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FEATURE2024.07.10

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FEATURE2024.07.10

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FEATURE2024.07.10

オリンピックを経て成長する世界の都市

建築から見るパリオリンピック特集 #6

Official Posters of the Paris 2024 Games © Ugo Gattoni – Paris 2024

パリ夏季2024オリンピックが目指す3つの「史上初」

2024年の7月26日から8月11日にかけて開催されるパリ夏季2024オリンピックは、1924年の開催以来ちょうど100年ぶりとなるパリオリンピック。これまでにない新しい形のスポーツの祭典として開催される予定で、次の3つの「史上初」を掲げています。

  • カーボンニュートラルな史上初の競技大会
  • ジェンダー平等の史上初の競技大会
  • すべての人が参加できる競技を開催する史上初の競技大会

このようにさまざまな観点からサステナブルな大会を目指すパリオリンピックですが、「カーボンニュートラルな史上初の競技大会」を実現するため、新たな施設の建築は極力抑えつつ、パリの名建築や歴史的な広場も競技会場として利用して開催されます。

そこで、TECTURE MAGでは「建築から見るパリオリンピック特集」と題して、建築や都市にまつわるさまざまな観点からパリオリンピックについて記事にまとめることで、建築視点からパリオリンピックについての理解を深める特集を連載します。

今回はその第1弾として、環境的なサステナビリティに大きく関わる建築や会場について、会場となる既存のスタジアムや、仮設建築を設営することで活用される歴史的な広場、そして、そのような状況の中で建設される新たな建築はどのようなものなのか、35のすべての会場を一覧にまとめました。

また、各会場の場所をまとめた地図を表記していますので、ご活用ください。それぞれのピンには、上記で記した番号を含めて表記しており、地図左上の矢印マークをクリックすると、番号順にリストが表示することが可能です。各会場を訪れる際などご活用ください。

(※各会場の表示順は、パリ夏季2024オリンピック公式サイトに表示されている順番に合わせて掲載しています。)


1:〈アクアティクス・センター〉
設計:schlaich bergermann partner
開催競技:アーティスティックスイミング、水球、飛込み

© PARIS 2024

〈アクアティクス・センター〉は、2024年のパリオリンピックのために建設された恒久的スポーツ施設の1つ。高速道路をまたぐ歩道橋によって陸上競技とラグビーが行われる〈スタッド・ド・フランス〉と結ばれており、スポーツ施設の不足が深刻であったセーヌ・サン・ドニにとって重要な公共施設となる。モジュール式の構造により、オリンピック開催中は5,000席の会場として、その後は2,500席の会場として地域イベントが開催される。

〈アクアティクス・センター〉は木造建築であり、すべての資材にバイオ製品が用いた低炭素建築物となっている。内装はフランス国内のリサイクル資材からつくられており、5,000m²の屋根は太陽光発電パネルで覆われ、フランス国内で最も大きい都市型太陽光発電所の1つとして施設内で使用される電力を供給する。


2:〈ベルシー・アリーナ〉
設計:アンドロー・パラット、ジャン・プルーヴェ、アイドゥン・グヴァン
設計(改修):DVVD Engineers Architects Designers
開催競技:体操競技、トランポリン、バスケットボール

© PARIS 2024

ジャン・プルーヴェが設計した、ピラミッドのようなデザインが特徴的な〈ベルシー・アリーナ〉は、パリをはじめフランス全土の文化とスポーツを象徴する会場の1つ。1984年に建設され、2014年から2015年にかけて設備を一新するために改修が行われた、国内の競技や文化イベントの主要な会場として挙げられる建築。

パリの主要な文化とスポーツイベントの会場として利用された、フランス文化の象徴的な建造物である〈ベルシー・アリーナ〉を、パリオリンピックでは体操競技、トランポリン、バスケットボールの会場として既存活用する。


3:〈ヌーヴォ・スタッド・ド・ボルドー〉
設計:ヘルツォーク&ド・ムーロン
開催競技:サッカー

〈ヌーヴォ・スタッド・ド・ボルドー(Nouveau Stade de Bordeaux)〉

© Iwan Baan

〈ヌーヴォ・スタッド・ド・ボルドー〉は、2015年に世界的なワインの名産地ボルドーにヘルツォーク&ド・ムーロンが設計したサッカー競技場であり、建築を支える何百もの白い柱に囲まれた独特のスタイルにより広く認知されている。

持続性と環境責任の基準にしたがって建設されており、屋根には700m²の太陽光発電パネルを備え、雨水の再生システムを利用している。

ヘルツォーク&ド・ムーロンによる〈ヌーヴォ・スタッド・ド・ボルドー〉の紹介記事はこちら

ヘルツォーク&ド・ムーロンによる真っ白で曖昧なボリュームのスタジアム、無数の柱や大階段、幾何学的な形状のボウルがつくり出す明るく開放的な空間〈ヌーヴォ・スタッド・ド・ボルドー〉フランス


4:〈シャン・ド・マルス・アリーナ〉
設計:ジャン・ミシェル・ヴィルモット
開催競技:柔道、レスリング

© PARIS 2024

現在リニューアル工事中の〈グラン・パレ〉の仮設施設として建てられたこの10,000m²のアリーナは、〈グラン・パレ〉の工事完了後にも数カ月間そのまま維持され、パリ2024オリンピック・パラリンピックの競技会場となる。

〈グラン・パレ〉を投影したこの木造建築は、パリ2024が求める環境基準を十分に満たすよう、持続可能な資材と建築構造を採用して2021年の初めに建設された。2024年秋、〈シャン・ド・マルス・アリーナ〉は解体、撤去され、解体後の多くの資材や構造は移設・再利用されることを予定している。


5:〈ヴェルサイユ宮殿〉
開催競技:近代五種、馬術

© PARIS 2024

1682年にルイ14世の宮殿として建てられ、1979年にはフランス国内で初となるユネスコ世界遺産に指定されたフランスを象徴する建築である〈ヴェルサイユ宮殿〉。パリ2024では仮設会場が設営され、オリンピック・パラリンピックの競技会場として他にはない歴史的な舞台を提供する。

庭園に近接する遊歩道の周りに、観客席が配備された屋外仮設アリーナが設けられ、閉幕後、この仮設施設は解体される。


6:〈フランス国立射撃場〉
開催競技:射撃

© PARIS 2024

フランス射撃連盟によって2018年に創設された〈フランス国立射撃場〉は、ヨーロッパで最大規模の施設を誇る。多数の射撃場を備えており、2022年には新たな施設が加わったことにより、パリ2024ではすべての射撃競技の決勝戦はこの射撃場で開催される。


7:〈エッフェル塔スタジアム〉
開催競技:ビーチバレーボール、ブラインドサッカー

© PARIS 2024

北西側にはエッフェル塔が隣接する、パリの最も象徴的な市民公園であるシャン・ド・マルス公園に仮設される〈エッフェル塔スタジアム〉は、ビーチバレーボールとブラインドサッカーの舞台として、仮設の屋外エリアが2024年に設置される。

また、〈エッフェル塔スタジアム〉の近く、公園南側のジョフル広場には〈グラン・パレ・エフェメール〉が仮設され、パリオリンピックにまつわるさまざまなイベントの開催が予定されている。


8:エランクールの丘
開催競技:MTBレース

© PARIS 2024

パリ近郊で最も高い場所にある、エッフェル塔やパリ周辺の森林を望む標高231mのエランクールの丘は、生物の多様性へのインパクトを最小限にするため、大規模なインフラは整備されていない。オリンピックにおけるマウンテンバイク競技のコースは、南アフリカのコースデザインの専門家、ニック・フロロスが手がけ、その95%は既存のトレイルが用いられる。

パリ2024によりエランクールの丘は、ウォーキングやジョギングを楽しむ市民に開放され、マウンテンバイク愛好家にとって人気の場所となり、地域にとってスポーツだけでなく、地域の活性化や生物多様性の改善を促す機会を提供する。


9:〈スタッド・ジェフロワ・ギシャール〉
開催競技:サッカー

© PARIS 2024

地元の名門サッカークラブ、ASサン・テティエンヌのホームスタジアム〈スタッド・ジェフロワ・ギシャール〉は、フランス国内屈指のスタジアムの1つであり、1931年の建設以来、何度も改修が施されてきた。

サッカーだけでなくコンサートなどの文化イベントも開催された〈スタッド・ジェフロワ・ギシャール〉は、パリオリンピックではサッカー会場として既存活用される。


10:〈グラン・パレ〉
設計:チャールズ・ジロー、アンリ・ドグラーヌ、アルベール・フェリックス・テオフィル・トーマス、アルベール・ルーヴェ
開催競技:テコンドー、フェンシング

© PARIS 2024

〈グラン・パレ〉は、1900年のパリ万国博覧会のためにパリの中心に建設された壮大な建造物であり、ガラス屋根の「身廊」と呼ばれるエレガントな空間で世界的に知られる。現在、大規模な修復工事が行われており、2024年の再オープン後には、その身廊がオリンピックとパラリンピックの舞台となる。

さまざまなスポーツやアートイベントの会場として長い歴史をもつ、パリの象徴的な場所である〈グラン・パレ〉は、パリオリンピックではテコンドーとフェンシングの会場となり、閉幕後も多くのイベントの舞台となる。


11:〈パリ市庁舎〉
設計(再建):テオドール・バリュー、エドゥアール・デペルト
開催競技:陸上競技

ネオルネッサンス建築である現在の〈パリ市庁舎〉は、1871年にパリ・コミューンによって全焼した旧庁舎があった同じ場所に、建築家テオドール・バリューとエドゥアール・デペルトによって設計された歴史的な建造物である。

パリの中心に位置する市庁舎と庁舎前の広場は、パリオリンピックにおけるマラソンのスタート地点となる。

12:〈アンヴァリッド〉
開催競技:アーチェリー、自転車ロードレース、陸上競技

© PARIS 2024

パリの中心部に建つ〈オテル・デ・ザンヴァリッド(通称:アンヴァリッド)〉は、ルイ14世が統治していた1687年、退役軍人のための軍病院または療養所として建設された建築であり、セーヌ川の対岸に位置する〈グラン・パレ〉と、〈アレクサンドル3世橋〉によって結ばれている。〈アンヴァリッド〉に面した芝生に覆われた広大な前庭は、パリ市民や観光客のためのレジャーの名所の1つとなっており、スポーツや音楽、散歩などを楽しむことができる。

2024年、〈アンヴァリッド〉の南北に広がる遊歩道広場エスプラネード・デ・アンヴァリッドには仮設会場が設営され、アーチェリーとパラアーチェリーの舞台となる。


13:〈スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワール〉
設計:バージェ・アゴピアン
開催競技:サッカー

© PARIS 2024

〈スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワール〉は、サッカークラブチーム、FCナントのホームスタジアム。1984年に建設され、1998年、FIFAワールドカップ開催の際には改修が施されている。

観客席のすべてを覆う曲線的な屋根により、フランス国内で有名なスタジアムの1つに挙げられる〈スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワール〉はサッカーの会場として既存活用され、パリ2024閉幕後は、引き続きFCナントのホームスタジアムとして利用され、国内の文化イベントやスポーツイベントが開催されることとなる。


14:コンコルド広場
開催競技:自転車BMXフリースタイル、スケートボード、バスケットボール 3×3、ブレイキン

© PARIS 2024

コンコルド広場は、「都心環境の中で開催するアーバンスポーツ」というパリ2024大会組織委員会の意向を色濃く反映した会場となる。

この広場に特設アリーナとして設置された〈コンコルド・アーバンパーク〉は、新たなオリンピック競技として加わったブレイキンや、アーバンスポーツとして世界でも人気の高い3×3バスケットボール、BMXフリースタイル、スケートボードの会場として使用される。この都市型公園は、7月27日から8月10日のほとんど毎日、4つの競技の舞台として活用される。


15:〈ル・ブルジェ・スポーツクライミング場〉
開催競技:スポーツクライミング

© PARIS 2024

スポーツクライミングをオリンピック競技として採用することは、若者の集う場所で行われる現代的なスポーツの普及拡大を意図した、パリ2024のアプローチの1つである。〈ル・ブルジェ・スポーツクライミング場〉は、パリ2024のため特別に建設された恒久的なスポーツ施設であり、閉幕後を見すえ、セーヌ・サン・ドニ地域のニーズと期待に沿って整備される。

それぞれの競技用(スピード、ボルダリング、リード)の3つの壁と選手のウォームアップ用の1つの壁を含む屋外に設置された4つの壁と、ウォームアップ用に室内に設置された1つの壁という、計5つのクライミングウォールが大会期間中は運用される。

閉幕後、室内施設はスポーツ施設が不足しているセーヌ・サン・ドニにおける持続可能なレガシーとして維持され、一時的に設置される屋外のクライミングウォールは移設される。


16:ゴルフ・ナショナル
開催競技:ゴルフ

© PARIS 2024

ヨーロッパで最も有名なゴルフ場の1つであるゴルフ・ナショナルが、パリオリンピックのゴルフ会場として利用される。ゴルフ・ナショナルは、地域環境保護の強化と、その文化遺産の保存に目を向け、長年にわたり持続可能な活動に寄与し、フランス環境連帯移行省と協力しながら取り組んでいる。


17:〈パルク・オリンピック・リヨン〉
設計:ポピュラス
開催競技:サッカー

© PARIS 2024

パルク・オリンピック・リヨンは、リヨンを本拠地とするサッカークラブチーム、オリンピック・リヨンのホームスタジアム。2016年のはじめ、ユーロ2016(UEFA欧州選手権)の舞台として建設された。

このスタジアムは、アメリカの建築設計事務所ポピュラスによる環境への負荷を抑えることに注力した設計により、100%再生可能エネルギーで運用される。


18:マルセイユ・マリーナ
開催競技:セーリング

© PARIS 2024

パリ2024のセーリング競技は、地中海の港湾都市マルセイユを舞台に開催される。艇の出発地であるルーカス・ブラン・マリーナは、オリンピック競技の規模に応えるよう、約7,000m²の施設と17,000m²の屋外スペースの整備が行われた。

パリ2024による規模の拡大に伴い、大会閉幕後、ルーカス・ブラン・マリーナは、セーリングの中心地であるマルセイユのアスリートにとって、さらに最適なトレーニング環境となる。また、すべてのスキルレベルの愛好家のためにも考慮されたトレーニング環境として活用される。


19:〈スタッド・ヴェロドローム〉
設計:Pollack Ploquin
設計(改修):SCAU
開催競技:サッカー

© PARIS 2024

プロサッカークラブ、オリンピック・マルセイユの本拠地〈スタッド・ヴェロドローム〉は、フランス国内で2番目に大きなスタジアムである。1937年の建設以来、幾度となく改修を繰り返してきた〈スタッド・ヴェロドローム〉は、最近では、2014年にフランスの建築設計事務所SCAUが改修を手がけた。これによりモダンで新しい外観となり、収容人数が増えた観客席を覆う曲線的な屋根が印象的である。

現代的となった構造をもつスタジアムは、同時に環境責任に配慮したものになっており、近隣の下水処理場の熱を活用することで、施設の暖房に必要な熱の半分を補っている。また、雨水を再生し再利用する設備も備えている。


20:〈スタッド・ド・ニース〉
設計:Wilmotte & Associés Architectes
開催競技:サッカー

© PARIS 2024

フランス南岸の地中海に面した近代的なスタジアムである〈スタッド・ド・ニース〉は、2013年に、老朽化した〈スタッド・ド・レイ〉の後を継ぐ形で建設され、サッカークラブチーム、オランピック・ジムナスト・クルブ・ニース(OGCニース)の本拠地となった。

10,000m²以上の広さをもつこのスタジアムは、環境に配慮するため屋上に7,000m²の太陽光発電パネルを設置し、雨水を再利用するシステムを導入している。

コート・ダジュール地域の中心に位置し、モジュラー式の多目的施設として、文化イベントやスポーツイベントが開催されている。


21:〈パリ北アリーナ〉
開催競技:近代五種、ボクシング

© PARIS 2024

〈ヴィルパント見本市会場〉は、パリ2024オリンピック・パラリンピックのため、仮設建築により大型モジュラースポーツ施設〈パリ北アリーナ〉に生まれ変わる。9つのホールを有するこの巨大な展示会場はフランス最大の規模を誇り、〈パリ南アリーナ〉となる展示会場、パリ万博ポルト・ドゥ・ヴェルサイユ見本市会場がそれに次ぐ。

セーヌ・サン・ドニの中心部、ヴィルパント市内に位置する〈パリ北アリーナ〉は、ボクシングの予選ラウンドと近代五種のフェンシングのランキングラウンドが行われ、パラリンピック期間中はシッティングバレーボールが開催される。パリ2024閉幕後、パリ北アリーナは撤去される。


22:〈パルク・デ・プランス〉
設計:ロジェ・タイリベール
開催競技:サッカー

© PARIS 2024

パリ16区に位置する〈パルク・デ・プランス〉は、モントリオール・オリンピック・スタジアムを手がけたフランスの建築家ロジェ・タイリベールによって設計され、1972年に落成した、フランスのスポーツの歴史を象徴するスタジアムの1つである。

パリ2024の期間中はサッカー会場として活用され、閉幕後、コンサートの舞台やパリ・サンジェルマンFCの本拠地として引き続き使用される。


23:〈パリ・ラ・デファンス・アリーナ〉
設計:クリスチャン・ド・ポルザンパルク
開催競技:競泳、水球

© PARIS 2024

建築家クリスチャン・ド・ポルザンパルクによって設計された現代的なデザインの〈パリ・ラ・デファンス・アリーナ〉は、2017年にオープンした。1,400m²の表示面積をもつ世界最大規模のインタラクティブ巨大スクリーンを備え、アルミとガラス製の巨大なうろこ状の600個の装飾がファサードを覆っている。

強豪ラグビークラブチーム、ラシン92のホームスタジアムでもある会場では、モジュール式の多目的構造を活かし、2024年、初めて水泳競技が開催される。


24:〈スタッド・ピエール・モーロワ〉
設計:Valode et Pistre
開催競技:バスケットボール、ハンドボール

© PARIS 2024

ヴィルヌーヴ・ダスクに位置する〈スタッド・ピエール・モーロワ〉は、フランスの主要サッカークラブの1つ、リール・オランピク・スポーティング・クラブ(LOSC)のホームスタジアム。2012年に建設されたモジュラー式の総合スポーツ施設であり、近未来的なデザインが印象的なスタジアムとなっている。

その特徴的なデザインだけでなく、わずか30分で開閉が可能な開閉式可動屋根を備え、モジュラー式のデザインと柔軟な設計によりLサッカーの試合をはじめ、さまざまなスポーツの国際大会やコンサートが開催されていたりと、さまざまな革新的な技術が施されている。


25:〈アレクサンドル3世橋〉
設計:ジャン・レサル
開催競技:自転車ロードレース、トライアスロン、Marathon Swimming

© PARIS 2024

首都パリの中心、セーヌ川の両岸に架かる、数えきれないくらいの歴史的なモニュメントに囲まれた〈アレクサンドル3世橋〉は、1900年の万国博覧会で落成されて以来、パリの最も印象的な建造物の1つとして認知されている。幅45m、長さ107mの橋の両端にある4つの象徴的な柱は、金色に彩られたブロンズ像を掲げ、パリ2024競技中、壮観な背景を演出する。

パリ2024の他の2会場、〈グラン・パレ〉と〈アンヴァリッド〉をつないでいる〈アレクサンドル3世橋〉は、自転車競技個人タイムトライアル、マラソンスイミング、トライアスロンとパラ・トライアスロンの壮大な舞台になる。パリ2024開催中は、〈アレクサンドル3世橋〉の近くに仮設観客席が設置されるが、大会後は解体され撤去される。


26:〈ポルト・ド・ラ・シャペル・アリーナ〉
設計:NP2F
開催競技:新体操、バドミントン

© PARIS 2024

パリ2024のためにパリ市内に建設された〈ポルト・ド・ラ・シャペル・アリーナ〉は、特に環境に配慮した設計となっている。建物の外面の80%は緑で覆われ、アリーナ周辺の公園や庭園に溶け込んでいる。アリーナの正面はリサイクル素材のアルミで覆われており、その他の建物の資材のほとんどの部材も環境に配慮したものとなっている。また、アリーナはユニバーサル設計となっており、メインホールとその周りの施設、アリーナ全体にわたるテラスは、すべての人のアクセスが可能となっている。

近隣に住むすべての市民に開かれる施設となるよう設計されており、さまざまなスポーツ活動を行うためのスペースも用意されている。パリ2024閉幕後、収容人数8,000席の中規模サイズをもつアリーナは、パリで開催されるスポーツやライブパフォーマンスの会場の選択肢の1つに加わることとなる。


27:〈スタッド・ローラン・ギャロス〉
開催競技:テニス、ボクシング

1928年に完成した〈スタッド・ローラン・ギャロス〉は、フランス人飛行家ローラン・ギャロスの名前に由来する歴史のあるスタジアムである。過去に何度も拡張され近代化されてきた〈スタッド・ローラン・ギャロス〉は、現在は12ヘクタールの広さを誇り、18のクレイコートを備える。

世界的に著名なテニス会場である同スタジアムは、パリ2024開催中、テニスと車いすテニスの会場としてだけでなく、ボクシングとシッティング・バレーボールの会場としても活用を予定している。


28:〈スタッドBMXサン・カンタン・アン・イヴリーヌ〉
開催競技:BMXレース

© PARIS 2024

〈スタッドBMXサン・カンタン・アン・イヴリーヌ〉は、スポーツ総合施設である〈ヴェロドローム・ド・サン・カンタン・アン・イヴリーヌ〉に併設され、ヴェロドロームから歩いて5分の距離に位置する。全体が屋根で覆われた構造が特徴であり、スキルレベルにかかわらずすべての市民に開放されている。

敷地内は十分に広く、パリ2024では近接した会場でBMXレースとトラックレースの2つの自転車競技が開催されることとなる。観客席はパリ2024開催中、一時的な仮設施設として設置され、大会閉幕後に撤去される。


29:〈ヴェロドローム・ド・サン・カンタン・アン・イヴリーヌ〉
開催競技:自転車トラックレース

© PARIS 2024

〈ヴェロドローム・ド・サン・カンタン・アン・イヴリーヌ〉は、2014年に開設されて以来、フランス自転車連盟の本拠地としてその本部が置かれている。最新の施設を備える最高レベルの会場は、これまでに多くのフランスチームを受け入れてきた。ヴェロドロームのモジュラー式の多目的デザインは、トラック中央部の広いスペースからもわかるように、さまざまなスポーツのトレーニングや競技大会の開催を可能にしている。

国際大会の開催を視野に入れて建設され、これまで、2014年フランストラック選手権、2015年トラック世界選手権、2016年ヨーロッパ選手権などが開催されている。そして、今回、パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会の舞台となる。


30:〈パリ南アリーナ〉
開催競技:ウエイトリフティング、卓球、バレーボール、ハンドボール

© PARIS 2024

〈パリ南アリーナ〉は、〈パリ万博ポルト・ドゥ・ヴェルサイユ見本市会場〉の各パビリオン(1、4、6)を利用した競技場。同見本市会場は、ヨーロッパで最も活動的で、フランスでは最も来場者の多い施設である。35ヘクタールの敷地内に、228,000m²の8つのパビリオンからなる展示場とコンベンションセンターを備え、毎年、750万人の来場者を迎え入れている。

パリ国際見本市(フォワール・ドゥ・パリ)の会場として1923年に建設されて以来、施設は年月をかけて拡張されてきており、現在ではさまざまなニーズに応じて会場の配置を変更できる仕様となっている。


31:〈スタッド・ド・フランス〉
設計:ミシェル・マカリー、アイメリック・ズブレナ、クロード・コスタンティーニ、ミシェル・レゲンバル
開催競技:ラグビーフットボール、陸上競技

© PARIS 2024

〈スタッド・ド・フランス〉は、建築家ミシェル・マカリー、アイメリック・ズブレナ、クロード・コスタンティーニ、ミシェル・レゲンバルらによって設計され、1998年に開催されたFIFAサッカワールドカップの会場として、サン・ドニに落成した、フランス国内で最も大きなスタジアムである。

サッカーやラグビー、陸上競技の国際大会や世界的なアーティストによるコンサートも開催されており、パリオリンピックではラグビーフットボールと陸上競技の会場となる。


32:タヒチ・チョープー
開催競技:サーフィン

タヒチ島チョープーは、世界で最も美しい波がブレークする世界で屈指のサーフスポットの1つであり、東京2020オリンピックで登場してから2回目のオリンピック競技となるサーフィンの舞台となる。

競技会場は、島固有の自然環境の保護に配慮して設計されている。また、選手のために組み立て式の住宅が整備され、閉幕後、施設は撤去される。


33:トロカデロ広場
開催競技:自転車ロードレース、陸上競技

© PARIS 2024

エッフェル塔と向かい合うトロカデロ広場は、パリの最も象徴的なランドマークの1つである。パリ2024開催中、トロカデロ広場には全体にわたって仮設施設が準備され、多くの観客を迎え入れるとともに、アスリートにとっても特別な体験を提供する。

パリの中心地にあるこの場所を会場として、パリ2024の多くの競技や、メダルを獲得した選手らの偉業を祝福する「チャンピオンズパーク」などの記念イベントが開催される。


34:〈ヴェール・シュル・マルヌ・ノーティカル・スタジアム〉
設計:アウア・ウェバー・アソシエーション
開催競技:カヌースプリント、カヌースラローム、ローイング

© PARIS 2024

パリ2024のために新たに計画され、2019年に完成した〈ヴェール・シュル・マルヌ・ノーティカル・スタジアム〉は、大会開催中、カヌーおよびボート競技の会場となる。建築家アウア・ウェバー・アソシエーションに設計された複合施設は、レジャー施設、湖、急流スタジアム、広場に囲まれた構造となっており、景観を見渡せる建物の屋上ではウォーキングも可能となっている。

450本の植樹が施された150ヘクタールの敷地は、都心のコミュニティに住む市民が「一息つける空間」を提供するレジャー施設としてパリ地域のコミュニティのニーズに応じる一方で、ハイレベルなアスリートの要求にも応じたヨーロッパでも有数の施設を提供する。高い環境品質を満たし、環境保護の成功例となるべく計画されている。


35:〈スタッド・イヴ・デュ・マノワール〉
設計:ルイ・フォーレ・デュジャリック
開催競技:ホッケー

© PARIS 2024

パリの北西、コロンブに位置する〈スタッド・イヴ・デュ・マノワール〉は、1924年に開催された第8回オリンピック競技大会のために建築家ルイ・フォーレ・デュジャリックが設計したメイン会場であり、開会式と陸上競技が行われた。その後、このスタジアムでは過去1世紀にわたって、陸上競技、ラグビー、サッカー、ボクシングなど、およそ250試合もの国内や国際的な競技が開催された。

2度目のオリンピックとなるパリ2024で、〈スタッド・イヴ・デュ・マノワール〉はホッケーの舞台となる。

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