「丹下健三-世界のTANGE-特別展」今治市内の3会場で開催中 - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
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「丹下健三-世界のTANGE-特別展」今治市内の3会場で開催中

「丹下健三-世界のTANGE-特別展」今治市内3つの会場にてそれぞれ開催中

本展のために制作された広域模型や瀧本幹也氏が撮り下ろした今治の丹下建築の写真作品などを展示

愛媛県今治市内の3つの会場で、建築家・丹下健三(1913-2005)の展覧会が開催されています。

丹下健三は1913年大阪府堺市の生まれ。その後、1921年から1930年まで、父親の出身地である今治で過ごしました。計画段階当時の市長を務めていた田坂敬三郎氏は丹下氏とは幼馴染みの間柄で、田坂市長は”三顧の礼”をもって丹下氏を設計者に迎え、現在、今治市内には市庁舎をはじめ、市民会館、公会堂など丹下が設計した公共建築が残されています。

丹下健三〈今治市庁舎〉

丹下建築の1つ、今治市庁舎(画像提供:今治市役所)

丹下健三〈今治市民会館〉

丹下建築の1つ、今治市民会館(画像提供:今治市役所)

丹下健三〈今治市公会堂〉

丹下建築の1つ、今治市公会堂(画像提供:今治市役所)

今治市ではこれまで、丹下氏の功績を顕彰するさまざまな取り組み[*1]を行なっており、本展もその一環[*2]。いずれも今治市主催で観覧無料となっています(注.会期は今治市河野美術館のみ9月4日で終了、ほかの2館は9月28日まで)。

このうち、今治市玉川近代美術館での展覧会では、2024年にフランス・パリで開催された「丹下健三と隈研吾 東京大会1964/2020の建築家展」に出展された「明治神宮内苑・外苑模型」の模型が披露されています。

明治神宮内苑・外苑 模型

明治神宮内苑・外苑 模型(画像提供:今治市役所)

今治市中心市街地模型

今治市中心市街地 模型(画像提供:今治市役所)

さらに、今治市民会館の会場では、本展のために制作された今治市中心市街地巨大模型(2.5×1.7m)のほか、2021年に刊行された『隈研吾 はじまりの物語 ゆすはらが教えてくれたこと』(青幻舎)に収録された写真の撮り下ろしのほか、2021年に東京国立近代美術館で開催された展覧会「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」にも参加した、写真家の瀧本幹也氏が撮り下ろした丹下建築の最新作も展示されています。

「明治神宮内苑・外苑の模型」撮影;瀧本幹也

明治神宮内苑・外苑 模型
瀧本幹也〈Meiji Jingu Naien/Gaien#01〉2024年 ©Mikiya Takimoto(画像提供:GYSC)

瀧本幹也〈KENZO TANGE №21・Imabari〉 2025

今治市庁舎 本館(設計:丹下健三)
瀧本幹也〈KENZO TANGE №21・Imabari〉2025年 ©Mikiya Takimoto

瀧本幹也〈KENZO TANGE №01・Imabari〉2025

今治市公会堂(設計:丹下健三)
瀧本幹也〈KENZO TANGE №01・Imabari〉2025年 ©Mikiya Takimoto

今治市公会堂 瀧本幹也撮影

「丹下健三-世界のTANGE-特別展」キービジュアル:今治市公会堂(設計:丹下健三)
瀧本幹也〈KENZO TANGE №06・Imabari〉 2025年 ©Mikiya Takimoto

「丹下健三-世界のTANGE-特別展 開催概要

「丹下健三と隈研吾 東京大会1964/2020の建築家 パリから今治へ ―凱旋帰国展―」

丹下健三-世界のTANGE-特別展「丹下健三と隈研吾 東京大会1964/2020の建築家 パリから今治へ ―凱旋帰国展―」

今治市玉川近代美術館「丹下健三と隈研吾 東京大会1964/2020の建築家 パリから今治へ ―凱旋帰国展―」フライヤー

会期:2025年8月2日(土)〜9月28日(日)
開場時間:9:00-17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日休館)
会場:今治市玉川近代美術館
所在地:愛媛県今治市玉川町大野甲86-4(Google Map)
観覧料:無料
主催:今治市
共催:国立代々木競技場世界遺産登録推進協議会

「丹下健三に学ぶ新しいまちづくり 世界のTANGEビジターセンター 海と都市のデザイン展 ―歴史をつぐもの―」

丹下健三-世界のTANGE-特別展「丹下健三に学ぶ新しいまちづくり 世界のTANGEビジターセンター 海と都市のデザイン展 ―歴史をつぐもの―」

今治市民会館「丹下健三に学ぶ新しいまちづくり 世界のTANGEビジターセンター 海と都市のデザイン展 ―歴史をつぐもの―」フライヤー

会期:2025年8月2日(土)〜9月28日(日)※会期中無休
開場時間:9:00-17:00(入館は16:30まで)
会場:今治市民会館
所在地:愛媛県今治市別宮町1丁目4番地1(Google Map)
観覧料:無料
主催:今治市

「丹下健三と今治 マンガふるさとの偉人展」

丹下健三-世界のTANGE-特別展「丹下健三と今治 マンガふるさとの偉人展」

今治市河野美術館「丹下健三と今治 マンガふるさとの偉人展」フライヤー

会期:2025年8月2日(土)〜9月4日(木)
開場時間:9:00-17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日休館)
会場:今治市河野美術館
所在地:愛媛県今治市旭町1丁目4-8(Google Map)
観覧料:無料
主催:今治市

問合せ先:今治市役所文化振興課(TEL.0898-36-1608)

「丹下健三-世界のTANGE-特別展」公式ウェブサイト
https://kenzotange-imabari.jp/


関連イベント「丹下健三顕彰シンポジウム」

関連イベントとして、9月13日に今治市公会堂にて「丹下健三顕彰シンポジウム」も開催されます(要申し込み)。

丹下健三展 シンポジウム

日時:2025年9月13日(土)11:00-14:20(12:00013:00 休憩、開場10:30)
会場:今治市公会堂

タイムスケジュール(予定);
第1部
11:00-12:00
対談「建築と日本文化」

登壇者(敬称略):隈 研吾(建築家)、木村宗慎(茶人)
第2部
13:00-14:20

シンポジウム「丹下健三に学ぶ未来へ向けたまちづくり」
登壇者(敬称略):隈 研吾、丹下憲孝(建築家)、徳永繁樹(今治市長)
コーディネーター:豊川斎赫(建築家、建築史家)
定員:900名
参加費:無料
参加方法:下記ページより要申し込み、または電話・はがきにて受付(先着順に受付)
主催:今治市
問合せ先:南海放送 イベントプロモーション部(TEL.089-915-0909 / 〒790-8510 愛媛県松山市本町1-1-1)

南海放送 イベントページ
https://www.rnb.co.jp/event/node/1007.php


*1.2024年4月にB&G財団の助成事業を活用し『マンガふるさとの偉人丹下健三』を制作し、市内の小学5年生に配布。2024年12月には建築家の伊東豊雄、藤森照信、大西真貴、豊川斎赫を招き「丹下健三顕彰シンポジウム」を市内にて開催
*2.令和7年度 日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業「最高峰の文化資源の磨き上げによる満足度向上事業」(文化庁・独立行政法人日本芸術文化振興会)の採択を受け実施されている

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【会場レポート】「隈研吾展 新しい公共性をつくるための😸の5原則」

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