2024年9月11日初掲、9月13日会場写真を追加
日本を代表するインテリアデザイナーの1人、内田 繁氏(1943-2016)の展覧会が、東京・南麻布のdesignshop azabuにて開催されています。
本展のタイトルにある「1989」とは、内田氏が準備段階から参画し、インテリアデザインとアートディレクションを担当して福岡にオープンしたホテル イル・パラッツォの開業年からとられています。内田氏は同ホテルの客室やラウンジの空間とともに、要所に配置された家具などもあわせてデザインし、デザイナーズホテルの先駆けと称されるイル・パラッツォの世界観の形成に大きな役割を果たしました。
〈ホテル イル・パラッツォ〉再生ストーリー:アルド・ロッシの名建築を内田デザイン研究所がリ・デザイン、総工費約18億円の改修プロジェクトの裏側[現地レポート&インタビュー]
〈ホテル イル・パラッツォ〉は、改修工事などのため休業期間を経て、内田氏のデザイン事務所である内田デザイン研究所がリ・デザインを担当し、2023年初秋にリニューアルオープン(詳細は上記リンク『TECTURE MAG』取材記事を参照)。この際に、エレベーターホールに設置されたホールクロック〈Dear Morris(ディア・モリス)〉が復刻されています。これに続き、客室空間のために内田氏がデザインした卓上時計〈Dear Vera(ディア・ヴェラ)〉も復刻が決定したとのこと(内田デザイン研究所発表による)。
〈Dear Morris〉と〈Dear Vera〉は、1989年当時、内田氏の呼びかけでイル・パラッツォのプロジェクトに参画し、ホテルの”顔”となるファサードのデザインを手がけた、イタリア人建築家のアルド・ロッシ(1931-1997)と内田氏、亡き巨匠2人へのオマージュとして復刻されます。
展示作品の一部は購入も可能。このうち復刻版〈Dear Vera II〉は、初回ロットの50個限定[注]で製作されます(オーダーメイドによる予約販売、シリアルナンバー入り)となります。
注.本展と同時期に、フランス・パリにある、SIMPLICITYを率いる緒方慎一郎氏が監修し、2020年1月にパリ・マレ地区にオープンした活動拠点・OGATA Paris)にて、1970年代から1990年代にかけて内田氏がデザインしたアイコニックな椅子の紹介を軸とする展覧会を開催。復刻版〈Dear Vera II〉の販売数は東京とパリの2会場あわせた数量・50個となる
※展示風景を含む画像提供:内田デザイン研究所
会期:2024年9月5日(木)〜11月4日(月・祝)
会場:designshop azabu
所在地:東京都港区南麻布2-1-17 白ビル1F(Google Map)
開廊時間:11:00-19:00(土曜・祝日 11:00-17:00)
休廊日:日曜
入場料:無料
主催:designshop
特別協力:内田デザイン研究所、霞工房
協力:タカタレムノス、コスタンテ、Di vision、浅野商店、Eastern Kaffe Trade、鹿目デザイン事務所
写真協力:Satoshi Asakawa、do factory
展覧会詳細
https://www.designshop-jp.com/new/2024-08-27-203222.html
内田デザイン研究所 ウェブサイト
https://www.uchida-design.jp/