NOT A HOTEL(代表取締役CEO:濵渦伸次)が新たに2つのホテルブランドを始動することを発表しました(2025年12月15日プレスリリース)。1つは「歴史」を象徴するホテルブランド「HERITAGE」、もう1つは「未来」を象徴するホテルブランド「vertex」です。
第1弾として、京都の名刹・東寺(教王護国寺)の境内にある宿坊をリノベーションする「HERITAGE」がデビュー。さらに、Zaha Hadid Architects(ザハ・ハディド・アーキテクツ)が手がける「vertex」のホテルが沖縄に開業予定(時期など今後の予定は決まり次第発表)。なお、ザハ・ハディド・アーキテクツが日本国内でホテルを手がけるのはこれが初となります。
※本稿掲載のCGパースは全て発表当時の完成予想図、仕様を含め今後変更となる場合あり
コンセプト
NOT A HOTELでは、これまで主にオーナー向けのシェア型別荘を展開してきましたが、今回の2ブランドは、オーナー以外(一般)も利用できるホテルとして新たにスタートします。
寺院や美術館といった建築遺産を、現代の視点と感性で再解釈し、歴史を受け継ぐ「HERITAGE by NOT A HOTEL」。誰も見たことのない、未体験のライフスタイルを具現化する「vertex by NOT A HOTEL」。ホテルと別荘の概念を越え、土地の魅力と建築の個性を起点に唯一無二の滞在体験を追求してきたNOT A HOTELが提案する、新しいホテルのかたちです。
「HERITAGE by NOT A HOTEL」を始動する理由
日本各地には、寺院や町家、美術館、歴史的ビルといった価値ある建築が数多く存在します。しかし、維持管理の難しさなどにより、活用されないまま老朽化し、やがて解体されていくケースが後を絶ちません。京都市の調査によれば、京町家の約11.7%がわずか7年で消失しており[*]、文化資産の喪失は深刻な課題となっています。
一方で、建築資材の高騰や人手不足が進む中、リノベーション活用の機運も高まっています。新築だけでなく、既存の建築を現代の感性でリデザインし、未来へつなぐ取り組みが求められています。NOT A HOTELはこれまで、潜在的な魅力を秘めた美しい土地を見出し、世界で活躍する建築家やクリエイターらとタッグを組み、唯一無二の建築や滞在体験を生み出すことで、地域や文化の潜在力を最大化してきました。そして、私たちの掲げる「日本の価値を上げる」というミッションのもと、文化財や歴史的建築の継承にも新たな挑戦を始めます。
「HERITAGE by NOT A HOTEL」は、単に保存するのではなく、現代の人々が泊まり、集い、体験する空間へと昇華させることで、文化財や歴史的建築を持続可能な形で未来へつなぐプロジェクトです。歴史と現代が交わる場所から、次世代へ続く「未来への遺産」を創出していきます。
*.出典:京都市「京町家まちづくり調査」(2016年度実施、7年後追跡調査として2023年報告)

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」イメージ

「HERITAGE by NOT A HOTEL」外観イメージ
# NOT A HOTEL YouTube: KYOTO -TOJI- | HERITAGE by NOT A HOTEL(2025/12/15)
「vertex by NOT A HOTEL」は、まだ誰も体験したことのない、未来の暮らしを具現化するホテルシリーズです。建築、テクノロジー、デザインなどあらゆる領域の最先端が交差し、次世代のライフスタイルを実験する場となります。
シリーズ第1弾となる沖縄では、ザハ・ハディド・アーキテクツによる革新的な技術とデザインを、沖縄の豊かな自然環境と有機的に融合させることを目指しているとのこと。

「vertex by NOT A HOTEL」鳥瞰イメージ
本プロジェクトは、海と白砂のビーチ、そして森林が広がる地形に寄り添うよう慎重に敷地内へ配置され、環境への影響を最小限に抑える設計が特徴です。すべてのヴィラから遮ることのないオーシャンビューと十分なプライバシーが確保されており、滞在者に最高水準の施設・アメニティを提供します。
沖縄特有の陸域・海域生態系の保全を最優先とし、建築デザイン、エンジニアリング、素材選定、敷地戦略に至るまで、あらゆる面で環境配慮を反映。地形を形づくる琉球石灰岩の輪郭を踏襲し、海岸線の輪郭に沿うよう段状のテラスや庭を構成しています。また、年間を通じた気候・日射・風環境などの詳細調査をもとに、自然換気の促進や景観の最適化を実現しています。
ホテルを象徴するキャノピーは、沖縄の伝統建築に見られる深い軒を現代的に再解釈したもので、海へと連なる多様な屋外空間を形成。精巧に彫られた琉球松、地元採石場の光沢を帯びた石灰岩、そして島の創造的伝統を受け継ぐ工房で作られた陶器を取り入れるなど、地域の職人技が随所に取り込まれています。構造体は高潮線から6.5メートル以上の高さとし、台風や地震にも耐える設計を採用。さらに、精密に製造されたコンクリート部材や再生骨材の活用など、循環型建設による環境負荷低減も図っています。

「vertex by NOT A HOTEL」外観イメージ

「vertex by NOT A HOTEL」外観イメージ

「vertex by NOT A HOTEL」宿泊イメージ
ザハ・ハディド・アーキテクツ プロジェクトディレクター、ルドヴィコ・ロンバリ(Ludovico Lombari)氏コメント
「敷地が持つ卓越した地形から着想を得た今回のデザインは、自然界に見られる地形形成の探求を通じて構成や素材にアプローチする、ZHAの継続的な研究の延長線上にあります。ホテルの段状キャノピーは、独特な海岸線の地質から熱帯雨林の豊かな植生へと柔らかくつながり、海の眺望を遮ることなく、周囲の環境との深い一体感をもたらします。同時に、プライバシーを確保することで利用者体験をより豊かにし、この地域に広がる多様な自然生態系を巡る“発見の旅”を描き出します。」

「vertex by NOT A HOTEL」外観イメージ

「vertex by NOT A HOTEL」外観イメージ
# NOT A HOTEL YouTube: OKINAWA | vertex by NOT A HOTEL(2025/12/15)
ブランドサイト
https://notahotel.com/heritage-vertex
NOT A HOTEL Website
https://notahotel.com/