2023年6月13日初掲載、終了後アーカイブとして画像追加あり
東京ビッグサイト西展示棟にて、国際見本市「インテリア ライフスタイル2023」が6月14日から3日間の日程で開催されます。
デザイン性に優れた小物・雑貨とインテリアを中心に、オフィスやホテル向けのコントラクト商材までも扱う本見本市で、今年は、3日間で16,542名が来場した昨年の515社を上回る542社が国内外から出展します。
見本市およびアトリウムでの特別企画のディレクターを、建築家の芦沢啓治氏(株式会社芦沢啓治建築設計事務所)が担当。
特別企画のタイトルは「エシカル・ライブラリー」。昨今の関心が高い「エシカル」をテーマに、アトリウム全体を図書館に見立てた展示空間が出現します。
アトリウム特別企画には40社が参加。環境保全やオーガニックを意味する「まもる」、フェアトレード、アップサイクルの「つなぐ」、チャレンジド(障がい者支援)、地産地消の「よりそう」の3つのエリアに分かれてエシカル商材各種が展開します。
6月14日には、芦沢氏独自の視点による「出展者ブースツアー」も開催されます( 11:50-12:30 / 同日アトリウムで開催されるトークショー終了後、11:50より開始予定)。
今回注目したいのが、カリモク家具とJAL(日本航空)とのコラボレーションです。7人の建築家・デザイナーが参画し、退役した航空機の部品を使ってアップサイクル。新たな機能を有したプロダクトのプロトタイプが披露されます。
会場:W2 R018「アセント」コーナー 特設ブース
デザイナー:芦沢啓治、イトウケンジ(MUTE)、熊野 亘(kumano)、
倉本 仁(JIN KURAMOTO STUDIO)、鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)、辰野しずか(Shizuka Tatsuno Studio)、寺田尚樹(インターオフィス)
〈HATCH TABLE〉※プロトタイプ
デザイン:鈴野浩一(トラフ建築設計事務所 共同主宰)
コンセプト:航空機の機体にはメンテナンスのために、さまざまな形状の点検ハッチが設けられている。この金属製のハッチに木製の脚を取り付けることで、高さの異なる2 種類のサイドテーブルを制作した。
航空機の機体は空気抵抗を減らすため、全体が湾曲しているが、ハッチだけを見ると、その流線形の印象が薄れてしまう。航空機らしい丸みのある印象を保つため、木のボリュームによる脚はボーイング777 型機のボディや尾翼を模した形状に加工している。
〈WINDOW STOOL〉※プロトタイプ
デザイン:芦沢啓治
コンセプト:航空機の客室の外側窓を座面に用いたスツール。外気に直接晒される外側窓は、アクリルでつくられ、大きな与圧にも耐えられる強固さをもつ。機体に沿ってしなやかに曲がったシルエットと、エッジに施されたテーパーを見て、椅子の座面に応用できると考えた。このアクリルは透明なため、未利用材でつくられた脚部の構造を際立たせている。
「Upcycling Airplanes JAL | Karimoku」展示ブース(イメージ)
会期中にアトリウムで開催されるトークショー「LIFESTYLE SALON」には、デザイナーの1人である芦沢啓治らが登壇。今回のプロトタイプを解説するとともに、循環型を志向する現代の”ものづくり”における意義などが語られる予定です(下記「LIFESTYLE SALON」概要参照)。
「PANDAYS(パンデイズ)」
会場:アトリウム(Atrium-G028)
プロジェクトメンバー
プロジェクトデザイン:EVERYDAY IS THE DAY(⻘山尋紀)
プロダクトデザイン:ヨシタ手工業デザイン室(吉田守孝)
木地師(製作):島安汎工芸製作所(島 圭佑)
ジャイアントパンダの飼育で知られる南紀白浜のアドベンチャーワールドによる、パンダが食べない竹の幹の部分や食べ残した竹、糞を有効資源としてアップサイクルするパンダバンブープロジェクトから生まれたテーブルウェア
詳細:アワーズ プレスリリース(2023年6月6日)
「do-do」ファーストプロダクト〈breeze〉
会場:アトリウム(Atrium-H034)
デザインパートナー:minna(ディレクション、ロゴデザイン、プロダクトデザイン、広報ツールほかデザインを担当)
昭和50年創業の浅井製作所(愛知県名古屋市)が立ち上げた新ブランドがローンチ。ソーラーパネルからの電力を動力源とし、不安定なゆらぎによって「風を感じさせる」プロダクト
詳細:浅井製作所プレスリリース(2023年6月8日)
#再生備前シリーズ「RI-CO」新作ロックグラス〈TIME〉
備前焼の生産過程で廃棄される陶器をアップリサイクルしたプロダクト
会場:アトリウム(Atrium-K038)
詳細:the continue. プレスリリース(2023年6月6日)
出展:プレステージジャパン / Time & Style(タイムアンドスタイル)
会場:W1 M011-15
内容:今春のミラノデザインウィークを皮切りに発表された新商品の展示。隈 研吾、ピーター・ズントー(Peter Zumthor)、クラーソン・コイヴィスト・ルーネ(Claesson Koivisto Rune)、DRILL DESIGN(ドリルデザイン)がデザインしたプロダクトのほか、新たにインテリアアクセサリーが加わった、イタリアのインテリアブランド・Boffi | DePadovaとの家具コレクション「Time & Style ēdition」など。
左:隈 研吾〈KA〉/ 右:Claesson Koivisto Rune〈Drop paper lamp〉
※2023年ミラノデザインウィーク Time & Style Milanでの展示の様子(詳細はこちら)
左:DRILL DESIGN〈Diamond back〉/ Peter Zumthor〈Valserliege〉
※2023年ミラノデザインウィーク Time & Style Milanでの展示の様子(詳細はこちら)
Time & Style(タイムアンドスタイル)展示ブース
Time & Style(タイムアンドスタイル)展示ブース
出展:日ポリ化工
会場:W1 R001「HOME」コーナー
内容:ユニットバスなどのFRP成型加工や住宅設備機器の製造・販売を事業とする、1962年創業の日ポリ化工(奈良県)が、入浴のための新たな習慣を創出することを主題に、2022年12月に立ち上げたバスカルチャーブランド・SKUNA(スクナ)のプロダクトを展示。バスタブのほか、タオル、ソープ、キャンドル、バスドレスなど、入浴時間をより豊かにするアイテムを展開。
クリエイティブディレクション・アートディレクション・プロダクトデザイン:TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO / 柳原照弘
SKUNA(スクナ)プロダクト イメージビジュアル
SKUNA(スクナ)展示ブース
SKUNA インスタグラム
https://www.instagram.com/skuna_bath/
出展:安部吉
会場:W1 R008「HOME」コーナー
内容:明治38年創業、米沢織の安部吉(あべきち)が、テキスタイルを使った空間デザインプロダクトのコレクションをローンチ。
パーテーション(プロトタイプ)
織扉(プロトタイプ)
「インテリアライフスタイル2023」出展に関するプレスリリース(2023年6月5日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000123967.html
出展:FATE INDUSTRIES
会場:W1 T007「HOME」コーナー
内容:1970年創業の岐阜の光和工業が立ち上げた、ステンレス製品のプロダクトブランド。浴槽やキッチン等の設備機器の分野で培ってきた独自の加工技術を生かし、ステンレスの無垢な強さと手仕事の美しいぬくもりを届けるプロダクトを製作している。「インテリア ライフスタイル」に初出展。岐阜の[森のスタジオ]以外でプロダクトを展示するのも今回が初。
「FATE INDUSTRIES」展示ブース
「FATE INDUSTRIES」展示ブース
「FATE INDUSTRIES」展示ブース
「インテリアライフスタイル2023」出展に関するニュースリリース(2023年6月5日)
https://fateindustries.jp/category/news/
出展:エクシィズ
会場:W1 Q018「CREATIVE RESOURCE」コーナー
内容:建築やインテリアのプロジェクトのデザインに応じて、図面やサンプル制作、出荷までフルオーダーメイドのタイルの開発をサポートするブランド「TAJIMI CUSTOM TILES」。これまでのフルオーダーサービスに加えて、新しくウェブサイト上で始まる、セミカスタムのタイルオーダーシステムを発表。
昨秋、都内での展示会で披露され、いよいよ発売となるロナン&エルワン ブルレック兄弟がデザインした〈Ori〉も展示される。
WORKING TILE by Max Lamb Photo: Kenta Hasegawa
新作 Ori by Ronan & Erwan Bouroullec
「TAJIMI CUSTOM TILES」展示ブース
TAJIMI CUSTOM TILES インスタグラム
https://www.instagram.com/tajimicustomtiles/
出展:積彩
会場:W2 J013「TALENTS」コーナー
内容:見る角度に応じて色彩や雰囲気を大きく変化させる、積彩のトランスカラープリンティング(Transcolor Printing)技法によるプロダクト。商業施設などの空間スケールで使用することを前提とした、3Dパネルのサンプルを展示する。
W1,800mm×H2,400mmの大型壁面装飾パネルとプロダクトを展示(提供:積彩)
今春のミラノ(サローネサテリテ)にて披露された新作コレクションのイージーチェア〈Moon Light Blue〉
〈Moon Light Blue〉部分(ミラノ出展詳細はこちら)
積彩 3Dプリントパネル(部分)
「インテリアライフスタイル2023」出展に関するプレスリリース(2023年6月5日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000108508.html
出展:中日ステンドアート
会場:W2 P001「MOVEMENT」コーナー
内容:廃材ガラスを使った⼈造⼤理⽯のテラゾー「RURI to ISHI」、世界中の湖の表情をガラスに閉じ込めた「ON THE LAKE」、食べられないガラスの和菓子「GABEI 画餅」を本展で初披露。
廃材ガラスから人造大理石 テラゾーをつくり出すプロジェクト「RURI to ISHI」より
「インテリアライフスタイル2023」出展に関する中日ステンドアートのプレスリリース(2023年6月13日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000122745.html
同・スマイルズのプレスリリース(2023年6月14日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000060866.html
出展:摂津金属工業所
会場:W2 Q021「MOVEMENT」コーナー
内容:東大阪でスチール製家具を製造す摂津金属工業所が、このほど3Dパイプ加工技術を使ったファニチャーブランド「KOSEN」を立ち上げ、会場にてプロダクトを披露する。
ブランドの「KOSEN」は、名レーザー光線による高度なカット技術でつくられる楕円パイプと、立体同士を重ねて生まれる線(交線)を表現したプロダクトであることに由来する
ソーホース:スタッキングできる作業台・テーブル脚
R形状をもつ天板のテーブル:伸びたテーブル脚は楕円パイプを採用
ハンガーパイプ(参考出品)
「インテリアライフスタイル2023」出展に関するプレスリリース(2023年6月2日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000039413.html
出展:mother tool
会場:W2 T013「Meet Design」コーナー
内容:モビールブランド・tempo(テンポ)を展示。いずれのプロダクトも絶妙なバランスをとり、空間に心地よいアクセントと上質な空気感を生み出す。
DRILL DESIGN(林 裕輔+安西葉子)がデザインした置き型タイプのモビール〈duo〉に新色が登場。
3つの新色(グリーン、ブルー、プレーン)がラインナップ
置き型モビール〈duo〉(部分)
DRILL DESIGNのほか、寺田尚樹、MUTE、村澤一晃、ジャン・ベッソン(Jean Besson)らがデザイナーとして名を連ねるtempoのモビールプロダクト
出展:日本コパック
会場:W2 T029「Meet Design」コーナー
内容:業務用家具・什器の要素を取り入れたシステム家具〈KIT〉シリーズの新作を発表する。
Creative Direction: Kenji Ito (MUTE)
Product Design: Kenji Ito (MUTE) , Nana Tateiwa (MUTE)
日本コパックのシステム家具〈KIT〉シリーズ
Photo: Kenji Kagawa
Photo: Kenji Kagawa
日本コパック 展示ブース
「インテリアライフスタイル2023」出展に関するプレスリリース(2023年6月7日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000040705.html
日本初上陸を含む7社が出展。「日本の住空間の中のデンマークデザイン」をテーマに、スタイリストの中林友紀氏によるキュレーションのもと、プロダクトを展示します。
「The Confederation of Danish Industry」
出展:LE KLINT(レ・クリント)/ BoConcept(ボーコンセプト)/ Linie Design(リニエデザイン)/ NorviGroup Denmark / The Dybdahl Co.(デュブダール)/ Umage and Georg Jensen Damask(ジョージ・ジェンセン・ダマスク)
会場:W2 U002
デンマーク‧パビリオンに出展するBoConcept(ボーコンセプト)イメージ
共催:駐日デンマーク大使館、デンマーク産業連盟(Danish Industry/DI)
出展ブランド7社プロフィール
https://denmarkdesign.jp/df2023/index.html
アトリウム内では、業界のトレンドを発信する恒例のトークショー「LIFESTYLE SALON」を併催。幅広いテーマで、3日間で計14本のセッションが予定されています(以下、抜粋で紹介)。すべての回で予約不要、無料で聴講できます(着席は先着順に受付)。
昨年開催時のトークイベント「LIFESTYLE SALON 2022」の様子(提供:インテリア ライフスタイル / メッセフランクフルト ジャパン)
「空間づくりとブランド / インテリアとエシカルの関係性」
日時:6月14日(水)10:30-11:30
登壇者(敬称略):伊藤 諒(Blue Bottle Coffee Japan代表)、芦沢啓治
内容:みなとみらいカフェ、渋谷カフェ、白井屋カフェ、神戸阪急カフェなどブルーボトルコーヒー各店舗のデザインを手掛けている建築家が、クライアントとともに「空間づくりとブランド」をテーマに、本展示会のテーマであるエシカルと結びつけて対談。
※Blue Bottle Coffee Japanは会期中、移動カフェ〈ブルーボトル コーヒートラック〉を特別出展
「Upcycling Airplanes JAL|Karimoku」
日時:6月14日(水)13:30-14:30
登壇者(敬称略):金森詩音(JALエンジニアリング事業推進部統括マネジャー)、加藤 洋(カリモク家具 取締役副社長)、芦沢啓治(芦沢啓治建築設計事務所代表)
内容(予定):退役飛行機を家具へとアップサイクルするプロジェクトの関係者が登壇。作品を解説するとともに、循環を志向するものづくりの意義について語る。
※プロダクトはアトリウムにて展示
「働き方の多様性とインテリア・家具デザインの現在」
日時:6月14日(水)16:30-17:30
登壇者(敬称略):二俣公一(ケース・リアル代表 / プロダクトデザイナー)、松澤 剛(E&Y代表取締役、デザインエディター)
内容(予定):働き方の変化とともに、空間の在り方や境界も大きく変化した昨今。働き方そのものやそれを内包する場所、家具のあり方について対談形式で探る。
「優れたお店とは?優れたお店となるためのヒント探し」
日時:6月15日(木)10:30-11:30
登壇者(敬称略):中原慎一郎(コンランショップ・ジャパン 代表取締役)、大島忠智(IDÉEディレクター)
内容(予定):2024年に日本上陸から30周年を迎えるコンランショップ。単純に商品を陳列して販売するだけでない、同店ならではのスタイリングなど、プラスαの価値について語る。
※コンランショップ・ジャパンは[W2 K011]に出展
「NOT A HOTELが考える、あたらしいホテルづくり」
日時:6月16日(金)11:00-12:00
登壇者(敬称略):濵渦伸次(NOT A HOTEL 代表取締役CEO)、吉田 愛(SUPPOSE DESIGN OFFICE 共同代表、代表取締役)、山田 遊(method バイヤー)
内容(予定):別荘・セカンドハウスをオンラインのみで販売するビジネスモデルと、その後の展開も注目を集めているNOT A HOTEL(ノットアホテル)。那須や水上でのプロジェクトに設計者として参画しているSUPPOSE DESIGN OFFICE(サポーズデザインオフィス)を谷尻 誠氏と共に率いる吉田 愛氏らが登壇。新しい暮らし方を提案するNOT A HOTELのデザインの根幹に迫る。
「日本の住空間の中のデンマークデザイン」
日時:6月16日(金)14:00-15:00
登壇者(敬称略):中林友紀(スタイリスト)
内容(予定):会場内の展示「デンマークパビリオン」にてキュレーションを担当した中林氏がコンセプトを解説。
※「The Confederation of Danish Industry」は西ホール[W2 U002]に出展
https://denmarkdesign.jp/df2023/index.html
「インテリア ライフスタイル2023」の開催期間中、東京ビッグサイト館内には、エスプレッソマシンを搭載したブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)の移動型カフェ「ブルーボトル コーヒートラック」が特別出店。バリスタが淹れるコーヒーを楽しめます。
ブルーボトル コーヒートラックは、2021年4月に渋谷区内の公園に初登場して以来、これまでに渋谷や豊洲など都内各所、名古屋、金沢、福岡などに出店
6月26日からは福岡・警固神社境内に約1カ月間出店を予定している(プレスリリース)
日程:2022年6月14日(水)〜16日(金)
開場時間:10:00-18:00(最終日は16:30まで)
会場:東京ビッグサイト 西1・2ホール+アトリウム
所在地:東京都江東区有明3丁目11-1(Google Map)
入場料:無料(公式ウェブサイトからの事前登録要、登録無料)
※商談を目的としたBtoB展示会のため、一般および18歳以下の入場は不可
主催:メッセフランクフルト ジャパン
公式SNS
www.instagram.com/interiorlifestyletokyo/
「インテリア ライフスタイル」公式ウェブサイト
https://www.interior-lifestyle.com
※本稿 特記なき展示会場写真の撮影:TEAM TECTURE MAG(主催者の許可を得て撮影)