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【読者プレゼントあり】展示デザインを西澤徹夫氏が担当する、柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

上の画像:ポスタービジュアル (〈羽広鉄瓶〉 羽前山形 (山形県) 1934年頃 日本民藝館)

柳 宗悦(やなぎ むねよし、1889-1961)の没後60年を記念して、2022年2月13日まで開催される大規模展。会場の東京国立近代美術館は、生前の柳が批判的な意見を寄せたことがあるという因果を含みます。

本展においてとりわけ注目しているのは、「美術館」「出版」「流通」という三本柱を掲げた、民藝のモダンな「編集」手法と、それぞれの地方の人・モノ・情報をつないで協働した民藝のローカルなネットワークについてです。

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」展示風景

展示風景

柳らが蒐集した陶磁器、染織、木工、蓑、ざるなどの暮らしの道具類や大津絵といった民画のコレクションとともに、出版物、写真、映像などの同時代資料を展示し、総点数450点を超える作品と資料を通して、時代とともに変化し続けた民藝の試みを、俯瞰的な視点からとらえなおします。

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

〈ボウバック・アームチェア スプラットタイプ〉 イギリス 19世紀 日本民藝館

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

〈羽広(はびろ)鉄瓶〉 羽前山形(山形県) 1934年頃 日本民藝館

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

〈キセル〉(デザイン:河井寬次郎)金田勝造 島根県 1950-60年代 河井寬次郎記念館

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

《黒土瓶》(デザイン:柳宗理) 京都五条坂窯 (京都府)1958年 柳工業デザイン研究会(金沢美術工芸大学寄託)

持続可能な社会や暮らしとはどのようなものか、その可能性を、「既にある地域資源」を再発見してきた柳らの民藝運動から探ります。

展示構成
第1章「民藝」前夜―あつめる、つなぐ [1910年代—1920年代初頭]
『白樺』:東と西が出会う場所 / 富本とリーチ / 『陶磁器の美』と初期コレクション
第2章 移動する身体―「民藝」の発見 [1910年代後半—1920年代]
朝鮮の友へ / 日本蒐集紀行 / 西欧蒐集紀行
第3章「民」なる趣味―都市/郷土 [1920年代—1930年代]
民家・民俗学と民藝 / フォーク・アート / 山本鼎と農民美術運動 / 用途の転換 / 発掘と地図 / 新しい民藝をつくる

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」展示風景

第4章 展示風景

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」展示風景

第5章 展示風景

第4章 民藝は「編集」する [1930年代—1940年代]
出版とネットワーク / 歩くメディア―民藝と衣服 / 民藝フォント / トリミングの技術 / 流し掛けと渦巻─自然・平易・自由 / 「展示」する技術 / デザイナー柳宗悦 / 生産から流通まで─たくみ工藝店
第5章 ローカル/ナショナル/インターナショナル [1930年代—1940年代]
「日本」の民藝地図 / 境界:沖縄 / 日本文化の対外発信 / 東北の民藝と「経世済民」 / 境界:アイヌ / 境界:朝鮮 / 境界:中国・華北 / 境界:台湾 / 民藝と戦争 / 終戦と「美の法門」
第6章 戦後をデザインする―衣食住から景観保存まで [1950年代—1970年代]
国際社会のなかのMINGEI / 民藝と「プリミティブ」 / 国立近代美術館を批判する / 民藝とインダストリアル・デザイン / 柳宗悦の死と民藝ブーム / 衣食住のデザイン

※作品保護のため、会期中に一部展示替えあり
前期:10月26日(火)~12月19日(日)
後期:12月21日(火)~2022年2月13日(日)

 

本展の会場デザインは、建築家の西澤徹夫氏が担当。相澤幸彦氏がデザインした本展のオリジナルロゴは、アルファベットの「FOLK CRAFTS」で構成されているのも注目です。
特設ショップには、ナガオカケンメイ氏が率いるD&DEPARTMENTが参加。ナガオカ氏がセレクトした物販を通じて「これからの民藝」を提案します。
さらに、特設ショップ内にポップアップ・ストアも展開。全国の民藝を扱うショップからも全4店舗が2週ごとに出店します。

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

ポスタービジュアル(〈スリップウェア鶏文鉢〉 イギリス 18世紀後半 日本民藝館)

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

会場:東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー、2Fギャラリー4
会期:2021年10月26日(火)~2022年2月13日(日)※会期中、一部展示替えあり
休館日:月曜(2022年1月10日を除く)、年末年始:12月28日(火)~2022年1月1日(土・祝)、1月11日(火)
開館時間:10:00-17:00(金・土曜日は10:00-20:00、入館は各日とも閉館の30分前まで)
観覧料:一般 1,800円、大学生 1,200円、高校生 700円
※学生証の提示で中学生以下無料、障害者手帳の提示で本人と付添者1名まで無料
※本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)も観覧可能

主催:東京国立近代美術館、NHK、NHKプロモーション、毎日新聞社
協賛:NISSHA、三井住友海上
特別協力:日本民藝館

展覧会公式サイト
https://mingei100.jp

上記サイト収録コンテンツ「あなたにとっての民藝とは?」
西澤徹夫氏、落合陽一氏、山崎 亮氏(studio-L 代表)らがコメントを寄せています。
https://mingei100.jp/special/comment.html

読者プレゼント

『TECTURE MAG』への感想など、アンケートにお答えいただいた方の中から、本展の観覧券を5組10名さまにプレゼント!

受付期間:2021年11月26日(金)〜12月2日(木)終了
※応募者多数の場合は抽選
※結果発表:チケットの発送をもって了
※発送完了時に公式Twitterで報告(個々の問合せには対応しません)
※発送完了後、都道府県を除く住所情報は削除し、データとして保有しません

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