールが社外だとしにくいんですよね。

〈道の駅 ましこ〉イメージスケッチ

〈道の駅 ましこ〉イメージスケッチ

麻魚:あと、ウチの事務所では「ヒト入れ」って言っているんですけど、CGパースやスケッチに人を入れたり、模型に人物を入れたり、スケッチに人物を描いたりする。この「ヒト入れ」もすごく重要です。

真宏:そうだね、得意な人と、そうでない人がいる。

麻魚:人物を入れるときって、実際にそこに立ったときの気持ちを想像しないといけない。「なんか気持ちいいな」とか、「景色が開けているな」とか、我々の世界観を代弁してもらうわけだから。

隠岐ジオパーク×ホテル「Entô(エントウ)」イメージ

ジオホテル〈Entô(エントウ〉竣工前のイメージパース

真宏:ジオホテル〈Entô〉なんかは、いい例だね。設計コンセプトについては、前に『TECTURE MAG』の特集で載せてもらっているから、ここでは省きます。

“ないものはない、此処だけの体験がある” 隠岐ユネスコ世界ジオパークの新拠点・ジオホテル〈Entô〉

麻魚:ジオホテル〈Entô〉のCGでは、もちろんパース自体も大事なんですけど、ほとんどこれ、窓の向こう側の自然の景色しか描いてないじゃないですか(笑)。ほかは床と天井のまっすぐな線だけ。

建築物そのものを説明しているというより、「ああ、ここに来たら、こういう体験ができるんだな」ということを意図して説明しているパースなんです。プレゼンの狙いとして、そこはすごく重要視しました。建築そのものをモデリングするのではなく、その場に立ったときの感情とか感覚みたいなものがパースから伝わるように。

建築が「見える」表現を追求する

真宏:建築そのものをプレゼンテーションしてしまうのは、初級者が陥りがちな過ちです。プレゼンテーションのターゲットは、いろんな現象が起こっている状況で人間がどんな感覚を得るかということの説明ですから。

もう1つ大事なのは、そこで起こる人間の感情とか現象は、その空間や建築との関係性にもよるので、ただ賑やかしで人物を置けばいいわけではない、ということです。「ヒト入れ」は、建築との関係性を読み取れるかどうかにかかっているし、建築が「見えている・見えていない」という話になってくる。

麻魚:そうなんだよね。想像して、そこで過ごせているか過ごせてないかというのは、絶妙に表現されてきます。世界感に合っている・合っていないの話ですね。よく無意味に風船もってる子どもが描かれてるCGとか、あるじゃないですか(笑)。ウチではダメ出しします。「それはなにを体現しているの?」って。

真宏:〈Entô〉のCGをつくったときは、「パースの中に風が吹いてないとダメ」という話もスタッフにしましたね。

麻魚:そうですね。人物だけではなくて、飛んでる鳥とかにも、いろんなことを語ってもらいました。

真宏:パッと見は、この画に情報ってあんまりないんです。“ないけど情報があるパース”って、外部のパース業者ではなかなか描けない。

麻魚:うん、社内じゃないと描けない。細かい確度まで詰めていけるし。「この空はちょっと違うよね」とか(笑)。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO プレゼン術

ジオホテル〈Entô〉プレゼン資料

言葉によらないプレゼンもある

真宏:〈Peninsula House / 半島の家〉のプレゼンテーションでは、なるべく言葉を発さないようにしましたね。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO プレゼン術

〈Peninsula House / 半島の家〉のプレゼンテーション

—— プレゼンで言葉を発さないとは、どういうことでしょう?

真宏:コンセプトのテキストを入れない、ということです。謎な感じのままの肌触りみたいなものを次々と見せながら、話をしていきました。ほとんど言葉のない世界。絵本みたいなプレゼンテーションです。

コミュニケーションには、「オーバー」と「アンダー」があって、オーバーコミュニケーションは意味が伝わりやすいんですね。
対してアンダーは「肌合い」とか「世界観」、「肌理(きめ)感」などと僕らは言っています。小さな声のようなもので、そこにオーバーコミュニケーションが入ってくると、アンダーコミュニケーションがかき消されてしまうんですよ。

それで、テキストは減らしました。“減らすことで見えてくる情報”というのがあるんです。情報を小出しにしながら、紙をめくりながら話をする。それで、紙の質感にもかなりこだわりました。

麻魚:相手の目にどう染み込んでいくか、を考えましたね。

建材のカットサンプル(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO オフィスにて撮影)

真宏:「肌理感」で言うと、模型の重量感にも気を遣います。僕らは施主に見せる模型ではスタイロフォームやスチレンボードを使わず、〈半島の家〉のプレゼンの模型は木の成形合板でつくっています。

その理由は、今日これまで喋ってきた内容にも通じる「オン・オフ」という話になるのですが、質感をオフにする建築ではないですよ、と伝えたいからなんです。「質感がオンの世界を僕たちはやっています」ということを示すためには、やっぱり重さの「肌理感」がある素材でつくらないといけない。

麻魚:〈道の駅 ましこ〉では、左官の久住有生さんに頼んで、版築で模型をつくっています。

—— それはすごい!

真宏:土を持ち込んだりね。かなりの重量があって大変なんだけど、サイトがもっている情報や場所性、アトモスフィア(atmosphere:空気感、雰囲気の意)みたいなものって、やっぱり実際の素材やモノじゃないと伝わらない。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO プレゼン術

〈道の駅 ましこ〉版築模型の写真

真宏:ファーストプレゼンテーションの段階で、建築の主役となるような材料や組み合わせはきちんと見せます。「僕らはこういう世界をつくりたい」と伝えるために。

麻魚:特に住宅の設計では、最初のプレゼンテーションから素材を提示していますね。カタログから後で選べます、というのではなく、「この段階から、我々の中では素材のこともすでにオンになっているんですよ」と伝えたいんです。

空間構成力と場所を捉える力の両方が必要

真宏:話が脱線するけど、模型の「ヒト入れ」に関連して言うと、大学で開催するオープンキャンパスで近所の子どもたちが来ると、面白い現象が見られるんですよ。

子どもたちに人気なのが、建築模型です。模型を覗き込んだりしているのを後ろから見てると、子どもにも2つのタイプがあって、その模型が何の素材でどうやってできているかをプラモデルと同じような感覚で捉えようとする子がいる。

対照的に、空間構成派もいるんです。ドールハウスの感覚で見るタイプですね。「私はここにいて、お母さんはここにいて、こっちとこっちで会話をして」みたいなストーリーを考え始める。面白いでしょう? 建築家ってね、実はこの両方が必要なんです。

麻魚:うん、どっちも要るよね。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO 原田真宏氏

原田真宏氏

真宏:学生や若い設計者には伝えておきたいんだけど、空間の構成とか意味の構成が得意な学生って、建築学科で勉強している間は評価されやすいんですね。だって、実際には建たないから。

対して、実体をちゃんと扱える、素材がもっているもの、その周りに生まれる場所性を扱える感度のある学生は、大学のプログラムでは評価されにくいから、意匠設計を途中で辞めてしまう人が多いんだよね。もったいない話です。例えばピーター・ズントーなんかは空間の構成も上手だけど、やっぱりモノの言葉を聞き取れている人だと思うんだよね。

麻魚:意匠に帰ってこれるといいのにね。お互いに重なり代のある育ちの場みたいなものが意匠や構法、環境にあれば、学生たちにとってもいいことです。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO 原田麻魚氏

原田麻魚氏

プロポーザル次点でも仕事のレンジが拡がる

—— 逃したコンペについても話を聞かせてください。2014年の〈静岡県富士山世界遺産センター〉のプロポーザルでは、マウントフジは惜しくも2位でした。

真宏:負けていちばん悔しかったプロポーザルです。名前からしてウチが獲らないとおかしいだろうと。なんでウチを指名してくれないの? くらいに思っていましたから(笑)。

実を言うと、それまではプロポーザルにあまり手を出していませんでした。いただいた仕事をこなしていこう、コンペよりも実作に集中したいと考えてましたから。結果的に負けたのですが、「コンペって、やったほうがいいな」と、そのときにすごく思ったんです。

麻魚:うん、そうだね。

真宏:なんでそう思ったかというと、やっぱりね、建築は実績が次の仕事を呼ぶんです。次がないと、言うなれば「芸の幅」が拡がっていかない。

例えば、それまでは美術館の設計をやったことがなくても、コンペで勝てば、美術館を設計する機会を得ることができる。それに、富士山世界遺産センターのコンペで考えたことが、〈知立の寺子屋〉(知立の寺子屋 teracoya THANK)の学校のシステムに生きていったり、益子の〈道の駅 ましこ〉のハイサイドライトに引き継がれていったりもしました。レンジが拡がっていったと思うんです。

静岡県富士山世界遺産センター建築工事設計業務プロポーザル 技術提案図より

真宏:人間の頭脳って、同時多発的にいろんな面白いことが生まれてくると思うんですよ。その生まれた要素群を、全体で編集していく構築力って、プロポーザルやコンペがものすごくいいトレーニングになる。だから、ときどきコンペをやっていくと、部分的な要素と全体と行き来をするトレーニングにもなって、組織も個人も鍛えられていく。正気に戻っていくことがあるなって(笑)。

麻魚:コンペはやらないという人も、建築家の中にはいるけど。

真宏:僕はむしろやったほうがいいなと思っていて。個々のアイデアや要素みたいなものを、どうやってビルドアップして、世界にジョイントしていくか、アダプトしていくか。建築家はそれを永遠に繰り返していかないといけないんだから。

ただ、気をつけないといけないのは、研究熱心になればなるほど、コンペというゲームをやり始めてしまうんだよね。コンペに勝たなければ実際の建築を建てられないけれど、建築家としての価値観や理想像を自分の中心にもってないといけない。

学生たちにもそこは鍛えてほしいなと思っています。アダプトと阿る(おもねる)は違うもので、時代のお題をやっているだけでは短命に終わるでしょう。自分のお題をしっかりと持っている人はずっと伸びていきますよ。ロングスパンでの建築家の生き方のデザインというものも、アイデアコンペなどに取り組みながら考えていってほしいですね。

絵を描くようにデジタルツールを使いたい

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)近影

インタビューに応じる原田麻魚氏(左)と原田真宏氏(右)/ 東京・代々木のMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO オフィスにて

—— お二人はもう実作業でCADを使うキャリアではないと思うのですが、以前は何を使っていましたか?

真宏:僕はね、最初に使ったCADソフトはVectorworks(ベクターワークス)だったんですよ。一番ありがたかったのは、基本的なプレゼンテーションができちゃうところ。図面を描けて、レイアウトもできて、モデリングもできてレンダリングもできてしまう。その簡易さみたいなものが、僕はVectorworksの魅力だと思っています。

麻魚:私もVectorworksを使っていて、そこが好きでした。なんていうかな、昔の仕様って、今よりも「仕事感」が薄かったんですよね(笑)。絵を描いている、線を引いているって感じがして、とてもフレンドリーで。

真宏:そうそう、画用紙に絵を描いている感じがあって。それって抽象度の高いものを設計していくうえではすごく大事なことだから、あの感覚は残しておいてほしい。

Vectorworksはたぶん、図面への根本的な考え方が違うんじゃない? 世の中の大半のCADって、コンピュータの中だけで建築をつくる感覚です。でもVectorworksは目の前に紙があって、そこに図面を描いているという感覚。

麻魚:そうそう。ほんと、そういう感じ。

真宏:その感覚は残しておいてほしい。この抽象度って、設計するうえではすごく大事だから。

麻魚:これも感覚値なんですけど、Vectorworksで描く線って手描きっぽいんですよ。数学的な幾何学に規定されない線というか。ベジェ曲線も、Vectorworksは手描きっぽさが出やすい気がするんですよね。

真宏:ペンタブとかで入力して、それを数学的な線にのせ換えてくれる機能があるといいね。手描きの唯一無二の線って、CADだと表現しにくいから。画用紙の上で設計しているような感覚があるVectorworksとして、CADとしてもすごい進化になるんじゃないかな。

麻魚:あとね、Minecraft(マインクラフト)[*1] みたいなライトなCADがあるといいなぁ。小学生くらいでも使えるのを出してくれれば、私それ使います(笑)。

真宏:今の小学生たちはみんなiPadとか持っているからね。そこに最初からライトなCADソフトを入れて、STEM教育 [*2] から始めちゃうとか。その時点でマイファーストCAD化したら、みんなずっと使い続けますよ。

あと実務レベルで究極を言うと、デスクトップ上のデータと現場をもっとシームレスにつなぎたい。最近は繊維入りの補強コンクリートによる3Dプリンタなどが出てきて、設計と施工がどんどんシームレスになってきているじゃないですか。

いま動いているプロジェクトは、LVL(Laminated Veneer Lumber)でつくろうとしています。
データから発注したら、大版のLVLから切り出された部材がトラックで現場に届いて、そのまま自分たちで組み立てて建築にできるというのが理想的ですね。

(2022年10月4日 都内・MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOオフィスにて収録)

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)近影

原田麻魚氏(左)と原田真宏氏(右)/ 東京・代々木のMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO オフィスにて


*1. Minecraft(マインクラフト):マルクス・ペルソンとMojang Studiosの社員が開発したサンドボックス型(砂のように自由に遊べる)3D創作ゲーム。通称「マイクラ」。世界的に幅広く展開中で、Microsoft(マイクロソフト)社がリリースしている教育用ソフト「Minecraft in education」を使った18歳以下対象のコンテストなども各種開催されている。

*2. STEM:Science、Technology、Engineering、Mathematicsの略。なお、文部科学省では、これらに、芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理など含め、領域・教科を横断した学習を推進している(文部科学省ウェブサイトより)


前編INDEX

# 「曖昧」なプレゼンだから描ける未来がある
# 最新・常陸多賀のプロポーザルでのプレゼンテーション
# プレゼンボードの「外側」の空間と時間の軸を意識する
# プレゼンボードは新聞をつくるようにつくるべし
# 時間配分は「編集が8、コンテンツは2」がベスト
# 転機となった〈道の駅 ましこ〉
# 世界をみて、感じて、解釈しないとデザインはできない
# 上(のぼ)りと下(くだ)りを経てデザインは強くなる

原田真宏氏と原田麻魚氏の説明を動画で視聴!

#著名建築家のプレゼン手法公開! MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)2/2(2022/12/27)

Interview by Jun Kato
Text by Naoko Endo, Jun Kato
Photograph & Movie by toha

※本稿(前編+後編)掲載のプレゼンボード資料、CG、イメージスケッチの画像:MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO提供

Sponsored by Vectorworks Japan
https://www.vectorworks.co.jp

建築家のプレゼン手法公開!MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)#01

FEATURE2022.12.23

著名建築家のプレゼン手法公開!(1/2)

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏+原田麻魚)

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著名建築家のプレゼン手法公開!

FEATURE2021.12.27

著名建築家のプレゼン手法公開!(1/2)〈hotel koé tokyo〉

谷尻 誠(SUPPOSE DESIGN OFFICE)

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(マウントフジアーキテクツスタジオ)TOPICS

FEATURE2020.05.21

Interview with Masahiro Harada & Mao Harada #01

2020年日本建築学会賞 受賞インタビュー マウントフジアーキテクツスタジオ #01
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PROJECT2020.05.21

道の駅 ましこ / マウントフジアーキテクツスタジオ

風景でつくり、風景をつくる。
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ないものはない、此処だけの体験がある、ジオホテル〈Entô〉

建築設計とデザインの見どころを、MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOと日本デザインセンター三澤デザイン研究室の寄稿から紐解く

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