五島列島の1つ、福江島(ふくえじま)に、ラグジュアリーホテル〈五島リトリートray(レイ)〉が8月30日に開業します。
東京に本社を構える双日が100%出資した2021年3月に設立した双日五島開発が同月に着工し、開発を進めてきたもので、ホテルの設計とインテリアデザインを、橋本夕紀夫氏(1962-2022)が設立したデザイン事務所・橋本夕紀夫デザインスタジオ(hashimoto yukio design studio)が担当。ホテルの管理運営を双日五島開発と、運営パートナーとして温故知新(東京都新宿区、代表取締役:松山知樹)が担当しています。
双日はこれまで、長崎県松浦市鷹島町にてマグロの養殖事業を進めているほか、熊本国際空港運営事業にも参画。2021年を初年度とする同社の新中期経営計画では、国内産業の活性化・地方創生の取り組みを通じた価値創造を成長戦略の柱の1つに掲げており、温故知新を運営パートナーに迎えた本事業を通じて、地方創生を進めていく計画です(双日 2021年9月10日プレスリリースより)。
ホテルを開業する福江島が属する五島列島は、長崎県の西方沖に位置し、大小あわせて152の島々で構成されます。火山活動と波の浸食によって形成された島々の景観は、九十九島と平戸・生月地域を含めた一帯で、1955年(昭和30)に西海国立公園に指定されており、福江島を含む下五島エリアは、日本最西端のジオパークでもあります。
また、近世以降の歴史として、江戸期のキリシタン禁制を背景とする潜伏キリシタンの遺構を残しているエリアとしても知られています。
五島列島で最大の面積をもつ福江島は、スコリア丘独特の形状で島のシンボルとなっている鬼岳(おんだけ)が有名です。
このほど開業する〈五島リトリートray(レイ)〉は、鬼岳の南側、東シナ海に面した好立地。温故知新のプレスリリースによれば、約300万年前に鬼岳が噴火した際に形成されたとされる、鐙瀬(あぶんぜ)溶岩海岸を見下ろす高台に建設されました。
ホテルのキーコンセプトは、「祈りの島、光の宿」。眼前に広がる海と空の景観を建物内に取り込むことをデザインの主題としています。
また、館内のインテリアは、五島および長崎の地域性を受け継いだプロダクトやデザインとなっているのも特徴です。
プロジェクトチーム
設計・インテリアデザイン:橋本夕紀夫デザインスタジオ
ブランディング&ヴィジュアルデザイン:artless(代表:川上シュン)
ステンドグラス制作:三井楽538工房
溶岩石インテリア制作:有川喜石材店
施工:大成建設、谷川建設
管理・運営:双日五島開発
運営パートナー:温故知新
〈五島リトリートray〉では、夏でも冬でも魚が豊富に採れ、かつ新鮮であるため、四季を通じてさまざまな旬の魚介類が味わえます。
陸続きではない離島だからこそ、ほとんどの農作物を島内で地産しているのも特徴です。とりわけ、ミネラル豊富な牧草で育った「五島牛」は、生産量が少なく、幻と言われている食材。これら贅沢とも言える島の食材を、生産者に敬意を払いつつ、最も美味しい状態で調理し、その最後にエッセンスとして、光をテーマにしたストーリーを掛け合わせて完成した「光の和食」が、五島リトリート・オリジナルのメニューとして提供されます。
客室は計5タイプ・26室。全てがオーシャンビューで、露天風呂も付いています。
所在地:長崎県五島市上崎山町2877(Google Map)
敷地面積:14,958m²
延床面積:2,846.92m²
建物規模:地上3階(フロア構成:1階:客室10、スパ施設 / 2階:客室8、レセプション、バー、ラウンジ / 3階:客室8室、レストラン)
客室数:26室
部屋タイプ:露天2Fユニバーサルデラックス(70m²、定員4)1室、露天1Fファミリーデラックス(70m²、定員4)1室、パノラマデラックス(70m²、定員4)2室、露天スーペリア(58m²、定員3)19室、露天ダブル(34m²、定員2)3室
付帯施設:レストラン、スパ、ショップ
プレオープン:2022年8月9日
グランドオープン:同年8月30日
ホテル公式ウェブサイト
https://goto-ray.com/
ホテル公式SNS
https://www.facebook.com/okcs.gotoray/
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