COMPETITION & EVENT

長坂 常 / スキーマ建築計画による“まかない家具展”

日本橋浜町〈T-HOUSE New Balance〉にて、2/28まで開催

東京・日本橋浜町の〈T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)〉にて、スキーマ建築計画を率いる建築家の長坂常によるインスタレーション“まかない家具展”が開催されています。

会場は、元は埼玉県川越に建っていた築122年の蔵を移築し、長坂氏が店舗デザインを手がけて、2020年7月にオープンしたニューバランスのコンセプトストアです(『TECTURE MAG』ではオープン時にレポートを掲載)。

〈T-HOUSE New Balance〉スキーマ建築計画 長坂 常 インタビュー

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

“まかない家具展” 開催中の店舗外観 Photo: Kohei Omachi(W)

〈T-HOUSE New Balance〉では、本展の設営が始まった2月6日より、ニューバランスの店舗としての通常営業はいったん休止し、代わりに長坂氏のアトリエとして会期前日の17日まで機能していました。その間の2月11日と12日には、本展の製作過程が一般公開されています(両日は店舗も通常営業)。

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

“まかない家具”とは? 長坂氏寄稿文より

「大工などが現場の工事中に必要になる家具を、自分であり合わせの材料で手間をかけずに作るモノがある。よく知られているところ として相欠(あいがき)で作られたベニヤの作業台などがある。いずれも人に見せるために作られていない。あくまで、機能的なものとして作られ、とても素っ気ない。その素っ気なさが良い。

そして、それはどの国の現場に行ってもある。そして、その「手間」の捉え方やそこにある材料が異なるので、当然各々の国でそのあらわれは異なる。今までも気にしていなかったわけではないが、最近海外でお仕事させていただく機会が多くなり、事情の違う現場で生まれたそれを見てその魅力を強く認識させられた。

我々はそれらを総称して「まかない家具」と名付けた。

まかない家具

そもそもこの「まかない家具」だが、本現場である〈T-HOUSE〉 の工事を監理している時に大工さんが本造作の貫を利用して掃除用具 置場をうまいことつくっているのを見て「こういうのあるよね。」ってことから名付けられたものだ。

本展示ではその名前の由来であるこの現場を再び制作現場にするため、ミラノでの展示のための什器を制作する場所にした。その上、その過程の中で必要になる「まかない家具」をつくり、そのまま展示することにした。」(長坂 常)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

長坂 常氏プロフィール
建築家、スキーマ建築計画代表。
1998年東京藝術大学卒業後にスタジオを立ち上げ、現在は千駄ヶ谷にオフィスを構える。家具から建築、まちづくりまで、さまざまなスケールで、ジャンルも幅広く手掛ける。どのサイズにおいても 1/1 を意識し、素材から探求し設計を行い、国内外で活動の場を広げる。既存の環境の中から新しい価値観を見出し「引き算」「知の更 新」「見えない開発」など、独自な考え方で建築家像を打ち立てる。代表作に、東京・清澄白河や京都・南禅寺参道の〈BLUE BOTTLE COFFEE〉のほか、〈桑原商店〉、〈HAY TOKYO〉などがある。

Schemata Architects Website
http://schemata.jp/

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

「まかない試着室」 Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance “まかない家具展”

Photo: Kohei Omachi(W)

T-HOUSE New Balance invites Jo Nagasaka Schemata Architects “まかない家具展”

会期:2023年2月18日(土)〜28日(火)
会場:T-HOUSE New Balance
所在地:東京都中央区日本橋浜町3-9-2(Google Map
営業時間:月・火曜 11:00-14:00、15:00-19:00 / 金土日曜 11:00-19:00
定休日:水・木曜
入場料:無料

T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)

T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)通常営業時の外観

T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)店舗概要
日本古来の文化である「茶室」のもつ清らかさ、平穏さ、調和からインスパイアされ、日本の伝統的な建築様式の1つで、築122年の歴史がある蔵(くら)を新しい機能として活用し、現代的な建築と融合させた空間。ユニークな視点による文化発信と共に、最新のコンセプトやプロダクトの展示・販売を行っている。
New Balance Lifestyle の新しいコンセプトやプロダクトを開発するスタジオ(TOKYO DESIGN STUDIO)としても機能し、New Balance Lifestyle のエナジーを総括的に伝えるギャラリー兼体験型ストアとして、訪れるゲストにインディペンデントなアイデアとビジョンを継続的に提示している。
インスタグラム:@newbalance_t_house
https://www.instagram.com/newbalance_t_house/

【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン TECTURE NEWS LETTER

【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン

#まかない家具 TOPICS

COMPETITION & EVENT2020.10.24
「まかない家具展 / 長坂 常」@スキーマ建築計画の事務所1Fにて10/26より開催
FEATURE2021.05.13
ヴェネツィアと高田馬場をリアルタイムでつなぎ、展覧会の新たな可能性を示す「Dear Takamizawa House」@ケーススタディスタジオ〈BaBaBa〉にて開催【内覧会Report】

T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)TOPICS

CULTURE2020.06.17

〈T-HOUSE New Balance〉7/17オープン

長坂常氏が手がけるニューバランスのコンセプトストア photo: Takashi Homma
FEATURE2020.08.19

Interview with Jo Nagasaka & Shugo Moritani / スキーマ建築計画 長坂常氏+モリタニ シュウゴ氏インタビュー

スキーマ建築計画が店舗デザインを手がけた〈T-HOUSE New Balance〉にて
COMPETITION & EVENT2021.12.17

ホンマタカシ作品を持ち帰れる!

〈T-HOUSE New Balance〉にてインスタレーション展「TOKYO NEW SCAPES BY TAKASHI HOMMA」開催

長坂 常 / スキーマ建築計画 TOPICS

PROJECT2020.04.19

ブルーボトルコーヒー三清カフェ / スキーマ建築計画

場所の特性を利用し、個性あるフロアを展開したカフェ
PROJECT2020.06.15

桑原商店 / スキーマ建築計画

地域に愛される酒屋を一新した「倉庫のような居酒屋」
PROJECT2020.06.13

ヘイ・トーキョー / スキーマ建築計画

2種類のインターフェースで成長し続ける店舗
CULTURE2021.04.09
長坂常デザイン監修、〈ブルーボトルコーヒー京都カフェ〉はなれ2階がコースメニューを提供する予約制フロア「The Lounge -Kyoto-」にリニューアル
CULTURE2021.11.25
ブルーボトルコーヒー初の「ロッカー式カフェ」が期間限定で渋谷スクランブルスクエアに12/1オープン、デザインはスキーマ建築計画
FEATURE2021.01.07

【Special report & interview】Extensive sauna & beer bar, exquisite gimmicks in KOGANEYU

話題沸騰! 銭湯〈黄金湯〉の充実サウナ&ビアバー、絶妙な仕掛けを長坂 常氏と高橋理子氏が解説
PRODUCT2022.10.30

長坂常がデザインしたテーブルを復刻

13年ぶりにリデザインしたFLAT TABLE “raftered”をCIBONEが発売

RECOMMENDED ARTICLE

  • TOP
  • COMPETITION & EVENT
  • EXHIBITION
  • 長坂 常 / スキーマ建築計画による“まかない家具展” 日本橋浜町〈T-HOUSE New Balance〉にて2/28まで開催
【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン
お問い合わせ