「むずかしいテーマをやさしく やさしいことを深く 深いことを面白く」をテーマに、今回の開催で196回目を数える建築家フォーラムの第202回が1月18日に都内とオンラインにて開催されます。
ゲストは、昨年11月に青森県八戸市に開館した〈八戸市美術館〉の建築設計ほかを共同で担当した1人である、建築家の西澤徹夫氏(西澤徹夫建築事務所)。
聞き手は、2020年度より建築家フォーラムの幹事を務める、建築家の吉村靖孝氏が務め、「美術館と記名性」をテーマにディスカッションを展開します。
西澤徹夫さんは、〈京都京セラ美術館〉(2020)、〈八戸市美術館〉(2021)と、話題の美術館を相次いで手掛けた”美術館の名手”です。
宗教建築と見紛うほどの大きな展示空間を操る美術館設計は、建築家の腕の見せどころであり、著名な作家が数々の名作を残してきた現代建築の王道でもあります。
しかし、西澤さんは、そんな美術館設計に対し、これまでの著名建築家とは異なるスタンスで挑んでいるように見えます。その特徴が明示されたもののひとつが、記名の方法で、京都では青木淳さんと、八戸では浅子佳英さんと連名で設計されているのです。
連名は、単に設計JVとして規模感や経験値を整えるといった実務的な意味合いを超えて、現代的な設計のありようを示し、古典的な設計対象からむしろ建築家像の内破を試みているようにも見えます。
2022年最初の建築家フォーラムでは、西澤さんに登壇いただき、じっくりお話をうかがいたいと思います。(建築家フォーラム幹事 吉村靖孝)
登壇者プロフィール
西澤徹夫(にしざわ てつお)
1974年京都府生まれ。2000年東京芸術大学修士課程修了。2000~2006年青木淳建築計画事務所勤務(ルイヴィトン銀座店、青森県立美術館 基本・実施設計・監理を担当)。2007年西澤徹夫建築事務所開設。
2011〜2013年東京芸術大学教育研究助手。東京芸術大学・日本女子大学非常勤講師
主な作品に、東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーリニューアル、京都市美術館(通称:京都市京セラ美術館 / 青木 淳との協働)、八戸市美術館(浅子佳英、森 純平と協働)があるほか、展覧会の会場デザインも多数手掛ける。
2020年京都建築賞、AACA賞、2021年毎日芸術賞受賞。吉村靖孝(よしむら やすたか)
1972年愛知県生まれ。1995年早稲田大学理工学部建築学科卒業。1997年同大学院修士課程修了。
1999〜2001年文化庁派遣若手芸術家研修員としてMVRDV勤務。2005年吉村靖孝建築設計事務所設立。
2013年明治大学特任教授、2018年早稲田大学教授。
主な受賞(カッコ内は該当作品)に、2018年日本建築設計学会大賞(フクマスベース)、2014年日本建築学会作品選集選奨(中川政七商店新社屋)、2011年JCDデザインアワード大賞(レッドライト・ヨコハマ)などがある。
テーマ:「美術館と記名性」
講演者:西澤徹夫
聞き手:吉村靖孝
開催日時:2022年1月18日(火)18:30-20:30(会場受付開始:18:00、ライブ配信は18:15より接続可)
会場:現地会場およびオンライン・以下の2会場
1.現地会場:大建工業 DAIKEN 秋葉原テクニカルスペース
所在地:東京都千代田区外神田3丁目12-8 住友不動産秋葉原ビル3F(Google Map)
※COVID-19(新型コロナウイルス感染症)対策を実施
2.オンライン会場:Zoomにてライブ配信
定員:現地会場30名 / オンライン 100名
参加方法:要予約(定員に達し次第受付終了)
申込締切:1月17日(月)
参加料金:建築家フォーラム会員以外(ビジター)は以下の通り有料
・建築家フォーラム会員:無料(法人会員は3名まで無料、4名以上から一般ビジター扱い)
・一般ビジター:会場参加 2,000円 / ライブ配信 1,000円
・学生・院生ビジター:会場参加 1,000 / ライブ配信 500円
ビジター申し込み受付:Peatixページ
https://kenchikuka-forum-visitor202.peatix.com/
主催・問合せ先:建築家フォーラム 事務局
建築家フォーラム 公式Webサイト
https://kenchikuka-forum.com/