CULTURE

日建設計が近現代建築の魅力的な活用事例を紹介

連載を「note」で開始、文と画は宮沢洋氏

CULTURE2021.05.30

メディアプラットフォーム「note」上で、日建設計が近現代建築の魅力的な活用事例をイラストで紹介する「イラスト名建築ぶらり旅」の連載を、2021年5月27日より開始しました。
今のところ、閲覧条件に課金設定がなく、誰でも自由に読むことができます。

企画・運営は、同社の新領域開拓部門ソリューショングループ「ヘリテージビジネスラボ」。同社が長年培ってきた、鉄骨造やコンクリート造の建築設計やプロジェクトマネジメントの経験を生かし、近現代建築も含む歴史的建造物の動態保存に向けた保存改修設計等を専門とする部署です。社内の新規事業コンペ「Discover Peaks Competition」を経て、2020年にグループが設立されたとのこと(同コンペでは、2018年に木質ユニット「つな木」を選出し、「Nikken Wood Lab」が制作したデスクが徳島県庁オフィスに納品されている)

連載のイラストと文章を担当するのは、『昭和モダン建築巡礼』『プレモダン建築巡礼』のほか、今月に初の単著となる『隈研吾建築図鑑』を刊行した、画文家の宮沢 洋氏。

連載第1回では、大阪市北区にある〈大阪府立中之島図書館〉を取り上げています。
こちらの建物は、日建設計の源流である住友本店臨時建築部が設計し、1904(明治37)年に大阪図書館として開館(1906年12月に大阪府立図書館に改称)。1974年に国の重要文化財に指定されています。

日建設計 note連載「イラスト名建築ぶらり旅 with 宮沢洋&ヘリテージビジネスラボ」

第1回「大阪府立中之島図書館」5月27日掲載

上の画像は、連載冒頭部分です。この下に続くビジュアルは、日建設計のラボ担当者がイチオシという、館内の北欧料理カフェ「スモーブロー キッチン ナカノシマ(Smorrebrod KITCHIN nakanoshima)」をメインに撮影したもの。正面向かって右の棟の2階にある店舗へのアプローチ、店内の様子、窓外の土佐堀川の眺め、スイーツやデンマーク料理のオープンサンドなどのメニューも3分40秒にわたり紹介しています。重要文化財を保護するために床を上げている仕上げについて言及しているあたりはさすがですが、それでも大手設計事務所の公式コンテンツとしては異色の動画と言えるでしょう(冒頭に〈大阪府立中之島図書館〉が登場する、昨年11月公開の動画「中之島界隈の建物今昔物語2020」とは対照的な構成です)


#nikkensekkei(日建設計)公式YouTubeチャンネル「中之島界隈の建物今昔物語2020」(2021/11/16)

「イラスト名建築ぶらり旅 with 宮沢洋&ヘリテージビジネスラボ」の連載は、今後は月に1度、2021年12月まで続くとのこと。次回は、愛知・名古屋のシンボル〈名古屋テレビ塔〉を取り上げると予告されています。(en)

連載の背景
これまで日本の近現代の歴史的建物は、経済成長を優先し、スクラップ&ビルドにより、全く新しい効率的な建物へと更新される傾向にありました。何故なら、こうした建物は、現在の建物に比べ、快適性や耐震性が劣り、劣化に対する維持保全が必要であり、持ち主にとっては「お荷物」的存在と考えられてきたからです。
しかし、近年の保存運動を見てもわかるように、時間でしか積み上げることのできない歴史的建物の魅力が見直されつつあります。
免震化などの現代の技術により、魅力を損なうことをなく、機能を更新することができるようになった今、古い建物はただ愛でるものではなく、暮らしを支える器として新たな「文化開発」を行う可能性を秘めています。
歴史的建物とともに暮らす豊かなライフスタイルを伝えることにより、都市の文化また経済的価値を発展させていく、そんな活動の一環として、本連載を開始いたします。(日建設計:「ヘリテージビジネスラボ」)

「イラスト名建築ぶらり旅 with 宮沢洋&ヘリテージビジネスラボ」

連載開催日:2021年5月27日
https://note.com/nikken/m/m4b8c0382a958
第1回(5月):大阪府立中之島図書館 https://note.com/nikken/n/n0ed3ba4a4921
第2回(6月) :名古屋テレビ塔(予定)

日建グループnote
https://note.com/nikken

出典元:大阪府立中之島図書館公式ウェブサイト「中之島図書館の略年表」
https://www.library.pref.osaka.jp/site/nakato/rekishi.html

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