丸井グループが東京都内に構える旗艦店の1つ、1971年開業の〈渋谷マルイ〉が今年8月28日で閉館、解体し、日本初の本格的な木造商業施設として建て替えられることが発表されました(丸井グループ2022年5月27日プレスリリース)。
リードデザイナーは、英国を代表する建築家であるノーマン・フォスター(Norman Foster|1935-)氏が率いる設計事務所であるフォスター アンド パートナーズ(Foster + Partners)。開業は2026年を予定しています。
〈渋谷マルイ〉は開店以来、約50年にわたり渋谷で営業を続けてきた、同社のフラッグシップ的な店舗として知られています。
1980年代から2000年前半にかけては、当時のデザイナーズブランドの隆盛などを背景に、若者の街・渋谷でトレンドファッションを提供、牽引する店舗として展開し、近年では、アニメイベントなどのコンテンツも展開するなど、時代と顧客のニーズにあわせて変化してきました。
今回の店舗建替えは、今後もそのようなさまざまなニーズに対応していくための”土台づくり”であり、丸井グループの考える”インパクト”の1つである、「将来世代の未来を共に創る」の実現に向けた取り組みを象徴する店舗を目指すとのこと。
なお、建て替え期間中、至近の店舗〈渋谷モディ〉は営業を継続します。
新たな〈渋谷マルイ〉は、近年において技術革新が急速に進んでいる耐火木材などを採用し、構造の約60%に木材を使用した、日本初の、サステナブルな本格的木造商業施設として生まれ変わる計画です。
従来の鉄骨造で建て替えた場合と比較して、約2,000トンのCO2排出量を削減できる見込みとのこと。
建物のデザインでは、日本の伝統的な建築技術にも着目し、天然素材の使用、太陽光の活用など、自然由来のエネルギーを効率的に利用。開店後も、再生可能エネルギー由来の電力を使用するなど、最高水準の持続可能技術を取り入れた、サステナブルな施設を目指します。
リードデザイナーを、世界的な建築家の1人、ノーマン・フォスター氏が率いるフォスター アンド パートナーズが務めます。
デビッド・サマーフィールド(David Summerfield)氏 コメント:
「世界的に有名な渋谷のスクランブル交差点から目と鼻の先にある、このような画期的で持続可能なプロジェクトに取り組めることをうれしく思います。
木造構造は、建物の炭素を大幅に削減すると同時に、来訪者に温かくオープンな体験を提供します。」(フォスター アンド パートナーズ シニアエグゼクティブパートナー )Foster + Partners Limited URL
https://www.fosterandpartners.com/
計画地: 東京都渋谷区神南1丁目22-6(Google Map)
建物規模:地下2階+地上9階
売場面積:2,800m²
リードデザイナー:フォスター アンド パートナーズ
設計・監理:三菱地所設計 ※2023年10月21日追記
施工:戸田建設・住友林業共同企業体
URL:https://www.0101.co.jp/013/
丸井グループ プレスリリース(2022年5月27日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002950.000003860.html