港町・横浜の歴史的建造物の1つ、「ジャック」の愛称で市民に親しまれている横浜市開港記念会館(竣工:1917・大正6年)にて、「日仏建築遺産の再生を考える」をテーマにしたトークイベントが8月2日に開催されます(主催:横浜日仏学院)。
フランス出身で建築家ユニット・みかんぐみのファウンダーの1人であるマニュエル・タルディッツ氏らが登壇。聴講は無料(要申込)。
メッセージ
建築遺産が消失、あるいは遺跡と化したり、災害により破壊された場合、再建するべきでしょうか。もしそうだとしたら、どのような理論や技術的手段で実行するべきなのか、その目的は何でしょうか。
日本の歴史ある神社仏閣や城跡から、パリのノートルダム大聖堂、中世の天守閣から産業革命の遺構まで、建築遺産の再生は今日、ヨーロッパでも日本でも大いに議論されているテーマです。科学、記憶、経済、都市計画などの問題を提起し、遺産という概念そのものを問いかけています。
東京大学の海野聡准教授、日仏会館・フランス国立日本研究所研究員のデルフィーヌ・ヴォムシャイド、および、みかんぐみの建築家、マヌエル・タルディッツが、理論・実践と具体例を交え、遺産の再生についての研究や議論の現状について話します。
デルフィーヌ・ヴォムシャイド(Ph.D)
ナンシー・フランス国立建築学校(建築修士課程)卒業(2009年)、パリ七大学の日本語・日本文化学科卒業(2012年)、高等研究実習院の博士課程卒業(2019年)。金沢城下町の都市と文化遺産の歴史に関する博士論文で、フローラ・ブランション博士論文賞を受賞。現在、東京の日仏会館・フランス国立日本研究所の研究員海野 聡(うんの さとし)
1983年千葉県生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻准教授、博士(工学)。専門は日本建築史・東アジア建築史・文化財保存。2009年, 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程中退.奈良文化財研究所を経て現職。
著書に『古建築を復元する――過去と現在の架け橋』(2017年 吉川弘文館)、『建物が語る日本の歴史』(2018年 吉川弘文館)、 『奈良で学ぶ 寺院建築入門』(2022年 集英社新書)、『森と木と建築の日本史』(2022年 岩波新書)、『日本建築史講義――木造建築がひもとく技術と社会』(2022年 学芸出版社)、『古建築を受け継ぐ メンテナンスから見る日本建築史』(2024年,岩波書店)などがあるマニュエル・タルディッツ(Manuel Tardits)
1959年フランス・パリ生まれ、東京大学大学院工学部修士課程取得、1995年建築設計事務所みかんぐみ共同設立。明治大学特任教授。フランス芸術文化勲章(シュヴァリエ)受賞。
著書に『東京断想』、 « Le charpentier et l’architecte » (大工と建築家)などがある。
日時:2024年8月2日(金)18:00-19:30
会場:横浜市開港記念会館
所在地:横浜市中区本町1丁目6-6(Google Map)
登壇者:デルフィーヌ・ヴォムシャイド、海野 聡、マニュエル・タルディッツ
参加料:無料
参加方法:横浜日仏学院オンラインブティック またはPeatix専用ページより要予約
主催・問合せ先: 横浜日仏学院(045-201-1514)
詳細・聴講申し込み受付ページ
https://culture.institutfrancais.jp/event/patrimoine
https://reconstructionpatrimoine.peatix.com/