住まいやパブリック・スペースのあり方、働き方のさまざまな事例を通して社会と住まいの未来を考える、LIXILビジネス情報ページで連載中のコラム「これからの社会、これからの住まい 2」が今春よりスタートしました。
これまでの流れを引き継ぎ、建築家の浅子佳英氏が監修者を務め、さらに、中川エリカ氏も加わったダブル監修でパワーアップ! コラムと連動してゲストを迎え、さまざまなインタビューが展開されます。
第2回のゲストは、乾久美子氏(建築家、Inui Architects)。浅子氏と中川氏がインタビュアを務めたトークの内容が、期間限定で無料配信されます(視聴は登録制)。
「社会と住まいの未来を考える」インタビュー2
タイトル:建築家として、生活者として—プログラムとパラダイムの先にあるもの
ゲスト:乾久美子(乾久美子建築設計事務所主宰)
聞き手:浅子佳英、中川エリカ
公開日:2021年9月10日(金)
ゲストの乾氏は、昨年、延岡駅周辺整備プロジェクトで日本建築学会賞(作品部門)を受賞。教育施設や商業店舗のほか、集合住宅をリノベーションした〈ルームK〉、戸建住宅の〈ハウスM〉と〈ハウスO〉、共同住宅〈アパートメントI〉の設計も手がけています。
乾 久美子氏プロフィール:
1969年生まれ。建築家。乾久美子建築設計事務所主宰。横浜国立大学大学院Y-GSA教授。主な建築作品:〈みずのき美術館〉(2012)、〈品川区立障害児者総合支援施設〉(2019)、〈厳島港宮島口旅客ターミナル〉(2020)など。
2012年、第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館「ここに、建築は、可能か」(伊東豊雄、藤本壮介、平田晃久、畠山直哉と協働)にて金獅子賞受賞。
主な著書:『建築をそっとおいてみると』(LIXIL出版、2008)、乾久美子+東京藝術大学乾久美子研究室『小さな風景からの学び』(TOTO出版、2014)、『Inui Architects 乾久美子建築設計事務所の仕事』(LIXIL出版、2019)ほか
https://www.inuiuni.com/projects
トークのプロローグは、生活者として、コロナ禍のそれぞれ暮らし、建築家としての仕事の進め方など、事務所を構え、営む同士の共有の話題から。乾氏が生まれてから大学進学で東京に出るまで住んでいた自宅の思い出話から、建築家・乾久美子誕生のエピソードも明かされます。
乾氏を招くきっかけの1つは、中川エリカ氏と乾氏が昨年、「リサーチと設計」をテーマに対談したことに遡ります。SNSなどを用いて誰しもが匿名で大きな発言力を持ちうる今の時代、昨今のパワー・ワードである「多様性」について考えたとき、ポジティブな可能性とともに、排他的なふるまいもまた起こりうると乾氏が危惧し、中川氏との間で意見が交わされました。
中川氏とともに聞き手を務める浅子氏は、このときの乾氏による問題提起をインタビューの終盤で掘り下げています。
企画「これからの社会、これからの住まい 2」は、LIXILが2017年より継続してきた企画の進化系。浅子氏は立ち上げメンバーの1人で、「住宅」を主軸とするトークセッションやコラム連載などを展開してきました。トークの内容はウェブ上で公開され、読みやすくエディションされた記事のほか、今回のように期間限定で動画も無料で配信されています。
浅子佳英氏プロフィール:
1972年生まれ。建築家、ライター。2010年東浩紀とともにコンテクスチュアズ設立、2012年退社。2021年出版社機能を持った設計事務所PRINT&BUILD設立。
主な建築作品:〈gray〉(2015)、〈八戸市美術館〉(2021)(共同設計=西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ共同体)ほか。
共著=『TOKYOインテリアツアー』(LIXIL出版、2016)
https://twitter.com/asaco4
中川エリカ氏プロフィール:
1983年生まれ。建築家。中川エリカ建築設計事務所代表。2007~2014年オンデザイン勤務。2014年中川エリカ建築設計事務所設立。
主な建築作品:〈ヨコハマアパートメント〉(2009)、〈コーポラティブガーデン〉(2015、以上オンデザインと共同設)、〈株式会社ライゾマティクス オフィス 2015-2019〉(2015)、〈桃山ハウス〉(2016)ほか。
著書『中川エリカ 建築スタディ集 2007-2020』(TOTO出版、2021)
http://erikanakagawa.com/
乾氏へのインタビュー+鼎談の内容を視聴する前に、これまで公開された以下のコンテンツに目を通しておくと、より理解が深まります。
「これからの社会、これからの住まい 2」のはじめに
「バラバラな他者が共存する」ということの意味(前篇)
対談:浅子佳英×中川エリカ
公開日:2021年5月26日
https://www.biz-lixil.com/column/urban_development/sh2_intro001/「バラバラな他者が共存する」ということの意味(後篇)
対談:浅子佳英×中川エリカ
公開日:2021年6月23日
https://www.biz-lixil.com/column/urban_development/sh2_intro002/
ニューノーマルと称される今の時代を踏まえ、「これからの社会、これからの住まい」について、ゲスト各氏がそれぞれどのように読み解き、自身の仕事に反映しているのか? ポスト・コロナの時代を生き抜くヒントを求め、監修者のリードで議論が展開。今後も多彩なゲストを予定しています。住まいや生活の知恵を広く共有し、これから来春にかけて議論を深めていくシリーズです。
第1回「これからの都市と住まいを考える──ショッピングモール、公園2.0、フードトラックから」
対談:浅子佳英×速水健朗(ライター、編集者)
公開日:2021年8月25日
https://www.biz-lixil.com/column/urban_development/sh2_interview001/
第2回「建築家として、生活者として──プログラムとパラダイムの先にあるもの」
ゲスト:乾久美子(乾久美子建築設計事務所主宰)
聞き手:浅子佳英、中川エリカ
公開日:2021年9月10日(金)
https://mpage.biz-lixil.com/2021Dialogue002_2.html
建築建材・住宅設備機器総合メーカーのLIXILが公開しているサイト「LIXIL ビジネス情報」は、建築関係のプロユーザー向けに、新商品や販売終了商品、法令制度の認定情報などの最新情報と、CADや画像の各種データを提供しています。
LIXIL出版が2020年3月まで運営していた建築ウェブマガジン [10+1 web site] の流れを取り込み、さらに進化した「読みもの」コンテンツも充実しており、さまざまな切り口で住まいやまちづくりについて考えるコラムを多数収録しています。
新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大した2020年には、コラムと連動して、住まいやパブリック・スペースのあり方、働き方のさまざまな事例を通して、社会と住まいの未来を考え、共有することを目的とした企画「社会と住まいを考える」が6月よりスタート。建築家や研究者の対談やインタビューなどを掲載しています。
建築・設計関連コラム「これからの社会、これからの住まい」一覧
2020年6月〜2021年3月
https://www.biz-lixil.com/column/society_housing/
「LIXILビジネス情報」サイト
https://www.biz-lixil.com/