アイウエアブランド・ジンズ(JINS)のロードサイド店舗〈JINSパワーモール前橋みなみ店〉がリニューアル、4月7日にオープンしています。
同店舗の特徴は、2013年4月の開店以来、ドライブスルーでメガネが買えること。10年前の店舗設計に引き続いて、建築家の谷尻 誠氏と吉田 愛氏が率いるSUPPOSE DESIGN OFFICE(サポーズデザインオフィス)が今回のリニューアルのデザインも手がけています。
ジンズのプレスリリースによれば、群馬県は運転免許取得率や世帯あたりの自動車保有台数が高く、全国有数の”クルマ大国”。これを背景に2013年にオープンしたのが、世界で初(※ジンズ調べ)となる、ドライブスルー形式によるメガネの販売サービスを併設したロードサイド店舗〈JINSパワーモール前橋みなみ店〉でした(2013年開店時の内外観 / SUPPOSE DESIGN OFFICE WORKSページ)。
乗車したままメガネの購入や受け取りができるサービスは、主たる交通手段が車である地域において利便性が高いと話題を集め、多数のメディアでも取り上げられたとのこと。
オープンから10年の節目を迎えた〈JINSパワーモール前橋みなみ店〉では、「地域とともに、先々まで愛され続ける店舗へ」をコンセプトにリニューアル。店舗の外装とメガネのドライブスルー機能は変えずに、アイテムを並べる什器やカウンターなど店内のデザインが一新されました。
什器やカウンターには、前橋市の街並みに多く見られるレンガをイメージしたタイルを採用。屋外に新たに設置したアートピースのようなベンチにもタイルを使用してすることで、中と外のつながりを創出しています。
誰もが入店しやすい、公園のような開けた空間を目指して店舗を進化させた、今回のリニューアルです。
設計コンセプト:「中と外の繋がりを生む公園のような売り場」
ドライブスルーでメガネの販売や受け取りができる画期的なアイデアを具現化すべく10年前に建築の計画をした前橋みなみ店。この度のリニューアルでは、数あるJINSのショップのなかでも珍しい“庭をもつ店舗”ならではの魅力を、中と外との繋がりによってデザインしたいと考えた。
空間の多くを占めるメガネ用の什器はレンガ色のタイルの集積で構成。機能によって高さや形状が異なるキューブ状のボリュームは、什器でありベンチという居場所であり、彫刻のようなものとして捉え、広場におけるオブジェのような存在として内外に点在させた。
また前橋を象徴するテクスチャーであるレンガをタイルに置き換え、コーポレートカラーである赤を新たな表現で空間全体に印象的に取り入れることで創業の地にふさわしいJINS店舗の個性とし、周囲に開かれた既存建築を活かしたおおらかな公園のような売り場を目指した。(SUPPOSE DESIGN OFFICE 吉田 愛)
所在地:群馬県前橋市新堀町868(Google Map)
営業時間:10:00-20:00
店舗面積:58.02坪
アイテム展開本数:約1,150種
開業年月:2013年4月
リニューアルオープン:2023年4月7日(金)