東京・東五反田3丁目にある〈などや〉にて、企画展「着地のプロトコル」が開催されています(本稿の画像提供:などや)。開場は週末のみ、入場は無料(予約不要)。
などや(nadoya)は、建築家の岡村俊輔と、テクニカルディレクターの遠藤 豊の両氏により、コロナ禍の2020年に都内・代々木上原と恵比寿の2拠点に設立されたオルタナティヴスペースです。取り壊しが決まっている住宅街の古い一軒家をセルフビルドしながら、芸術・文化・食・生活といった多様な領域と変化に敏感に作用する場の構築を目指して活動してきました(恵比寿での企画展の開催事例はフッター:DESITOR’S PICKSを参照)。2022年春に恵比寿の拠点はクローズ、東五反田(島津山)に移っています[*]。
*.代々木上原の拠点では、「未来を、考える。」をテーマに、ミーレ(Miele)との共同プロジェクト「FIRST PLACE」Phase-1 が2024年10月に開始されている(詳細は特設サイトを参照)
メッセージ / Message
2020年に立ち上がったなどやは、これまで恵比寿、代々木上原、島津山の拠点でセルフビルドを繰り返してきました。その活動の根底にあるのは、「これから人はこの都市で何をつくっていくのか」という問いです。
20世紀に造られたこの都市は、人口減少と共に新たな局面をむかえようとしています。成長を前提としてつくられた制度やシステム、社会基盤。それらによって構成されてきた都市の構造は、今、その前提を失いつつあります。
地面から離れ極限まで膨張した都市はこれからどこへ向かうのか。
20世紀につくられた膨大な人工物と共に僕達はこの都市でこれからどう暮らしていくのか。
「着地のプロトコル」は、などやがこれまで活動を続けてきた根源にある思想を改めて問いかける試みです。画像提供:などや
本展について
明治維新以降、近代化と共に急激に増加した日本の人口。
2008年にピークを迎えた後、その成長曲線は反転し、現在急速な下降へと向かっている。
本展では、この人口の上昇と下降の曲線を、都市と地面の関係へと置き換え、「都市の浮遊と着地」をテーマにしている。
20世紀、地面を離れ浮遊を始めた都市。
自然から解放された都市は、極限まで膨張を続けた。
限界に達した都市は、長い浮遊を終え、これから再び地面へと着地していく。
自然(地面)への依存から離れ、高度に人工化された都市を本展では「浮遊都市」と呼ぶ。展示前半では、グラフやマテリアルを通して、極限まで膨張した「浮遊都市」の現在地を示している。
展示後半は、約40mのスロープを下り実際に地面へと着地していくインスタレーションとなる。室内から外部に組まれた単管足場へと進み、樹木の間をゆっくりと下りながら地面へ向かう。
普段とは異なるレベルから見る風景。人工物と植物、建築と地面。
その途中に現れる風景は、まさに「着地への過程」の風景である。
そしてそれは、都市が長い浮遊を終え、時間をかけて地面へと戻っていく中で、
私たちがこれから長い時間をかけて見ることになる風景なのかもしれない。

画像提供:などや

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画像提供:などや
クリエイター プロフィール
岡村俊輔
などや主宰、STUDIO nadoya代表。
1977年生まれ。建築設計事務所、建設会社勤務を経て2018年に独立し、nod(2024年よりSTUDIO nadoya)を設立。2020年に恵比寿と代々木上原の古い一軒家に手を入れながらオルタナティブスペースを開き、場であり活動体である「などや」をスタートする。同時に運営会社であるnanzoを設立。〈などや恵比寿〉は契約満了につき2022年活動を終了。同年11月に〈などや島津山〉
などや インスタグラム
https://www.instagram.com/nadoya.jp/左:岡村俊輔氏 / 右:遠藤 豊氏
遠藤 豊
1977年生まれ。2005年にルフトツーク設立(東京)、2012年にLUFTZUG EUROPE、2018年にLugtjeをアムステルダムに設立、それぞれ代表を務める。
舞台芸術から派生し、音楽、映像、デザイン、テクノロジーなど領域を問わず関係性を独自に構築する。2002年以降はアートディレクター、プロデューサー、テクニカルコーディネーターとしてさまざまな分野の企画に携わる。これまでに手がけた主な作品に、「hex flat crystallized」監修(2021年、INTERSECT BY LEXUS – TOKYO)、建築家の田根 剛とCITIZENによるインスタレーション「LIGHTisTIME」照明・音響演出(2014年、ミラノ・東京)、フランク·ゲーリー展「I Have an Idea」技術監修(2015-2016年、21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2)、向井山朋子によるインスタレーションパフォーマンス「La Mode」音響技術(2016年、台中)・同「HOME」(2016)、などがある。2026年には、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催された高木由利子写真展の映像技術、TOTOギャラリー・間「山田紗子展 parallel tunes」における映像作品の製作を担当した。
LUFTZUG インスタグラム
https://www.instagram.com/luftzug.ig/

会場:などや
所在地:東京都品川区東五反田3-7-15(Google Map)
営業日(週末限定):2026年8月14日(金)・15日(土)・16日(日)・21日(金)・22日(土)・23日(日)・28日(金)・29日(土)・30日(日)
開場時間:10:00-17:00
休業日:月曜~木曜
入場料:無料
問合せ先:などや
※最新情報は、などや公式インスタグラムを参照
https://www.instagram.com/nadoya.jp/