COMPETITION & EVENT

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2022」

携帯電話使用禁止、感覚を研ぎ澄ませて猿島を巡り、作品と自然と対峙する芸術祭

横須賀の無人島・猿島[*1]にて、日没後に開場する芸術祭「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2022」が11月12日より開催されます(上の画は昨年開催時のもの)。
2019年の初回より連続して、齋藤精一氏(パノラマティクス主宰)がプロデューサーを務めます。

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2022」

森田友希〈裏庭〉

「Sense Island」は、これまで2019年秋、2021年度の冬(会期:2022年1月から3月)にかけて開催され、今回で3回目。2022年には、新しい地域デザインのかたちと取り組みが評価され、2022年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しています。

主会場となる猿島は、東京湾で唯一の自然島。鑑賞者は三笠桟橋を発着するフェリーで、東の海上1.7km先に浮かぶ島へと向かいます。
片道約10分で到着する猿島では、携帯電話の使用が禁止されているのが特筆点です。その理由は、暗闇の中で自分の感覚を研ぎ澄ませ、猿島の自然および作品と対峙するため。テクノロジーや時間の概念を取り払い、猿島にある自然の文脈を感じ、自分自身と向き合うような体験が待っています。


#横須賀集客促進・魅力発信実行委員会 YouTubeチャンネル「Sense Island-感覚の島-暗闇の美術島2021」アーカイブ」(2022/05/06)

参加アーティスト(50音順):
齋藤精一、齋藤帆奈+脇坂崇平、TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH(梅沢英樹、オウ・シャオハン、川島崇志、金秋雨[ゲストキュレーター]、小山泰介、村田 啓、森田友希、山本 華、Ryu Ika)、中村公輔+中村 寛+原田祐馬

タイアップアーティスト:石毛健太(ArtSticker /The Chain Museum)、中村ゆめお(ArtSticker /The Chain Museum)、HAKUTEN CREATIVE
パフォーマンスアーティスト:梅川壱ノ介、エルムホイ、七尾旅人

プロデューサー:齋藤精一

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2022」

HAKUTEN CREATIVE Tree says 「 」

今年のテーマは、来訪者の感覚を最大限にひらくことを企図して「Behave(感覚行動)」を掲げています。
作品展示のほか、出展者やプロデューサーの齋藤精一氏によるアーティストツアーイベントや各種パフォーマンスもあわせて行われます。

年々開催規模を拡大している「Sense Island」は今年、猿島だけではなく、横須賀の街中でも展示が行われます。

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2022」MAP

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2022」MAP

プロデューサーメッセージ

今、あなたには何が見えますか?
今、あなたには何が聞こえますか?
今、何に触れていて、そこから何が伝わってきますか?

人類へと続く種が誕生してから500万年、人類としての活動が始まってから約1万年。人間は周囲の自然やそのルール、到底かなわない力やさまざまな恵みと共に変化し続けてきました。
文明の進化と言われる大きな変化は、自然や生物としての人間の本能をも超えつつあり、環境破壊やそれによって起こる気候変動の影響は歴史上あまりにも大きく、地質学的に「人新世|アントロポセン」=人類中心の時代となったとも言われています。

もう一度人間が、感性豊かな生物であることを多くの人に感じてもらいたい。
アートという創作物を通して、さまざまな感覚を呼び戻すきっかけをつくってもらいたい。

「Sense Island – 感覚の島-」は、そんな考えから2019年に第1回目を開催しましたが、翌年にはコロナウイルス感染症の世界的な拡大という未曾有の危機に、全ての人とともに直面しました。
今現在でも「人間」という生物の存在がゆらぎ続けていることを痛感します。

東京湾で唯一の自然島である猿島に、普段足を踏み入れることのできない夜に、Sense Island は開催されます。
猿島ではカメラやインターネットを遮断し、目、耳、鼻や皮膚から取り入れる情報だけを頼りに島内を巡り、音、光、カタチを発するさまざまな作品やパフォーマンスを通して、もう一度、生物としての自分と自分の持っている本来の感覚を体感して欲しいと考えています。齋藤精一(「Sense Island」プロデューサー )


#横須賀集客促進・魅力発信実行委員会 YouTubeチャンネル「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2022」(2022/09/13)

齋藤精一氏プロフィール
パノラマティクス主宰
1975年神奈川県生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からニューヨークで活動を開始。2003年の越後妻有アートトリエンナーレでアーティストに選出されたのを機に帰国。フリーランスとして活動後、2006年にライゾマティクスを設立。2016年社内に設立された3部門のうち、アーキテクチャー部門を率いる。
2020年ドバイ万博日本館クリエイティブアドバイザー。2025年大阪・関西万博People’s Living Labクリエイター

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2022」

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2022」開催概要

開催日時:2022年11月12日(土)〜12月25日(日)会期中の金土日曜および祝日(計21日間 注.平日の月〜木曜は閉場)
開場時間:17:00-21:30
会場:横須賀市猿島
所在地:神奈川県横須賀市猿島1番
料金:一般 大人(高校生以上)3,700円、小・中学生 1,700円
横須賀市民料金:大人(高校生以上)2,700円、小・中学生 1,200 円
※小学生未満無料(要予約)
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の提示で本人と付添1名まで無料(要予約)
※チケット購入時に、三笠桟橋発フェリーの出航時刻を選択
※往路・三笠桟橋発フェリー:17:00 / 17:40 / 18:20 / 19:00
※当日の天候などによりフェリーが欠航する場合あり(公式Twitterなどで告知あり)
※上陸後の滞在時間目安(最大)2時間半
主催:Sense Island実行委員会(横須賀集客促進・魅力発信実行委員会、アブストラクトエンジン、トライアングル)
特別協賛:博展、パナソニックコネクト、YAU|有楽町アートアーバニズム実行委員会
協賛:住友重機械工業
協力:ArtSticker(The Chain Museum)、ウシオライティング、エプソン販売

「Sense Island」公式ウェブサイト
https://senseisland.com

「Sense Island」公式Twitter
https://twitter.com/SenseIsland


猿島とは
横須賀の東の海上1.7km先に浮かぶ、東京湾唯一の自然島。横須賀港・三笠桟橋からフェリーで約10分。約40分で徒歩で島を一周できる。歴史は古く、縄文・弥生から古墳時代にかけての石器や土器などが出土しており、鎌倉時代には日蓮上人に因んだ伝説も残されている。江戸時代末期にペリー艦隊が来航した際には彼らによって「ペリー島」と名付けられる。幕末から明治にかけては江戸・東京の海の要衝として防衛設備が整備され、1945年(昭和20)の敗戦まで一般の立ち入りは禁止。明治時代の煉瓦造の掩蔽部(えんぺいぶ)や弾薬庫、隧道などが良好に残されており、東京湾要塞跡として2015年に国の史跡に指定。日本遺産の構成文化財にも認定されている。
その一方で、1年を通じて釣りやバーベキューなどのレジャーでこの島を訪れる人も多く、よこすかルートミュージアム[*2]などの観光ルートでも紹介されている。

*1.横須賀に点在する開国から近代につながる歴史、文化の見どころや自然豊かなスポットを「サテライト」と呼び、それらを「ルート」でつなぐことで市内全体を大きな「ミュージアム」として捉える、新たなのまちの楽しみ方を提示している(事務局:横須賀市文化スポーツ観光部観光課 / Website https://routemuseum.jp/

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「Sense Island 2021」

COMPETITION & EVENT2022.01.28

Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021

齋藤精一プロデュース、日没後にフェリーで渡る猿島で自然・時間・感覚に向かい合う芸術祭

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