2022年12月1日初掲、12月3日関連イベント追記
世界の第一線で活躍する13人のクリエイターが日本国内の13の地域でリサーチを行い、彼らが選んだ〈デザインの宝物〉を紹介する展覧会「DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン」が、東京の国立新美術館で11月30日より始まりました。
*1.2020年9月から2021年3月にかけて放送された番組(計10本)のうち、5つの〈デザインの宝物〉は、NHK主催、パノラマティクスを主宰する齋藤精一氏を企画者に迎えて、2021年4月に東京・銀座にて企画展「DESIGN MUSEUM BOX展 集めてつなごう 日本のデザイン」として披露している(下の画像 / 会期:2021年4月10日〜4月24日、会場:Ginza Sony Park)
2021年の銀座での展覧会を企画した齋藤氏へのインタビューと会場レポートはこちら↓
【特別レポート】DESIGN MUSEUM BOX展 / 齋藤精一、森永邦彦が語る、これからのデザインミュージアムのかたち。 「DESIGN MUSEUM BOX展 集めてつなごう 日本のデザイン」
本展で展示されるのは、1万年前の縄文時代の暮らし方から、21世紀のプロダクトまで、13人それぞれで実にさまざま。これらが一堂に会する展示空間を、出展者の1人でもある建築家の田根 剛氏が、2021年度に銀座にて開催された企画展に引き続いてデザインするのも見どころです。
〈デザイン〉というフィルターを通して見えてくるもの、その輝きを、それぞれのDESIGN MUSEUM BOXという箱に詰め込み、NHKが撮影したリサーチ映像とあわせて紹介します。
出展者ほか(敬称略)
13人のクリエイター:田根 剛 (建築家)、皆川 明 (デザイナー)、西沢立衛(建築家)、柴田文江(プロダクトデザイナー)、須藤玲子(テキスタイルデザイナー)、田川欣哉(デザインエンジニア)、乾 久美子(建築家)、水口哲也(エクスペリエンスアーキテクト)、三澤 遥(デザイナー)、辻󠄀川幸一郎(映像作家)、原 研哉(グラフィックデザイナー)、廣川玉枝(服飾デザイナー)、森永邦彦(ファッションデザイナー)
グラフィックデザイン:岡本 健(岡本健デザイン事務所)
展示コーディネーター:野見山 桜
補足:※印は、2021年4月に東京・銀座にて開催された「DESIGN MUSEUM BOX展 集めてつなごう 日本のデザイン」にも出展(詳細:『TECTURE MAG』会場レポート)
「縄文のムラ」1万年前の住空間にもデザインがあった ※
クリエイター:田根 剛
場所:一戸 / 岩手県
「山形緞通」〈雪国のくらし〉を支えるデザイン
クリエイター:皆川 明
場所:山形 / 山形県
本展では、皆川 明氏がデザインして試作中の緞通が披露されています。
「佐渡・宿根木集落」〈海の民の合理性〉あふれる町並み
クリエイター:西沢立衛
場所:佐渡 / 新潟県
江戸時代に北前船の造船で栄えた地域を建築家の西沢立衛氏が訪れ、会場では現地で撮影した写真などが展示されます。
「甲斐絹」千年続く織物 郡内織物のルーツ
クリエイター:柴田文江
場所:富士吉田 / 山梨県
プロダクトデザイナーの柴田文江氏が訪れたのは、日本有数の高級織物産地である富士吉田の一帯。
「最先端スポーツウエア」発想源は富山の「あんどん祭」
クリエイター:須藤玲子
場所:小矢部 / 富山県
テキスタイルデザイナーの須藤玲子氏は、2019年のラグビーワールドカップにおいて、強国南アフリカを破るなど躍進した日本代表チームが着用したユニフォームに着目しました。
「柳宗理のデザインプロセス」カトラリーを例に ※
クリエイター:田川欣哉
場所:金沢 / 石川県
「小さな風景」無名の工夫の集積にデザインを見る
クリエイター:乾 久美子
場所:富士宮・伊豆 / 静岡県
ふだんから”小さな風景からの学び”を設計の基本としている建築家の乾 久美子氏は、静岡県下の”水”の豊かな地域を訪れ、リサーチを行いました。
「トランスアコースティックピアノ」伝統の匠と最新のテクノロジーの出会いをデザイン ※
クリエイター:水口哲也
場所:浜松 / 静岡県
「南方熊楠コレクション」万物をフラットにみる収集のデザイン
クリエイター:三澤 遥
場所:田辺 / 和歌山県
和歌山が生んだ博覧強記の奇才・南方熊楠による〈収集のデザイン〉に着目したのは、国立科学博物館との共同開発で、同館コレクションの巡回展キットのデザインを担当した、日本デザインセンターのデザイナー、三澤 遥氏。
「ぶちゴマ、そこから広がるさまざまなコマ」おもちゃは人間が最初に触れるデザイン ※
クリエイター:辻󠄀川幸一郎
場所:姫路 / 兵庫県
クリエイター:原 研哉
場所:倉敷 / 岡山県
「プロペラ」合理性が生む揺るぎないかたち
国内最大級のデザイン事務所・日本デザインセンターを率いる原 研哉氏は、故郷の岡山にある、世界の船舶市場において30%のシェアを誇る、プロペラメーカーを訪問。
「博多祇園山笠」更新されながら受け継がれる情熱の結晶
クリエイター:廣川玉枝
場所:福岡 / 福岡県
ISSEY MIYAKE勤務を経て、独立後の2006年に自身の事務所・SOMA DESIGNを主宰、ファッション・グラフィック・サウンド・ビジュアルデザインなど幅広く手掛ける廣川玉枝氏は、福岡で700年以上続く夏祭り・博多祇園山笠をリサーチ、〈祈りのデザイン〉を紐解きます。
「ノロの装束“ハブラギン”」着る人を守る意思が生んだデザイン ※
クリエイター:森永邦彦
場所:奄美 / 鹿児島県
なお、本展で展示される13の〈デザインの宝物〉のうち、8つのリサーチに関しては、国立新美術館での開催に先行して、クリエイター諸氏がリサーチを行ったエリアにてそれぞれ展示が行われました(ほか、5つのリサーチと”宝物”の各地域での展示は2021年度に終了)。これらが一堂に会したあと、2023年春から2024年にかけて、海外のジャパン・ハウスの3拠点にも巡回する予定です。
会期:2022年11月30日(水)~12月19日(月)
休館日:火曜
開館時間:10:00-18:00(毎週金曜は20:00まで、入場は各日とも閉館30分前まで)
会場:国立新美術館 企画展示室1E
所在地:東京都港区六本木7-22-2(Google Map)
観覧料:無料
主催:NHK、国立新美術館
協力:一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM
問合せ先:050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会詳細
https://www.nact.jp/exhibition_special/2022/dmj/
国立新美術館ウェブサイト
https://www.nact.jp/
「DESIGN MUSEUM JAPAN展」ギャラリートーク(1)
日時:2022年12月2日(金)18:00-19:30
会場:国立新美術館 企画展示室1E
定員:40名
登壇者:乾 久美子、田根 剛、廣川玉枝、ほか
進行:齋藤精一(一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM)
参加方法:要整理券(先着順、当日会場にて17時より配布)
主催:NHK
協力:一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM
「DESIGN MUSEUM JAPAN展」ギャラリートーク(2)
日時:2022年12月9日(金)18:00-19:30
会場:国立新美術館 企画展示室1E
定員:40名
登壇者:柴田文江、辻󠄀川幸一郎、田根 剛、ほか
進行:倉森京子、河瀬大作(共に一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM)
参加方法:要整理券(先着順、当日会場にて17時より配布)
主催:NHK
協力:一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM
ラウンドテーブル~デザインの展覧会を企画する~
日時:2022年12月17日(土)11:00-13:00
会場:国立新美術館 3階講堂
定員:あり
登壇者:草刈大介(ブルーシープ代表)、野田尚稔(世田谷美術館主任学芸員)、田代かおる(ライター、インディペンデントキュレーター)、野見山 桜(本展示コーディネーター)
進行:保坂健二朗(滋賀県立美術館ディレクター)
主催:一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM
協力:NHK
参加方法:Peatix案内ページより要事前申込
https://dmj20221217talk01.peatix.com/
トークセッション~国立デザインミュージアムを作るには?~
日時:2022年12月17日(土)16:00-18:00
会場:国立新美術館 3階講堂
定員:あり
登壇:保坂健二朗(滋賀県立美術館ディレクター)、横山いくこ(香港M+リードキュレーター)、野見山 桜(本展示コーディネーター)ほか
進行:齋藤精一(一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM)
主催:一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM
協力:NHK
参加方法:Peatix案内ページより要事前申込
https://dmj20221217talk02.peatix.com/
イベント詳細:NHK 番組サイト
https://www.nhk.jp/p/ts/96355WRQ8G/blog/bl/pPY8m8aXd4/bp/pOaQVll2gO/