FEATURE
Keisuke Toyoda × Tom Kawada
Special dialogue #02
豊田啓介(noiz)× 川田十夢(AR三兄弟)
特別対談 #02
FEATURE2020.10.15

Special Dialogue Series

豊田啓介× 川田十夢 特別対談 #02 ビル大爆破ゲームでサバイブ! 建築と情報をつないで拡張する

特別対談
豊田啓介 × 川田十夢
#01 常識からどんどん外れよう! 空間の未来を楽しく切り拓く
#02 ビル大爆破ゲームでサバイブ! 建築と情報をつないで拡張する
#03 街でジェットコースター!? 発想の転換でジャンルを飛び越える
対談動画
Special Dialogue Movie: 豊田啓介×川田十夢【デジタル×建築】

拡張現実の話題から、建築分野やツーリズムでの可能性がぐっと広がった#01の対話。
続編となる#02では、環境を建築とデジタルに接続することで人間はどのように拡張できるのか?

具体的な実例やエピソードとともに、豊田氏と川田氏の対談が繰り広げられます。

(このページは #01 常識からどんどん外れよう! 空間の未来を楽しく切り拓く の続き)

■ モノとしての建築を情報とつないで拡張する

こんど正式に発足することになった建築情報学会(用語解説 ※18)では、ちょうど川田さんに発起人の依頼のメールを送ったところです。

建築はモノをつくることに特化している業態ですけど、それこそゲームとか、デジタル技術で環境とのインタラクション(※19)をやろうとすると、環境のデジタル記述やその中の行為のデザインという点で、建築のBIMなどよりも進んでいる業態がほかにいっぱいあります。
周りのものを認識しようとしたときのデジタル技術の形式って、BIMが最適かというとぜんぜんそんなことはなくて、そういうのをもっと拡張的に扱おうとしています。

建築や都市は、物理プラットフォームをつくる業態としてはすごく蓄積があって価値があるけれど、その外側のいろんな情報体系とつなぐときには建築に閉じていると、社会的に価値が出せないと思って。
社会的にきちんと拡張してつなげましょう、そのためには今は情報言語でありデジタル技術ですねというのが、建築情報学会のポイントです。

建築情報学会は普通にやると既存の建築業界の中の人が集まる場になってしまうので、それはよくないなと。
できれば半分くらいはいわゆるこれまでの建築業界の人なんだけれども、残りの半分はその外側、自律走行やらARやら経済学やら人工知能やら、いろんな方向で親和性の高い領域から気軽に入ってきてもらえるといい。
「遅れている建築業界で、うちのAIを使ったら金儲けできるんじゃない?」くらいのモチベーションで入ってきてくれる人が、たくさんいるような学会になるといいなと思っています。

学会ではそういう異業種の交流基盤をしっかりと体系化したいという意図がありますが、同時にいろんな「やってみよう」も並行して進めています。
僕たちが設立したgluonが点群やフォトグラメトリ、ドローン測量などの専門家を集めて行った、旧都城市民会館を精密にデジタルスキャンして公開するプロジェクトも、これまでバラバラだった実空間の3D化の異なる領域を、それぞれ拡張してつなげようという狙いがありました。

同じデジタル3Dデータといっても、点群データとBIM、ゲームエンジンではデータの形式も得意な領域も全然違う。それをうまく組み合わせないと現実世界とデジタル世界のシームレス化なんて全然できないのに、そこを包括的に理解してビジネス設計できる人って驚くほどいませんよね。
でもそこがうまく整理できれば、それこそ1つの建物にいろんな場所から遠隔で集まってマリオカートもできるし、ドローンレースもできるし。
そうした環境を建築とデジタル、どうやって組み合わせるとつくれるのかというノウハウを、まず貯めている状態です。

BIMってとにかく建設目的なので、環境記述には不向きなデータ形式をしています。
BIMデータの中でARを走らせようとすると、まず環境として必要なデータにまとまっていないし、必要な想定時間スケールがそもそも違いすぎるのでそのままではまったく互換性はありません。
やっぱりBIMや点群をまずゲームエンジン的な扱いやすいかたちに変換する必要があって、今はそれを各プロジェクトごとに個別に取得と変換を手作業でやっている。
でもそういう環境記述を土地の所有者とかがあらかじめ用意して公開しておいてあげれば、事前の学習や調整もしやすくなるし、どこに行ってもいきなりサービスを実行できる。
いわゆるスマートシティって、そういうのが前提として仕込まれている環境のことだと思うんです。
でも、どの仕様や技術の組み合わせが基軸になるかはまだまったく分からないので、その辺をみんなで遊びながら試してみようよ、というのが今の状況ですよね。

僕はこの11年間くらい、拡張現実のことしか考えていなくて。
拡張現実的なゲームでは、Pokémon GO(※20)とか出ましたけれどもね。あれもメタ情報という意味では、土地に関するGPSしか使っていなくて、まだまだ可能性はあるんですよね。
例えばBIM的な構造的なものも含めたデータを隣り合う街々で持っていたとするなら…、一瞬だけ聞くと乱暴なんですけど、建物が爆発するシーンって、石原プロじゃないんですけれど、ちょっと圧巻じゃないですか。
古い建物は、海外では爆破して壊すところがありますよね。ああいうのって、現実にやったらダメなところでも、拡張現実的にはアリだなと思って。

例えば、ある建物を一発で壊す仕事をするというゲームが考えられます。建物が鉄筋コンクリートなのか、鉄骨なのかによって、扱う爆薬が違うとか。でもなるべくコストは抑えたいとか。
で、どの爆弾をどこに配置するかというのを考える、とかね。そういうのをゲーム化したら、建築業界のラスボスみたいな、やたら手強い建物が出てきたりして。

ビル爆破ゲーム、むっちゃ面白そうじゃないですか。

いいですよね。それをずっと続けていたら、ひいては戦争がなくなるなと思って。デジタライズ化した世界上で爆破すればいいじゃないですか。知的なことだけで、ちゃんと戦えるというか。
なんかそういうことにつながる試みが、本当に人類にとってはいいんじゃないかなと思うんですよね。
Minecraft(※20)でも自分の街の周りをARと絡めてつくるということをやっているけど、デジタルの作用ってそういうこともあると思うんです。

だって、爆破しながら建築構造を学べるわけですよ。柱を残せば、建築の勝ちです。「あ、ここはまだ残っちゃったよ」「ここはこうなっていたんだ」みたいな。
「このピロティなめていたわー、こんな意味があったんだ」みたいなことが、あると思うんですけどね。
そんなことを話していいですか、学会で。絶対面白いと思うんですよね。

ぜひぜひ!!! 面白い!!
まだ何か「現実対バーチャル」とか、「デジタル対リアル」みたいな二項対立になりがちで、どうしても建築というとリアル専門で、バーチャルなことを扱うのは不真面目だというか、そこは建築じゃないみたいな空気感がこの業界にはあるので、その辺を楽しく拡張していきたいなと。

今だったらもっと境界はあいまいで、どこがリアルでどこがデジタルで、ということは混ぜられるし、むしろ二者択一ではなくて「現実空間にこういう効果を載せると3倍おいしい」とか、いくらでもできるじゃないですか。
そうしたことをもっとつくれるようなベースの環境を建築や都市があらかじめ提供していることがデフォルトになれば、いろんなことがずっと普通にできるのにということがすごくあると思っていて。
それを事前に用意できるのが建築の面白さで、3Dデータに加えてマーカーが埋め込んであるとか、この建物にはとにかく20メートルおきにセンサーが入っているとか、そうするだけで、中の体験がもっと変わるのになと思います。

見方が変わりますよね、建築の。

(用語解説)
※18 建築情報学会:「建築情報学」の学会。情報通信技術(ICT)を応用して建築学の課題を解くだけでなく、建築を情報の観点から再定義し、その体系化を目指す。準備期間を経て、2019年11月にキックオフした
※19 インタラクション:2つ以上の存在が、互いに影響を及ぼしあうこと。何かしらのアクションを起こしたときに、相手側のシステムや情報機器などがそのアクションに対応したレスポンスを起こす相互作用を指すことが多い
※20 Pokémon GO(ポケモン ゴー):位置情報を活用することにより、現実世界そのものを舞台として、ポケモンを捕まえたり、交換したり、バトルしたりするといった体験をすることのできるゲーム。合計で10億回以上ダウンロードされている
※21 Minecraft(マインクラフト):サバイバル生活を楽しんだり、「クリエイティブモード」でブロックを自由に配置し建築などを楽しむことができるクリエイティングゲーム

■ 拡張現実で人の行動を押し広げる

旧都城市民会館では、フォトグラメトリをやってくれた藤原 龍さんという人がVRチャットのワールドを公開してくれたので、誰でもアバター(※22)で建物に入ることができます。現実の建物だと行けないような、屋根の上とか走り回れて。

VR空間だと、屋根の上から飛び降りることができるんですけど、最初に飛び降りる時、むっちゃ怖くて、踏み出すのにけっこう躊躇するんですよ。
僕たちは実際に訪れてあちこちを計測していたので、身体に感覚が残っているからですね。
でも1回バーチャルで飛び降りちゃうと、今度は現実世界で僕、バルコニーの端から飛び降りそうになっちゃう瞬間があって。やばいですよね。どっちがどっちだか分からなくなるという。

そうですよね。それはたぶん、人間の機能が優れているところだし、バグが効かない所というか。1回行ってしまっているからですよね。

身体が体験しちゃうと、できるようになっちゃうんですよね。
十夢さんとか、路上でいきなりバク宙したりしないんですか? できそうな気になっちゃうというような。

はははは(笑)。できるような気がしてきちゃうという、逆の矢印ですよね。

なんか、スポーツではVRでやっていると、できない技ができるようになる、ということがあるらしいですね。

そういう相互の、現実から仮想というかデジタルに行って、デジタルから現実に行くという矢印で、効果がいろいろありますよね。
それも何かデータを持ち始めることで、人がキーになるということですよね。

どの情報をエンハンスすると何ができるようになるかといった、因果関係は必ずあるはずですよね。

そうですよね。だって誰も、清水の舞台から飛び降りた人はいないでしょう。

はははは(笑)。いるかもしれないけれど、生きている人はいないですよね。

拡張現実的に、やってみればいいんですよね。

いいですね、「飛び降りられる清水寺」。一般公開したいですね。壊してもいいし、飛び降りてもいいと。

あとみんな、文化財に落書きをしたがるから、落書きをして良い場所を拡張現実でつくっておけばいいし。

文化庁は保存だけじゃなくて、そういう拡張的な公開と利用に、50億円くらい予算を付けるべきですよね。
世界中の人が日本文化に詳しくなるし、親近感だって、きっと持ってもらえる。

文化庁がね…、僕は担当者を何人か説得して、そういう方向へ持っていこうとしてきたけど、すぐに担当が変わっちゃうんですよねぇ(笑)。
あれ、どうにかならないのかな、良くないですよね。いろんな経験をさせるというのも分かりますけどね。

専門的な理解や知識が、蓄積しないですもんね。

(用語解説)
※22 アバター:「化身」を意味する言葉を語源とする、ネットワーク上の仮想空間でのユーザーの分身となるキャラクターのこと

■ デジタルでマルチアングルの視点を持てるように

あと、こういうのって横断しているじゃないですか。文化庁とか環境省もそうだし、経済産業省もそうだし。
横断していくものこそ、予算がつかないかな、と思いますよ。横断予算。

ひいては、教育も同じです。
僕がよく言うのは、「大樹くんがキャラメルを5個もっています。花子さんがキャラメルを8個もっています。それを合わせて何個でしょう」というのが算数で、「数えることで誰が1番傷つくでしょう」と考えると、道徳の授業になるんです。
そういう1つのことでも、いろんな尺度を持って取り組むということですよね、本当は。
しかもこれからはAIの時代ですから、横断することの飛距離をいろんな場所で意味付けして価値を与えていくことが重要です。

特に日本は、いよいよマズいと思いますけどね。文明が終わる時って、こんな雰囲気なのかなぁって感じます。
自称専門家みたい人が増えてきて、勝手なことを言い始めて、固定概念になってしまって。
人によって感じ方も違うことのカラフルさを許容したり、お互いに拍手したりする価値がそろそろ現れないと、ヤバいなと思いますよね。

Twitterとかで炎上しているのもなんか結局、本来の問題が持っている全体から、自分だけが勝てる土俵だけを切り取って、そこで正論を振りかざす人が出てきているから。
バブルキングダムがたくさんあって、自分の世界で自分の正しさを主張する王様ばかり増えていく。全体の議論にならないわけですよね。

そうなんですよね。僕、小さい頃からの癖で、別に正義の味方になりたいわけじゃないですけど、いじめる側と、いじめられる側の気持ちをちゃんと把握したいと思っていて。
いじめられている人とちゃんと仲良くなって参謀役になって、「お前はこういうところがあって、人からこう見られている。こうやったら絶対に今の状態から抜け出せる」ってアドバイスして。
いじめっ子がいる前では、協力している素振りを見せない。僕との関係値でいじめを回避できたとしても一瞬だし、当人の力にはならないから。うまくいくときと、うまくいかないときがあるんですけど。
「人からどう見られていて、こうすべき」ということを交換しあえるという、そういうことが大切ですよね。

マルチアングルですね。

そうです、そうです。デジタルデータやGoogle マップなどで表層的にいろんな角度から俯瞰して見るというのは、ある程度は人間のコンポジションで。
僕も進化していて、最近の夢は俯瞰なんです。今まではそんな概念がなかったんですけれど、ドローンとかの影響からか、シューンと夢の中で縦横無尽になってきたんです。

神の視点で。

そうなんですよ。でも、一瞬にしてその人になることは、まだできない。価値の俯瞰みたいなことが、もうちょっとAIが進んでくると、できると思うんですよね。
そうなると違いが面白いですからね。いろんなものを分かったうえで、「だからこういうことを言うんだ」っていうのを分かりたいんです。

僕も、眠る前に目をつぶって、瞑想的にたまに試みるんですけど、人の自己認識の空間的な中心点って、普通は両目の間の少し頭の真ん中あたりと認識されるらしくて。
で、瞑想を繰り返しながらトレーニングしているうちに、自分の認識点がだんだん下に降りていって、胃袋の真ん中から自分の体を見上げるような視点が獲得できるんじゃないかと思って。
右手から世界が見えるとかできたら、面白そうじゃないですか。そういう視点を獲得したいと思って一所懸命にやるんですけど、すぐ寝落ちしちゃっていまだにできないですね。

そういう話、僕大好きですけど、「スピリチュアルだね」と言われちゃうんですよね。

でもXR(※23)のデバイスを補助で使えば、トレーニングできそうですよね。

そう思います。あと何か、BMI(Brain Machine Interface、※24)で、義手とかを電気信号で動かすようになる感じで。
そういう精神の有りよう、どこから何を見るかというのも、確かにトレーニングすればできるはずですけどね。それと近いですよね、他者になるというのはね。

ラマチャンドランの『脳のなかの幽霊』という本があるんですけれど、あの中に確か、カーレーサーがあるゾーンに入ると、自分の肉体の境界が車の境界と一体化して、見えないはずの車が当たる1センチ先が肌の感覚として分かるみたいなことが書いてあって。
ああいう自己の境界が拡張したり、幻肢みたいな現象とか、モノと情報が一致しない瞬間ってすごく面白いですよね。

それをね、小学生の時に体感したことがあるんです、僕。
クラスの男子のヒーローになりたくて、身体検査で男女が別になるタイミングで、女子の身体検査の時に僕は、保健室の掃除用具箱の中に隠れていたんです。
「誰がどういうフォルムをしていたかを俺が見て伝えてやる」とか言って。先陣を切って用具箱に入ってみたはいいけど、「あれっ」と思って。
これ、リスクヘッジしていなかったな、もし見つかったら一生キズが残るな、もう小学生生活終わるなって思った瞬間から、穴から外を見るどころか、存在を消してしまいたいと思って。
そうして神経を張り巡らせていたら、掃除箱そのものになったんですよね、僕がね。
誰か女子がちょっと掃除箱に触れただけで、自分の肌が触れた以上に、過敏に「うわーーーー」ってなって。
自意識が剥き出しになって、うっかり外骨格を拡張したような。
体験として大きかったです。暦本純一さん(註:東京大学大学院情報学環 教授)のいうJackIn(※25)のような感覚でもある。

ほんと、そうですね(笑)。
そこまで緊急事態にならないと、人間の神経って身体を出ていかないんですかね。むっちゃいい話じゃないですか。

レーサーの話で終わっておけばよかったですね(笑)。でもそういうのってありますよね。
神経を行き渡らせるというか、その中に入るということが叶うためには、そのスペックをメタ情報として持っておかないといけないから。

僕らも「コモングラウンド」(※26)と言っているのは、まさにそうで。
人間以外のいろんなエージェントが自分の身体とか相手の身体を認識するのをいちいちゼロからやっていたら、とてもやっていられないので、あらかじめ記述しておいてあげましょうと。
それがあることで、みんなが簡単に乗り移れる仕組みができる、ということです。

建築情報学会も、とても重要になってきましたね。

(用語解説)
※23 XR:バーチャルとリアルの環境を組み合わせたリアリティ体験全般を指す。#01の用語解説を参照
※24 BMI(Brain Machine Interface):ブレイン・マシン・インターフェース。脳波などの検出・あるいは逆に脳への刺激などといった手法によって、脳(ブレイン)とコンピュータや機械(マシン)などとをつなぐ技術 (インタフェース)のこと
※25 JackIn(ジャックイン):人間を、人間と異なる能力を持つ人工物や、他の人間と接続することで、総合的に人間の能力や存在を拡張するための枠組み。“JackIn” はW.ギブソンのSF「ニューロマンサー」に登場する用語で、電脳空間への没入を意味していた(東京大学大学院情報学環 暦本研究室のホームページより引用)
※26 コモングラウンド:#01の用語解説 ※16を参照

■ ヒントはだいたい、エンタメにある

豊田さんは今年、東京大学の生産技術研究所で客員教授になりましたね。

学生を取らないので、教えることはほとんどないのですが。客員教授として、コモングラウンド関連領域で産学連携の研究をとにかくつくるということで呼ばれました。
いろんな基礎研究をできることになったので、これからやっていきます。

いいですね。リサーチもあるんですか。

あります。むしろリサーチから入ることが多いですね。
領域として共有された地図がないので、まず一緒に地図を描きましょうみたいなところから始めます。
川田さんは企業との共同研究って、けっこうあるんですか。

あんまり公にしていないですけど、技術顧問をやったりとか、ありますね。一緒に研究開発をしようとか。

そういうのって、あんまり表には出せないですよね。

そうですね。あと、凄いと思われたら負けだと思っているので(笑)。

コメディアンみたいな(笑)。

そうそう。「あの人何やっているんだろう?」っていうのがいいですね。
僕には国に何かを進言する場もないし、なかなか思うようにいかないから、ちゃんとみんなの生活を支えている企業と一緒にやらざるを得ないですよね。
大学で活動することも、いいなぁ。大学って、なんで呼ばれたんですか?

いや、なんか勢いで。

いいじゃないですか、若い感覚とも接続できるし。ぜひちょっと授業でも絡めることがあったら、僕、何でも協力しますんで。

おお、お願いします!
いちおう客員教授は2年単位なんですけど、このタイプの研究は2年では終わらないので、どう続けようかという話はあるんです。
それもほんと、ゲーム会社と建設会社をくっつけてゲーミングに最適化した住宅をつくってみようとか、そんなのができたら面白いなと思って。
建築や都市ってどうしてもけっこう時間がかかるし、重くなっちゃうんですけど。

ヒントはだいたい、エンタメのところにコンパクトなパッケージとして現れるので、まずは楽しむとか、遊んでみるというところを1個1個ひもといていくと、新しい産業の種は今ならいくらでも出てきます。
川田さんとかがTwitterにちょっとあげている動画とかでも、要素として現実展開したら大きなビジネスになる話がいっぱいあるじゃないですか。ああいうの、みんななんで拾わないんだろうと思うんですよね。

そう。僕はもうね、リージョンフリーというか、アイデアフリーなので、どんどんパクってほしいんですけどね。

ははは(笑)。でも、そういう感覚ですよね、新しい時代切り開くのって。

(#03 街でジェットコースター!? 発想の転換でジャンルを飛び越える に続く)2020.10.16 更新予定!

特記以外の写真:toha

特別対談
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