TOTO出版から、2022年9月に新刊『HOLZ BAU 増補版 ホルツ・バウ──近代初期ドイツ木造建築』が刊行されることを記念して、「ホルツ・バウから考える今日の本づくり」と題したトークイベントが、主催する銀座 蔦屋書店の店内およびオンラインにて、9月8日(木)19時より開催される。
TOTO出版から、新刊『HOLZ BAU 増補版 ホルツ・バウ──近代初期ドイツ木造建築』が2022年9月に刊行されることを記念して、銀座 蔦屋書店の店内およびオンラインにて、著者らによるトークイベントが9月8日に開催されます(書籍の概要は後述)。
当日は、著者である、”ホルツ・バウチーム”の建築家ら4名(福島加津也、冨永祥子、佐脇礼二郎、西村祐一の4氏)のほか、ゲストとして、2010年までデザイン事務所・schtücco(シュトゥッコ)を主宰し、ブックデザインなど数多くのグラフィックデザインを手がけ、現在は自身で立ち上げた出版レーベル・edition.nordにてパブリッシャーとしても活躍する、グラフィックデザイナーの秋山 伸氏が招かれます。
ホルツ・バウチームと、秋山氏が、建築と本づくりの関係や、この現代において自費出版および本づくりを行う意義、その可能性や喜びについて、それぞれの立場から意見を交わします。
登壇者プロフィール
福島加津也(ふくしま かつや)
1968年生まれ。建築家。
福島加津也+冨永祥子建築設計事務所を主宰。東京都市大学教授。
「工学と美学」をテーマに建築設計と研究活動を行う。冨永祥子(とみなが ひろこ)
1967年生まれ。建築家。
福島加津也+冨永祥子建築設計事務所を主宰。工学院大学教授。
「建築空間と体験の2次元 表現」をテーマに制作活動を行う。佐脇礼二郎(さわき れいじろう)
1990年生まれ。建築家。
福島加津也+冨永祥子建築設計事務所勤務。東京理科大学理工学部卒業、デルフト工科大学大学院修了。西村祐一(にしむら ゆういち)
1985年生まれ。グラフィックデザイナー。
Rimishunaを主宰。 ブックデザインとタイポグラフィを軸に設計活動を行う。秋山 伸(あきやま しん)
1963年新潟県生まれ。グラフィック・デザイナー、ブック・メイカー
東北大学工学部建築学科卒業、東京藝術大学美術研究科建築専攻修了。1990年代より、グラフィック・デザイナーとして活動、建築領域のデザインを多く手がける。2010年に、自身の事務所・schtücco(シュトゥッコ)を解散し、同年末に新潟に移住、立ち上げた出版レーベル・edition.nordをベースに、アート・ブックのデザインと出版を中心に活動中。2021年に神戸に移住。
地方のインディペンデント・パブリッシャーとして、ミス・リード(ベルリン)、ニューヨーク・アート・ブック・フェア、アンホールド(上海)、シンガポール・アート・ブック・フェアなど、海外のアート・ブック・フェアに数多く参加している。
主な受賞:『近代建築の証言』(2001年、TOTO出版)で「世界で最も美しい本」コンクール栄誉賞(ドイツ・エディトリアルデザイン財団)、『建築を思考するディメンション』(2002年、TOTO出版)で造本装幀コンクール審査員奨励賞(主催:日本書籍出版協会・日本印刷産業連合会)。
神戸芸術工科大学教授、多摩美術大学版画専攻客員教授、造本装幀コンクール(Japan Book Design Award)審査員。
日時:2022年9月8日(木)19:00-20:30
会場:銀座 蔦屋書店 BOOK EVENT SPACE、オンライン(Zoomによる配信)
店舗所在地:東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6階
会場定員:30名(定員に達し次第、オンライン聴講のみ受付)
参加費(税込):以下の2種より選択
(1)銀座 蔦屋書店会場
書籍付き参加券:4,790円
会場参加券のみ:1,500円(書籍なし)
(2)オンライン用参加券
書籍付き:5,290円(送料含む)
オンライン参加券:1,500円(書籍なし)
※オンライン参加の書籍はイベント終了後に順次発送
申込受付・詳細ページ
https://store.tsite.jp/ginza/event/architectural-design/28418-1126510820.html
参加方法:イベントチケット予約・販売サービス「イベントマネージャー」にて受付
申込締切:2022年9月8日(木)正午
イベント問合せ先:03-3575-7755(受付は営業時間内)
主催:銀座 蔦屋書店
イベント詳細
https://store.tsite.jp/ginza/blog/architectural-design/28617-1429210830.html
『HOLZ BAU[増補版]ホルツ・バウ──近代初期ドイツ木造建築』は、近代初期ドイツ木造建築の知られざる名作を、日本の建築家がリサーチした、いわば”創造的探求の記録”です。タイトルの「HOLZ BAU」はドイツ語で、木造建築を意味します。
初版は2020年5月で、福島加津也+冨永祥子建築設計事務所の活動の一環(ガデン出版)として自費出版で発行され、約2週間で完売となっている。
TOTO出版から刊行される増補版では、取材時の写真や図面により、近代初期のドイツ木造建築を紹介するとともに、取材プロセスを描いた漫画も併載し、現地での感動をさまざまなビジュアルで伝えます。
さらに、アトリエ・ワンの塚本由晴氏を迎えた著者との鼎談も新たに加え、リサーチへの向き合い方を議論した内容や論考も収録しています。
目次
Chapter 1 資料
新建築1938年7月号「木構造特集」再録
Chapter 2 建築
調査概要
乾式構造 クリストフ・ウンマック社
1.コンラッド・ワックスマンハウス
2.カプートのアインシュタイン邸
3.ショットランダー邸
Comic 1 「プレハブの始まり」カプートのアインシュタイン邸
Field Note 1「世界のすべてがこの家の中にある」ショットランダー邸
乾式構造 住宅
4.カッパーハウス
5.リスト家の別荘
Field Note 2「6つの平面」カッパーハウス
Field Note 3「切って開く」リスト家の別荘
新興木構造 ホール
6.ヴッパータールの体育館
7.レンハウゼンの射撃協会ホール
8.ヴェルネスグリュンの納屋
9.ドルトムント・ブラッケルの木造体育館
10.フェルトキルヘン基地の格納庫
Comic 2 「継ぎ足された時間」フェルトキルヘン基地の格納庫
新興木構造 教会
11.ベルリン・フリードリヒスハインのプロテスタント教会
12.デューレンのキリスト教会
13.キリスト変容教会
Comic 3 「緊急と永遠」ベルリン・フリードリヒスハインのプロテスタント教会
Field Note 4「解説図」デューレンのキリスト教会
木造建設会社 住宅地開発
14.ニースキー
15.ヘレラウ
Chapter3 論考
木造の意味 福島加津也
うつらうつらする技術―20年代ドイツと70年代日本を俯瞰する 本橋 仁
デジタル時代の木造エンジニアリング ポール・メイエンコート、ケイトリン・ミューラー
鼎談 建築家は歴史から何を学ぶのかI 長谷川 豪×福島加津也×冨永祥子×本橋 仁×佐脇礼二郎
往復書簡 建築家は歴史から何を学ぶのかII ヤン・タイセン×福島加津也
鼎談 建築家はリサーチから何を学ぶのか 塚本由晴×福島加津也×冨永祥子×本橋 仁×佐脇礼二郎
鼎談 『HOLZ BAU』をつくったときのこと 福島加津也×冨永祥子×本橋 仁×佐脇礼二郎×西村祐一
著者:福島加津也、冨永祥子、本橋 仁、佐脇礼二郎
デザイン:西村祐一 / Rimishuna
言語:和英併記
体裁:B5判変型(256×158mm)、並製
総頁数:392ページ
ISBN:9784887063983
定価:4,290円(本体3,900円+消費税10%)
版元:TOTO出版