視聴触覚のデジタルイノベーションを推進するピクシーダストテクノロジーズ(以下「PxDT」と略)と、1890年創業のイトーキは、2022年1月27日にそれぞれプレスリリースを発信し、音響メタマテリアル技術を用いた革新的な吸音材〈iwasemi™〉を搭載した、新しいオフィス商品の共同開発を開始したと発表しました。
iwasemi™(イワセミ)は、PxDT独自の吸音設計技術を応用して開発された吸音材です(『TECTURE MAG』2021年3月5日プロダクトニュース)。
軽量薄型で、高い吸音率を達成しながら、素材の選択自由度と加工自由度の2つを併せ持つ、革新的な吸音材です。
適用シーンは、工事、建材、什器、鉄道、自動車など、社会のさまざまな分野におよぶと考えられています。
主な特徴は以下の3点です。
1.吸音周波数特性の柔軟性
2.高い吸音率と薄型化の両立
3.素材の選択自由度と加工自由度の高さ
COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の流⾏に伴う、人々のリモートワークの急速な拡⼤とオフィス内でのWeb会議の増加に伴い、オフィスやワークプレイスなどのファシリティのあり⽅も、⼤きな部屋で複数⼈を集める⽅式から、少⼈数利⽤の狭⼩⽅式へシフトしています。
このような時代の変化を受け、 『明日の「働く」を、デザインする。』をミッションステートメントに掲げるイトーキでは、「遮⾳」と「吸⾳」を組み合わせ、狭⼩空間における⾳環境の快適性を向上させることを追求してきました。
一方、PxDTでは、〈iwasemi™〉を昨年3月にリリースしたあと、同製品の社会実装へ向けたパートナー企業を募集していました。
今回、音響メタマテリアル技術といった、テクノロジーで⾳環境をコントロールする独⾃のノウハウを持つPxDTの知⾒や技術と、イトーキが保有するオフィスにおける「空間」「環境」「場づくり」の知⾒を融合させることで、前述の課題を解決する可能性を、協力して模索することで合意に至ったものです。
PxDTとイトーキは、互いにパートナー企業として、「iwasemi™」を搭載したオフィス商品を共同で開発。オフィスの意匠性を高めながら、快適な音環境を実現することを目指しています。
なお、〈iwasemi™〉によるオフィス商品(あるいはプロトタイプ)は、東京ビッグサイトにて2022年4月に開催される予定の、最先端のオフィス環境を提案する国際トレードショー「オルガテック東京2022」で発表されるとのこと。(en)
ピクシーダストテクノロジーズについて
Digitally Rebalanced.——世界をデジタル技術の観点から俯瞰し、新たな均衡点へ導く原動力となることを目指す大学発ベンチャー。デジタルと物理世界をつなぐインターフェース技術を研究開発し、連続的に社会実装していくことで、その実現に寄与する。
筑波大学および東北大学との共同研究においては、新株予約権を梃子(てこ)として、大学で生まれる知的財産を企業に包括的に譲渡するという、新たな産学連携スキームを構築している。産学連携やオープンイノベーションを通じ、新たなインターフェース技術の社会実装を行右ことを目指している。商号:ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
代表取締役:落合陽一、村上泰一郎
設立:2017年5月
https://pixiedusttech.com/
〈iwasemi™〉を用いたプロダクトの共同開発に関するプレスリリース(2021/01/27)
イトーキ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000265.000032317.html
ピクシーダストテクノロジーズ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000044679.html