FEATURE
Expo 2025: Exhibition Venue Planning
FEATURE2025.04.12

事前に知りたい!大阪・関西万博の会場構成

パビリオンの計画へとつながるテーマ、コンセプト、基本計画を解説

TECTURE MAGでは、2025年の4月13日(日)から開催される大阪・関西万博について、さまざまなコンテンツを作成しています!

万博は常に建築の実験場でもあり、新たな技術やデザインが生まれる場として、世界中の建築家にとって特別な舞台となってきた存在でもあります。

だからこそ本記事では、大阪・関西万博が掲げるテーマ、サブテーマ、コンセプト、基本計画について、それぞれの建築やパビリオンへとつながる要素にフォーカスしてご紹介します。

Photo: TEAM TECTURE MAG

「いのち」にまつわる万博テーマとサブテーマ

【テーマ】
いのち輝く未来社会のデザイン
Designing Future Society for Our Lives

【サブテーマ】
Saving Lives(いのちを救う)
Empowering Lives(いのちに力を与える)
Connecting Lives(いのちをつなぐ)

大阪・関西万博では、このテーマと3つのサブテーマを掲げ、持続可能な社会の実現に向けた新たな技術やアイデアを探求し、各パビリオンや展示では、それぞれの視点から未来の社会を体験できる構成となっています。

会場計画においてもこのテーマが色濃く反映されており、デジタルファブリケーションを活用した建築や、循環型社会を意識したデザインなど、万博の舞台である夢洲(ゆめしま)には、各国・各企業が提案する最新技術と環境に配慮した建築が集結します。

開催概要

期間:
2025年4月13日(日) – 10月13日(月)の184日間

場所:
大阪・夢洲(ゆめしま)

2025年大阪・関西万博 マスタープラン(2021年12月25日発表)

「2025年大阪・関西万博」マスタープラン(2021年12月25日発表時点)提供:2025年日本国際博覧会協会

建築・展示・オンラインに一貫した「未来社会の実験場」のコンセプト

また、これらのテーマを会場に設計されるそれぞれのパビリオンや展示などに反映するため、以下のコンセプトを掲げて構成されています。

【コンセプト】
-People’s Living Lab –
未来社会の実験場

  • 展示をみるだけでなく、世界80億人がアイデアを交換し、未来社会を「共創」(co-create)
  • 万博開催前から、世界中の課題やソリューションを共有できるオンラインプラットフォームを立ち上げ
  • 人類共通の課題解決に向け、先端技術など世界の英知を集め、新たなアイデアを創造・発信する場に

このコンセプトは会場計画にも反映されており、その基本計画は以下の5つの特徴を備えています。

1、海と空を感じられる会場

会場には、海に囲まれた立地を活かし、「海」と「空」を感じられるデザインを採用。

藤本壮介氏が基本設計を手がけた〈大屋根リング〉による円環状の主動線に沿ってパビリオンや広場を配置し、「非中心・離散」の理念を継承しつつ、「多様でありながら、ひとつ」というつながりを表現。

Photo: TEAM TECTURE MAG

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2、世界中の「いのち輝く未来」が集う万博

150の国と25の国際機関、企業や市民団体が参加し、「いのち輝く未来社会」に向けた取り組みを展開。

SDGs達成と未来を見据え、トップランナー8人がぞれぞれ掲げたテーマに基づくシグネチャーパビリオンなどの共創プログラムを実施予定。

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)8人のプロデューサーと役割

8人のプロデューサーと役割(画像提供:2025年日本国際博覧会協会)

シグネチャーパビリオンまとめ

3、未来の技術と社会システムが見える万博

コンセプト「People’s Living Lab(未来社会の実験場)」に基づき、カーボンニュートラル、デジタル技術、次世代モビリティなど、最先端の技術や社会システムを会場や運営、展示等に活用する未来社会ショーケース事業を展開。

さらにARやVRなどの先端技術を活用して、会場を訪れることのできない人でも大阪・関西万博を体験することのできるバーチャル万博の実施を予定。

未来社会ショーケース事業とは、万博会場全体を未来社会のショーケースに見立てて、先進的な技術やシステムを取り入れた未来社会の一端を実現することを目指す事業

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)会場イメージ

Society5.0実現型会場イメージ

4、本格的なエンターテインメントを楽しめる万博

水上ショーや会場内の施設や通路を用いたプロジェクションマッピング、イベント広場や催事場など大小様々なステージで行う音楽や芸能などの催事、伝統芸能やポップカルチャーなどの展示体験催事、全国各地の祭りやパレードなど、にぎわいと感動にあふれた本格的なエンターテインメントが楽しめる万博を創出。

Photo: TEAM TECTURE MAG

5、快適、安全安心、持続可能性に取り組む万博

過剰な混雑が生じないよう、電子チケットを活用した入場事前予約制度やパビリオン予約制度等の導入を検討するなど、快適な万博体験の実現を目指す。さらに、感染症対策や防災対策、サイバーセキュリティ対策による安全安心の実現、サステナブルやインクルーシブなど持続可能性に配慮した運営などに取り組む。


より詳細な開催概要や基本計画について知りたい方は、公式サイトの下記リンクをご覧ください。

大阪・関西万博公式サイト「開催概要」:
https://www.expo2025.or.jp/overview/

大阪・関西万博公式サイト「基本計画」:
https://www.expo2025.or.jp/overview/masterplan/


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