石川直樹(1977-)は、極地から都市にいたるまで、世界中でフィールドワークを繰り返しながら撮影を続けてきた写真家として知られています。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大により、国や地域をまたぐ移動が困難となるなかで、石川の眼差しは、自身の生地でもある東京の街に向けられました。
本展では、2020年初頭から2021年夏にかけて都内で新たに撮影された作品が披露されます。
2020年から2021年に渋谷で撮影され、シリーズとなった『STREETS ARE MINE』は、緊急事態宣言の発令により人影が消え、暗躍するネズミと、東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、再開発などで日々目まぐるしく変化する街並みを捉えたものです。目覚める野生のスピード感を、石川はレンズ付きフィルムによって捉えています。
その一方で、室内から一歩も出ることなく窓外の風景を撮影した『STAY/HOME/WORK』のシリーズでは、自宅の窓を遮光シートで覆い、小さな穴から反転した外の景色を室内に映り込ませ、部屋自体を「カメラ・オブスキュラ」と化して撮影に挑んでいます。
加速度的に変化するこの1年半の東京のすがたを記録し続けてきた、写真家・石川直樹の足跡を辿ります。
石川直樹(いしかわ なおき)プロフィール
1977年東京生まれ。写真家。東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。
辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら作品を発表し続けている。
2011年『CORONA』(青土社)により土門拳賞。2020年『EVEREST』(CCCメディアハウス)、『まれびと』(小学館)により日本写真協会賞作家賞を受賞。
最新の写真集は、本展と同名の『STREETS ARE MINE』(2022年1月 大和書房より刊行予定)。
# ギャラリーエークワッド YouTubeチャンネル「石川直樹 —STREETS ARE MINE」(2021/12/17)NAOKI ISHIKAWA WEB SITE
http://www.straightree.com/
会期:2021年12月10日(金)~2022年2月17日(木)
開場時間:平日 10:00-18:00(土曜・最終日は17:00まで)
休館日:年末年始、日曜・祝日
会場:Gallery A4(ギャラリー エー クワッド)
住所:東京都江東区新砂1-1-1 竹中工務店東京本店 1階(Google Map)
入場料:無料
主催:ギャラリー エー クワッド
ギャラリー エー クワッド 公式Webサイト
http://www.a-quad.jp/