COMPETITION & EVENT

東京ミッドタウン「MIDTOWN CHRISTMAS 2022」

【会場レポート】佐藤オオキ氏率いるnendoが担当したツリーほかクリスマス装飾

東京・六本木の東京ミッドタウンにて、冬季限定イベント「MIDTOWN CHRISTMAS 2022(ミッドタウン クリスマス)」が11月17日から12月25日まで開催されます。

東京ミッドタウン Xmas2022

イルミネーション「MIDTOWN WINTER LIGHTS」イメージ

東京ミッドタウン Xmas2022

「MITSUI FUDOSAN MIDTOWN ICE RINK」(2022年11月17日~2023年2月26日) 前回開催時の様子

今年は“Meets Christmas”をコンセプトに掲げ、ツリーイルミネーションや、毎冬人気の屋外アイススケートリンクも芝生広場に設けられました。

館内のガレリアでは、吹き抜け空間など各所において、デザインオフィス・nendoによるインスタレーション〈Glitter in the air〉が展開されています。
中でも注目は、B1Fには光(glitter)と空気(air)をモチーフにした”クリスマスツリー”です。

東京ミッドタウン Xmas2022

Galleria Installation「Glitter in the air」展示風景 / B1Fに設置された”ツリー”と、吹き抜け空間の天井から吊り下げられたクリスマス装飾(共にデザイン:nendo)

東京ミッドタウン Xmas2022

nendoがクリスマス装飾を手掛けるのは、パリの老舗百貨店ボン・マルシェで2020年に披露された〈ame nochi hana〉以来

東京ミッドタウン Xmas2022

ガレリアのクリスマス装飾を担当したnendoの佐藤オオキ氏(2022年11月25日 プレス内覧会時に撮影)

25日のガレリア営業開始前にプレス内覧会が行われ、nendoを率いる佐藤オオキ氏が出席。今回の作品コンセプトと構成などを解説しました。

東京ミッドタウン X'mas2022

空気の流れで”光のパーツ”がゆらゆらと揺れるツリー(部分)

東京ミッドタウン X'mas2022

ツリーの表面はアルミ製、可動するパネルの総数は416枚

東京ミッドタウン Xmas2022

“光のパーツ”は内部のファンからの風を受けて、水平方向につけられた軸の上と下とでユラユラと揺れる

〈Glitter in the air〉コンセプト

わずかな空気(air)の動きによって輝き(glitter)を放つクリスマスツリー。
キラキラと輝く光をかたどったように切り抜かれたパーツが集まって構成された、高さ7.5mの円錐形のツリー。風が生まれ、空気が動く構造により、光のパーツは軽やかに揺れ、ツリーにさまざまな表情が生まれる。

各パーツの裏には小型のファンが設置され、計416台それぞれが個別に制御されている。各個が連動しながら風を送ることで、切り抜かれた”光のパーツ”が揺れる。揺れるだけでなく、特定のタイミングで風を受けることで静止することもできる。

内部のファンは、一定の風量を継続して送ることで、”光のパーツ”を持続的に浮き上がらせている。それらの動きを組み合わせ、”光のパーツ”は螺旋状に上昇する動きや、点状のランダムな動き、波紋のように広がる動きなど、さまざまな表情を展開する。

空気(air)の動きによって輝き(glitter)を生み出すことで、クリスマスならではの高揚感と、キラキラとした空気感を演出するインスタレーション。(プレス内覧会時配布資料より)

東京ミッドタウン Xmas2022

菱形のパネルは下段ほど大きく、天頂にいくほど小さくなる

東京ミッドタウン Xmas2022

ツリー形状(円錐形)の表面には傾斜があり、なにもしないと”光のパーツ”は垂直を保ち、下部が重力で内側に引っ込んでしまうため、凸凹しない美しいAラインを維持するため、”光のパーツ”の1枚1枚にウエイト(重し)を付けて角度を調整している。

#ツリーのインスタレーション動画(本編約2分のうちの一部、15秒カット / ロングver.は、TECTURE 公式FacebookTwitterに投稿 / 撮影:TEAM TECTURE MAG)

東京ミッドタウン Xmas2022

「最も苦労したのは”光のパーツの”静止方法。オリンピックの聖火台と同じくらい苦労した。風を受けると1分ほど止まらずに揺れ続けるため、インスタレーションとしてどのように制御するかがポイントとなった。最終的に、揺れを止めるための風を送り、揺れを制御している。」(佐藤オオキ氏談)。

東京ミッドタウン Xmas2022

416枚の”光のパーツ”全てに、ファン、重石(おもし)、風を受ける小皿の3つが付属している。プログラムは武井祥平氏率いるnomenaが担当。

東京ミッドタウン Xmas2022

東京ミッドタウン Xmas2022

東京ミッドタウン Xmas2022

東京ミッドタウン Xmas2022

揺らす技術、傾斜を維持する技術、静止させる技術の3つがあわさって完成したのが、今年の東京ミッドタウン ガレリアのクリスマスツリーとなります。

東京ミッドタウン Xmas2022

佐藤オオキ氏「今回の〈Glitter in the air〉のイメージは北欧のツリーから。近年はLEDでの装飾表現もいろいろみられる中で、装飾でもない、光でもないものを生み出したいと思った。」(プレス内覧会開催時談)

nendo 組織概要
東京とミラノに拠点を持ち、建築、インテリア、プロダクト、グラフィックと多岐に渡るデザインを手掛ける。
代表の佐藤オオキは、米国雑誌『Newsweek(ニューズウィーク)』誌が特集した「世界が尊敬する日本人100人」に選出されているほか、英国『Wallpaper(ウォールペーパー)』誌、『ELLE DÉCOR(エル・デコ)』誌が主催した世界的なデザイン賞などの受賞も多数。主要な作品は、ニューヨーク近代美術館(米国)、ポンピドゥーセンター(フランス)、V&A(英国)などに収蔵されている。近年では、東京2020オリンピック競技大会の聖火台のデザインを担当。現在は、フランス・パリで五輪(オリンピック)が開催される2024年に向けて準備中のフランス高速鉄道TGV新型車両のデザインに取り組んでいる。2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)では、日本政府館の総合プロデューサーを務める。
nendo Website
www.nendo.jp

プレス内覧会時の佐藤オオキ氏の解説によれば、「東京ミッドタウンのクリスマスは、芝生広場のスケートリンクや街路樹のイルミネーションなどもある屋外は言うなればテンションが高い、動的なイメージ。対して、館内の装飾はしっとりとした静のイメージとした。ゆえに屋外とは趣を異にするキラキラ感となっている。」とのこと。
また、インスタレーションは、2分間は動き、3分のあいだは静止、この繰り返し。”光のパーツ”の動きには2タイプあり、3回に一度の割合で「しっとりとしたバージョン」のインスタレーションとなります。

東京ミッドタウン Xmas2022

ガレリア 吹き抜け空間見上げ

東京ミッドタウン Xmas2022

“光のパーツ”は、ガレリアやガーデンテラスなどの吹き抜けにも館内装飾として使用されている

東京ミッドタウン Xmas2022

東京ミッドタウン Xmas2022

東京ミッドタウン Xmas2022

東京ミッドタウン Xmas2022

「シャンパンゴールの色決定にはとても時間をかけた。上質な感じにしたかったし、設置場所は吹き抜け天井から外光も入るため、自然光が入ったときと夜間の照明点灯時での見え方のバランスには気をつけてデザインした。」(佐藤オオキ氏談)

東京ミッドタウン Xmas2022

東京ミッドタウン ガレリア 吹き抜け空間

Galleria Installation「Glitter in the air」展示概要

展示期間:2022年11月17日(木)~12月25日(日)
時間:11:00-24:00
※状況により変更の可能性あり
展示場所:ガレリア各所
主催・企画:東京ミッドタウン
デザイン:nendo

「MIDTOWN CHRISTMAS 2022」特設サイト
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/xmas/

注.本稿の〈Glitter in the air〉および館内の画像と動画は、11月25日に開催されたプレス内覧会時に許可を得て撮影したもの(撮影:TEAM TECTURE MAG)

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