昨年10月に東京・原宿の住宅街に10日間限定でオープンした”まぼろしの和菓子屋”が、東京・神宮前にて10月27日より期間限定でオープンしています。
「和菓子屋 とき」は、日本の四季や自然にインスピレーションを受け、時のうつろいを味わうために、瞬間を刻む1秒の精度を追求し続けてきたグランドセイコーが企画・主催しているもので、昨年は路地裏の民家をリノベーションしたイベントスペース〈UNKNOWN HARAJUKU〉にて開催され、静謐な空間と和菓子のコラボレーションが話題となりました(会場構成:中原崇志氏)。
今年は神宮前5丁目にある、荒木信雄氏(アーキタイプ)が設計して2020年にオープンした〈StandBy(スタンドバイ)〉に会場を移し、通りからも見える開放的な空間での開催です。昨年に引き続き、フードエッセイスト・フードディレクターの平野紗季子氏がクリエイティブディレクターを務め、本イベントをプロデュースしています。
果実や花が咲き誇る空間演出はは、フローリストの越智康貴氏が、空間設計を中村圭佑氏が率いるDAIKEI MILLS(ダイケイミルズ)が担当しています。店舗や菓子のパッケージなど「Grand Seiko 果実と花の和菓子屋 とき」全体のアートディレクションは、アートディレクターでグラフィックデザイナーの田部井美奈氏が昨年に続いて担当しています。
空間インスタレーション「光と風の花畑」
本企画に参加することが決まったのは、夏にさしかかり、春の花がちょうど終わった頃でした。季節特有の背丈の低い植物が、のびきらないままに大急ぎで花を咲かせ、綿毛をつくり、風に飛ばせていました。明治神宮前でも、時おり、散り落ちた花の吹きだまりができていました。どの花も、すっかり痛んでいたけれど。どういった空間にしようかと考えていて、こういった景色が思考とオーバーラップしてゆき、モノリスのような建物のなかに、外からは見えない花畑が──それも乱反射するようなものを──つくれたら、どんなに愉快だろう! と思いました。とても感覚的に、果実や花と和菓子を通して、ファンタジックな体験を……、と。(越智康貴)
フローリスト・越智康貴氏が花の演出を手がける店内は、茶室をイメージした入り口に、和の世界観を演出する暖簾がかけられ、そこをくぐりぬけると秋の草花や枝、実などを使用した浮遊する花畑が広がります。果実や花が彩られた会場(StandBy)は、その瞬間だからこそ現れる光や風の自然現象を可視化させる演出など、瑞々しく洗練された季節と時を感じる空間となっています。
洋菓子職人が創作する新しき和の菓子とともに、時と自然が交差する一点に立ち現れる、果実や花の最も美しい瞬間をぜひお楽しみください。(DAIKEI MILLS)
本イベントでは、グランドセイコーのブランドフィロソフィー「THE NATURE OF TIME」の根幹である、自然や季節の移ろいとクラフトマンシップに加え、ブランドメッセージである「今、この時を生きる人へ。Alive in Time」を来場者に体感してもらうことを目的とした会場では、朝・昼・夕・夜の四種類の「とき」を題材に、1日の中のある時間、その時間だからこそ現れる風景や味わいを表現して開発された和の菓子を販売しています(テイクアウトのみ、一部の時間は予約制)。
平野紗季子氏がクリエイティブディレクターを務め、菓子作家には、宝石のようなパフェ「パルフェビジュー®︎」をはじめ、芸術的な菓子をつくり出す PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI のシェフパティシエール・岩柳麻子氏と、日本の自然や和のハーブをリスペクトしたデザートを提案する FARO のシェフパティシエ・加藤峰子氏の2氏を迎え、洋菓子作家が創作する新しい和の菓子を開発しています。
※開催前の撮影、和菓子に使用している素材は一部変更となる場合あり
上記に加えて、昨年に菓子作家として参加した「御菓子丸」の杉山早陽子氏と、茶寮「菓子屋ここのつ」の溝口実穂氏が手がけた和の菓子も期間限定・数量限定で特別に販売されます。
営業期間:2023年10月27日(金)〜11月5日(日)
営業時間:13:00-19:00(最終入場18:45)
・13:00-16:00 予約制 ※来場予約は10月27日19時時点で満員御礼
・16:00-19:00 一般入場(先着順に入場案内)
※1種につき1個の購入可能制限あり、営業時間中に予定販売数に達した場合は完売(和菓子が完売した場合も営業時間の入場は可)
※テイクアウトのみ(イートインコーナーなし)
※予約は1人あたり1回限り(予約は本人のみ有効)
会場:StandBy(スタンドバイ)
所在地:東京都渋谷区神宮前5丁目11-1(Google Map)
来場予約方法:グランドセイコーLINE公式アカウントより申込
https://page.line.me/255ovvvf?openQrModal=true
※来場予約は現時点で満席、ただしキャンセルがあった日時で予約できる場合あり
クリエイティブディレクター:平野紗季子
空間インスタレーション:越智康貴
空間デザイン:DAIKEI MILLS(ダイケイミルズ)
菓子制作:郷土銘菓処 ふく田 和菓子職人「ふく田」4代目 福田啓希
器制作:有田焼「李荘窯」 寺内信二
食材:苗目 金木犀コーディアル 井上隆太郎・井上裕美
フォトグラファー:山本康平
スタイリスト:谷山真季
2023年「Grand Seiko 果実と花の和菓子屋 とき」特設ページ
https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/storiesofgrandseiko/wagashiya-toki-2023/index